コンパクト浄水器を使って、雪解け水を安全に美味しく飲もう!準備から使用・保管方法まで解説

春の陽気をおもいっきり感じられるこれからの登山。

冬に積もった雪はあたたかい日差しにより地表に溶け出し、沢を通じてやがて大きな河川へと注ぎ込みます。この季節の沢は水量豊かで冷たく、汗を流す横で涼やかな沢の音が聞こえれば、思わず喉が鳴ることも。

ただ、一見美しく見える沢の水も、動物の糞尿に由来する大腸菌やピロリ菌、キツネを介して感染するエキノコックスなど、目に見えない病原菌が含まれているリスクがあります。そのため、どんな沢や川の水も、そのまま飲用することはNGなのです。

ただ、その常識を覆すアイテムも存在します。それが世界中の冒険家やハイカーから絶大な信頼を得ている浄水ボトル「KATADYN(カタダイン)/ビーフリー」

今回は使いはじめの準備からフィールドでの使用感、メンテナンスまで使い方を解説します。今シーズンは浄水器を導入して、「水不足のハラハラ」や「水分の重み」から卒業してみてはいかがでしょうか?

ビーフリーってどんなアイテム?登山に「沢の水を飲む」という選択肢を

ビーフリーは飲み口部分に浄水フィルターが付いたソフトフラスクのボトル型浄水器。 水を入れて押し出すことで、一般的なボトルと同じように手軽に使用できます。使わないときはクルクルと折り畳めばコンパクトになり、重さもわずか76g(1Lタイプ)と携行性も抜群です。ろ過スピードも1分間に最大2Lと素早くろ過できます。

コンパクト浄水器を使って、雪解け水を安全に美味しく飲もう!準備から使用・保管方法まで解説

キャップ部分に0.1ミクロンの極細孔を持つホロファイバー(中空糸)フィルターを内蔵し、バクテリアを99.9999%、微生物を99.9%、エキノコックス除去に対応しています。

ホロファイバーで安全性を確保したあとは、2層目の活性炭フィルターでおいしさをプラス。活性炭フィルターはにおいや味の原因物質、塩素などの化学物質を除去し、「おいしい味わい」をもたらしてくれるのです。

【準備編】水通しでスピーディーなろ過に備える

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購入したばかりのビーフリーを早速フィールドに持ち出したくなる気持ちは山々ですが、使用前の準備を欠かさずに。

①キャップを外し、活性炭フィルターが取り付けてあることを確認

②水を1Lろ過して、付着している埃や粒子を取り除く※

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最初は乾燥によって水が通りづらいことがあります。その場合は、使用前にフィルターをぬるま湯に半日〜1日程度浸けましょう。

コンパクト浄水器を使って、雪解け水を安全に美味しく飲もう!準備から使用・保管方法まで解説これによりフィルター内部が水分を十分に吸収し、乾燥による目詰まりが解消

※ 活性炭フィルターの寿命はこの時点から3ヶ月です。

【実践編】白谷沢の水を飲んでみた

ビーフリーを持って向かったのは、東京都と埼玉県の境に位置する棒ノ折山(棒ノ嶺)

登山ルートの中でも特に有名なのが有間ダムから白谷沢を辿るルートです。足元を流れる渓流や、両側から岩壁が迫る大迫力のゴルジュ帯を堪能できることから、毎年多くの登山客が訪れています。

コンパクト浄水器を使って、雪解け水を安全に美味しく飲もう!準備から使用・保管方法まで解説

今まで歩いて楽しむだけだった沢に、ビーフリーを持つことで「飲む」という新しい視点が加わる──さっそく新鮮な気分に浸る筆者でした。

1.水を汲む

とはいっても、浄水すること自体は実に簡単。まずフィルター類を外したソフトフラスクを沢に入れて水を汲みます。このときなるべく透明度が高く澄んだ水を汲むようにするのがポイントです。

