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読みもの

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MOUNTAIN COLLECTOR 鈴木さんに学ぶ山写真のコツ 独自の視点でユニークに切り取る、MOUNTAIN COLLECTOR 鈴木優香さんの山写真。

by MOUNTAIN COLLECTOR 鈴木さんに学ぶ山写真のコツ
MOUNTAIN COLLECTOR 鈴木さんに学ぶ山写真のコツ

私らしく、センスよく。MOUNTAIN COLLECTOR 鈴木さんに学ぶ山写真のコツ

デザイナーの鈴木優香さんが手がける、山の風景をモチーフにした「MOUNTAIN COLLECTOR(以下、マウンテンコレクター)」のハンカチ。

山へ行くときはもちろん、ちょっとしたお出かけや毎日のお弁当包みに、登山経験の有無に限らず様々なシーンで活躍するアイテムです。

マウンテンコレクターのハンカチに描かれるのは、いわゆる山の絶景写真ではありません。樹木や岩肌、テン場に貼られたカラフルなテントたちなど、山行中に出会う何気ない景色がモチーフになっています。ときには山小屋の食事(アジフライ!)が描かれていることも。

どの一枚をとっても、そこには必ず独自の視点があります。それでいて、柔らかな生地に合う優しい雰囲気にあふれている鈴木さんの山写真。そんなセンスのいい一枚を撮るには、どうしたらいいのでしょうか。その秘訣を探るため、鈴木さんと一緒に北横岳を訪れました。

どうしたらセンスのいい山写真が撮れますか?

鈴木さん:
「山道を歩いていて『あ、これ可愛いな』とか、『この景色いいかも』と思ったら、臆せず立ち止まってカメラを構えるようにしています。たとえそれが、他の人が素通りするようなところでも。その積み重ねが自分らしさに繋がっていって、
その人のセンスになるのかなと思います。

山行中はだいたいキョロキョロしていますね。で、感情が動いたら立ち止まってシャッターを切る。誰かと登っていてもそのスタンスはあまり変わらないので、仲間内ではすっかりマイペースキャラです(笑)

私が出会うたびにいつも撮ってしまうのは、花なしシャクナゲです。花のついているシャクナゲも可愛いけれど、冬山で見る「すんっ」としおれかけている姿がなんとも愛おしくて…。 ”シャクナゲコレクション” ができるくらい撮りためてますね(笑)

▲この日、北横岳で撮影した「花なしシャクナゲ」(写真提供:鈴木さん)

鈴木さん:
あとは画角も大事。同じモチーフでも目線を少しずらしただけで印象ががらりと変わるので。ハンカチの正方形を意識して切り抜くことは特にないのですが、被写体に近づいたり離れたり、上下左右に動いたりしてアングルを探す作業は大切にしています」

きっかけは、父から譲り受けたフィルムカメラ

この日、鈴木さんが手にしていたのはCONTAXのフィルムカメラ。つい最近、購入したばかりの代物で、その前は父親から譲り受けたフィルムカメラを10年ほど使い続けていたのだそう。

鈴木さん:
父が使っていたフィルムカメラを美大時代に譲り受けて、社会人になって山登りを始めてからは、自然と山行に持っていくようになりました。

マウンテンコレクターのモチーフとなる写真は、すべてフィルムカメラで撮影しているので、デジタルカメラのように、撮ったその場で撮れ具合を確認したり、枚数制限を気にすることなく撮影することはできません。

でも、そういった制限があるからこそ、シャッターを押す行為に意味が増し、一枚一枚を大事に撮ることができると思っています。家に帰って現像するまで、どんな写真が撮れたかわからないのも楽しいですよね」

山での一期一会を記録したい

自らを「山岳収集家」と名乗る鈴木さん。そこには、いわゆる山岳カメラマンとは違った被写体の選び方、スタイルがあると話します。

鈴木さん:
マウンテンコレクターの活動を思いついたのは、山登りにも慣れてきた頃です。それまではデジタルデータで楽しんでいたのですが、だんだんと『モノに残したい』という気持ちが湧いてきました。

