雨の山を積極的に楽しむためのウェア選び | 登山&トレランのおすすめコーディネート

清々しい春を満喫している間に、今年も着々と近づいてくる梅雨の季節。降り続く雨にジメジメと湿度の高い状態が続くこの時期を、疎ましく思う人も多いでしょう。

しかし、雨の山には、そのときにしか拝むことのできない幻想的な風景や、雨に大はしゃぎするような植物の姿など、この季節ならではの楽しみもあります。雨だから山に行かないなんてもったいない!

アイテム選びやコーディネートで、雨の日を快適に過ごす工夫をしてみましょう。もともと雨を前提に作られた、高機能なアウトドアウェアの実力を発揮するのには、最高の季節かもしれません。

Scene① | 防水はもはや当たり前。着心地重視の梅雨どき登山スタイル

雨の季節を積極的に楽しむためのウェア選び | 登山&トレランのおすすめコーディネート

登山で雨対策は基本中の基本ですが、この時期の特徴は、気温が比較的高い状況で、雨対策のためのウェアを長時間着続けるということです。ザっと降ってサッと上がる雨とは違い、だらだらと降り続いたり、降ったり止んだり、急に晴れたりを繰り返すことを考えて、頻繁に脱ぎ着を繰り返さなくてもいいことは、とても重要なポイント。あまり標高の高くない山でも、長時間快適に過ごせる、着心地のいいコーディネートを考えました。

PICK UP - 1
NORRONA(ノローナ)/フォルケティン ゴアテックスパックライトジャケット

雨の季節を積極的に楽しむためのウェア選び | 登山&トレランのおすすめコーディネート

気温が比較的高い状態で長時間使うことを考えて、あえて3レイヤーではなく、透湿性の高い2レイヤー「GORE-TEX PACLITE® PLUS」を使った薄手の軽量シェルを選びました。裏側にプリントされた3Dドットの効果による、さらりとした着心地。超軽量で、どんな大きな動きも妨げない、動きやすさもセレクトのポイント。超コンパクトに収納でき1年中使える、手に入れて損のない1着に、梅雨の間も大活躍してもらいましょう。

PICK UP - 2
finetrack(ファイントラック)/YAMAP別注サイドポケットハーフジップ

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YAMAPがファイントラックとコラボして作った、「涼しさ」に着目したベースレイヤーをチョイス。素材の力と特殊なニット構造による優れた通気性で、内側に熱がこもるのを防いで、涼しく着ることができます。フィットしすぎないシルエットも暑い季節には快適。汗をかいてもすぐに乾くので、べた付きや冷えを防ぐ効果もあり。突然晴れて太陽に照り付けられても、フロントジップなら首元までカバーするので日焼け防止にも役立ちます。

PICK UP - 3
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)/バーブライトパンツ

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ボトムスは、軽量でさらりとした肌触りのストレッチパンツで決まり。腰回りにゆとりがある形なので締め付け感がなく、暑い季節も快適に使えます。ストレッチ素材と立体的なカッティングで、動きやすさはお墨付き。撥水加工が施されているので、多少の雨なら雨粒をはじいて、汚れが付きにくいところも便利。速乾性にも優れるので、多少濡れても不快感が続かず、洗濯後の乾きが早いのも、雨の季節に使いやすいポイントです。

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Scene② | 雨の中も軽快に駆け抜ける、ライト&ブリーザブルなトレランスタイル

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運動量や負荷の大きいトレランでは、体温の上昇による不快感をできる限り抑えることと、軽さが重要なポイント。ウェットなコンディションの時には、さらにその重要度が増すことになります。トレランでは、長時間雨が降ったら、完全に濡れないことを目指すより、濡れた状態でもパフォーマンスを下げないことや、早く乾かすことのほうが有効。軽さ、パフォーマンス、通気性、速乾性を意識したコーディネートを考えました。

PICK UP - 1
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)/ハイパーエアーGTX フーディー/ブラック/MENS

雨の季節を積極的に楽しむためのウェア選び | 登山&トレランのおすすめコーディネート

通常は表生地の内側に貼り付ける防水メンブレンを表に出した、新開発ゴアテックスを使用したトレラン専用防水シェル。触れた水が瞬時に粒になって転がり落ちるほどの撥水性を備え、表地が濡れて水を含むことがないので、重量が増すことも、生地が水で目詰まりして透湿性が落ちることもなし。形状記憶ワイヤー入りのフードで、雨天時の視界も良好。小型パックの上から着られるトレラン専用設計で、雨の日のランをサポートします。

PICK UP - 2
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)/ティーアール6/ホワイト×ブラック/UNISEX

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蒸し暑いコンディションにうれしい、背面に通気性の高いメッシュ生地を使ったトレランパック。メッシュ部分には、抗菌防臭性をもつポリジン加工がされているので、汗のニオイも気になりません。防水などの機能はありませんが、トレラン用の防水シェルを上に羽織れば、すばやく雨対策は完了。シェルなどの大きなものを背負ったまま出し入れできるストレッチポケットも備え、手軽に操作できるコンプレッション機能も使えます。

PICK UP - 3
C3fit(シースリーフィット)/インスピレーションカーフスリーブ/ホワイト/UNISEX

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運動量の多いトレランには、行動中や運動後のコンディショニングが大切。特に足元が不安定な降水時や、トレイルのコンディションが悪い時には、筋肉への負担も増えがち。そんな時こそ、筋肉のブレを抑えてパフォーマンスアップに役立つ、コンプレッションカーフスリーブを活用しましょう。通気性がよくムレにくい素材で、肌触りもソフト。ずり落ち防止の滑り止め加工もされているので、長時間ストレスなく使えます。

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【プラスワンアイテムでもっと快適に】
雨に見舞われたときにあると便利なアイテム


1.「不快で乾きにくい下半身の濡れから身体を守る」レインパンツ

雨の季節を積極的に楽しむためのウェア選び | 登山&トレランのおすすめコーディネート

少しの雨ならば下半身全部が濡れることはないけれど、雨量が多い時や風が強い横殴りの雨には、レインパンツがマスト。「動きにくくて、カッコ悪くて、脱ぎ着が面倒」という印象も、素材やデザインの進化で、大幅に快適性がアップしています。長時間快適に使えて、見た目もすっきりとスマートで、普通のパンツと大差ないイメージ。古いレインパンツに不満を感じている人、なんとなく苦手意識がある人は、最新レインパンツ事情をチェック!