コンパクト浄水器を使って、雪解け水を安全に美味しく飲もう!準備から使用・保管方法まで解説ソフトフラスクの口も大きいので、水の中で数回泳がせるだけで満杯になりました

2.ろ過する

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水を汲んだら、フィルター類を取り付けてソフトフラスクを軽く握ります。すると浄水が出てくるため、それをそのまま飲用するだけ。

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飲んでみた感想としては…「普通においしい!」
取材日が厳冬期でしたが、ハイクアップにより体はいつしかぽかぽかとあたたかに。そこへキンと冷えた沢水が染みわたります。

水の味わいには泥臭さや土臭さもなく、例えるならば「冷蔵庫で良く冷やされた飲用水」そのものでした。

コンパクト浄水器を使って、雪解け水を安全に美味しく飲もう!準備から使用・保管方法まで解説せっかくなので汲んだ水を山頂まで運び、コーヒーを淹れて堪能しました

縦走やロングトレイルなど、水の確保が行程の鍵を握るシーンで本領を発揮するほか、夏場の低山でもお守りとして持ち運べば「水がなくなってしまうのではないか」という不安から卒業できるでしょう。

容量は0.5Lと1Lの2種類がありますが、日帰り登山だけ楽しむ人は0.5L、テント泊などでガッツリ冒険したい人や、家族や仲間と山へいく機会が多い人は1Lあると安心です。 

【お手入れ編】保管方法も簡単

使用後、家で保管するときも実に簡単です。手順は以下の通り。

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・ボトルに綺麗な水を入れ、フィルターを通して中身を全て捨てます。

・マウスピース・活性炭フィルター・ホロファイバーフィルターを取り外し、乾いた布で拭きとります。

・各パーツとボトルを自然乾燥させ、組み立てた状態で涼しい場所に保管します。

【注意】活性炭フィルター交換は3ヶ月が目安

ホロファイバーフィルターの寿命は最大1000Lと長く使えますが、活性炭フィルターは使用開始より3ヶ月(もしくは最大200L)ですので注意が必要です。

コンパクト浄水器を使って、雪解け水を安全に美味しく飲もう!準備から使用・保管方法まで解説

活性炭フィルターは1つ2,000円前後。決して安くはありませんが、山小屋で販売されている水の価格を考えれば、コストパフォーマンスは十分に高いと言えるでしょう。

使用しない季節は、未使用の活性炭フィルターのビーフリーを非常用持ち出し袋へ入れて備えておくのもおすすめ。いざというときの備えとして心強い存在になります。

さらに、海外旅行の際にも活躍の可能性があります。訪れる地域や国の水質に応じて携行すれば、より安全に水を確保できるでしょう。

水が出づらくなったら…

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使っていくうちに、飲み口から水が出にくくなった場合は、ボトルに綺麗な水を入れてフタを閉めた状態で数回振ったり、ホロファイバーをすすぐことで勢いが復活します。

もちろんホロファイバーの替えも別途販売していますので、1000L以上浄水したり調子が悪くなったときも、付け替えることで使い続けられます。

アウトドア浄水器で「重さ・乾き」からの卒業

コンパクト浄水器を使って、雪解け水を安全に美味しく飲もう!準備から使用・保管方法まで解説

ビーフリーは単に水を浄化するだけでなく、荷物の軽量化と安全な水分補給を両立させる、そんなギアだと感じました。

春は雪どけ水を味わい、軽量化をしつつも山の恵みを楽しむ。夏は、安全な水を飲める環境を整えることで、熱中症や脱水症状などのリスクを減らす。自然の恵みを安心なかたちで取り入れることで、もっと豊かな登山を叶えられるでしょう。

ビーフリーがあれば地図の水場マークだけでなく、渓流に面するトレイルを見つけるのがもっと楽しみになるはず。ぜひあなたの登山に、浄水器というツールをプラスしてみませんか?

    紹介したブランド

    • KATADYN

      KATADYN

      1928年にスイスで創業した浄水器の専門ブランドです。カタダイン浄水器...

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