大好きな山登りをフィールドに、何か創作活動ができないかなと考え始めて、最終的に行き着いたのがハンカチでした。

ハンカチって、ただの正方形じゃないですか。そのシンプルさが気に入ったのと、ハンカチにすることで雄大な山の景色を手のひらに収められることが感覚として面白いなと思ったんです」

▲キョロキョロしながら歩く鈴木さん

鈴木さん:
私にとっての目的は、登山そのものを楽しむことです。絶景写真を撮るために山に登るのではなく、山に登っているなかで出会った景色、見つけたモチーフをひとつひとつ丁寧に記録したい。

だから、天気がイマイチでもそれほどがっかりはしません。雨でもガスガスでも、それはそれで思い出になるし、晴れの日とは違った面白いモチーフに出会えます。同じ山でも、天気や季節で見れる景色は全然違いますから。また来ればいいやって思います。

北横岳は入門的な山なのでメンバーを変えてよく登っていて、今日で4回目の山行になりますけど、やっぱり全然違いますよね。今年は雪の量が少ないし、今日は晴れたり曇ったりしていてどちらの景色も楽しめてラッキーですね」

鈴木さんが記録した冬の北八ヶ岳

さて、ここからは実際に鈴木さんが撮影された写真をご紹介します。

鈴木さん:
感覚で撮っているので、一枚一枚に詳しい説明をつけるのが難しいのですが、今回は森の中にある光がきれいだなと思って撮った写真が多かったと思います。

帰ってから現像していると、思わぬ構図や色合いが出たりすることがあるんです。今日の写真も楽しみですね」

そう笑顔で話してくれた鈴木さん。それぞれの写真にキャプションもつけていただきました。一枚一枚に鈴木さんならではの視点、感性が垣間見えてとても勉強になります。

▲一瞬の晴れ間

▲雪の中の木々をグラフィック的に切り取る

▲森の中の光を撮る1

▲森の中の光を撮る2

▲白い世界に佇む木

▲雪をまとった可愛らしい木

マウンテンコレクターのこれから

MOUNTAIN COLLEDTORの活動はもとより、プライベートでも新たな挑戦を続けていきたいと鈴木さんは話します。

鈴木さん:
今までは日本の山を中心に作品を作ってきましたが、今後は海外の山も視野に入れて活動していきたいと思っています。その一環として、昨年10〜11月にはネパールのエベレスト街道を12日間かけてトレッキングしてきました。もう、見るものすべてが魅力的で、気づいたらフィルム20本を使いきってました。

プライベートではバックカントリースキーにハマっています。昨シーズンからトライして、この冬は猛特訓の日々です。オフの日は、登山よりスキー絡みの用事が多かったように思います。

未知の世界で自分の力を試してみたいという気持ちが強いほうなので、今後も気持ちの赴くままにトライしていきたいです」

鈴木さんとお話しして感じたのは「本当に純粋に山歩きを楽しんでいる」ということ。山の空気、進んでいく道、その道中で出会う何気ない植物たち、その日の天気といったものすべてを自分らしく楽しむ姿勢が、マウンテンコレクターの柔らかでユニークな世界観につながっているのだなと感じました。

何かを見つけては立ち止まり、すぐさまカメラを構える…。私はどちらかというとずんずん先に進んでしまうタチなので、その姿がとても新鮮でした。これから山へ行くときは少し歩をゆるめ、自分の感性に従ってシャッターを押してみよう。どこか楽しげにファインダーを除く鈴木さんの横顔を思い出しながら、そんなふうに思ったのでした。

■ profile

鈴木優香(すずき・ゆか)

山で見た景色をハンカチに仕立ててゆくプロジェクト「MOUNTAIN COLLECTOR」の発起人であり、デザイナー。東京藝術大学大学院美術研究科デザイン専攻修了後、アウトドアメーカーの商品企画部を経て独立し、2016年よりMOUNTAIN COLLECTORをスタート。現在は東京を拠点に制作を行う。

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