2.「雨や露、ぬかるんだ地面の泥もへっちゃら」ゲイター

雨の季節を積極的に楽しむためのウェア選び | 登山&トレランのおすすめコーディネート

さほど雨量が多くないときやショートパンツのときなど、レインパンツをはくほどでもないけれど、足元の濡れやシューズ内への浸水を防ぎたいというときに便利なのが、登山ゲイター。何より手軽に使えるし、着脱もいたって簡単。かさばらないので持ち運びの邪魔にもなりません。雨だけでなく、シューズ内に小石や砂利が入るのを防ぐのにも効果的。とくにローカットのシューズを使うときは、ぜひ用意しておきたいアイテムです。

3.「大切なバックパックの中身もこれさえあれば安心」レインカバー

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バックパックのなかには、絶対に濡らしたくない、着替えやシュラフ、電子機器などが入っているはず。防水シェルを着るタイミングで、バックパックにもレインカバーをかけてあげましょう。荷物の濡れを防ぐだけでなく、濡れたものを分けてバックパックに入れるときや、濡れたところに荷物を置くときなど、意外と出番も多いもの。バックパックが濡れてずっしりと重くならないためにも、用意しておきましょう。

4.「新しいレインウェアのカタチ!身体も装備も全てを包む」ポンチョ

雨の季節を積極的に楽しむためのウェア選び | 登山&トレランのおすすめコーディネート

クサリもハシゴもない低山ハイキングの、しとしとと降る静かな雨なら、レインポンチョという選択もあり。バックパックの上から着用すれば、一度ですべての雨よけができます。風通しがよくムレにくいのも特徴で、サイズに関わらず使えるのも便利。ただし、強風時や急斜面の登りなど、上級者コースの山行では使い方に気をつけて。ハイキングやタウンユースなど、ライトなシーンをメインに活躍するアイテムです。

5.「大切なものを濡れから守る」ドライサック

雨の季節を積極的に楽しむためのウェア選び | 登山&トレランのおすすめコーディネート

パッキングには欠かせないスタッフバッグ。絶対に濡らしてはいけない大切なものは、防水仕様のドライサックに入れましょう。レインカバーは手軽ですが、完全な防水性があるわけではないので、雨が染み込んで中の荷物を濡らしてしまうことがあります。バックパックの中で水をこぼしたり、取り出したときに置くところが濡れていたりという時も安心。中身を守るだけでなく、濡れたもので他の荷物が濡れるのを防ぐのにも効果的です。

6.「山行ではつい忘れがち。でもあると便利な」傘

雨の季節を積極的に楽しむためのウェア選び | 登山&トレランのおすすめコーディネート

大雨のなかでの行動中はレインウェアが基本でも、登山口までの道のりや、テントからトイレへの移動や小屋からちょっと外に出るときなどに、あるとうれしいのが傘。少しの距離ならよほどの大雨でない限り、レインウェアを着るまでもありません。一般の折りたたみ傘もありますが、登山用に作られたものがおすすめ。持って行くのにストレスを感じないほどの超軽量&コンパクトモデルをご用意しています。

7.「日頃のケアがいざという時役に立つ!」ケアファイン

雨の季節を積極的に楽しむためのウェア選び | 登山&トレランのおすすめコーディネート

せっかくの高機能ウェアも、汚れがあると充分な機能を発揮できません。日ごろのメンテナンスがとても重要。シャツやパンツだけでなく、シェルも「使ったら洗う」を習慣にしましょう。機能を落とさないためには、専用洗剤を使うのがベター。YAMAPストアでは、汚れを落とすもの以外にも、撥水性を蘇らせるもの、吸汗性を復活させるものの3タイプをご紹介しています。どれも洗濯機で手軽にケアできる、イチオシ商品です。

8.「フードいらずで雨を防ぐ」防水仕様の帽子

雨の季節を積極的に楽しむためのウェア選び | 登山&トレランのおすすめコーディネート

防水透湿素材を使ったキャップは、突然の雨でもあわてずにレインウェアなどの準備などができるのが便利。多少の雨ならフードを被らずに動けるので、いつもと変わらない視界で、音の聞こえ方も変わらない状態で行動できます。ツバも防水加工されていれば、フードの下に被るのもあり。雨の量が多くても顔周りが濡れるのを防いで、視界を広く保つことができます。ムレを抑える効果もあるので、晴れた日にも快適に使えます。

もう雨も怖くない!適切な装備選びで快適な山歩きを

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いかがでしたか?雨予報を見るとついつい断念してしまいがちな登山ですが、雨の山ならではの静けさ、香り、景色など、山を愛するハイカーならきっとその魅力を存分に感じていただけるはず。山頂を目指さない山歩きのあと、温泉で身体を温めて帰宅する、という贅沢な行程も良いですね。

不便で不快なイメージのある雨の日の山行も、適切な装備があれば驚くほど快適。急な天候の変化にも対応できるため、日頃の山行でもぜひ携帯していただきたいアイテムばかりです。こちらの記事を参考に、梅雨時期の登山にも積極的にチャレンジしてくださいね!

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