【汗っかき必見】「暑いから外したい…」夏の帽子とグローブのジレンマ、これで解決しませんか?【実録レビュー】

野外の強い日差しから頭部を守る帽子。そして、岩や鎖を掴む際に手を保護するグローブ。これらは登山の必須アイテムです。しかし、自分のために必要だとわかっていても、夏は暑さやムレによって、つい外したくなってしまう……そんな経験はありませんか?

「暑いけれど外せない」。そんな夏山ならではのジレンマを解決するべく開発されたのが、YAMAPのオリジナルギア「トレイルブリーズシリーズ」です。抜群の通気性で行動中もムレにくく、“夏山ジレンマ”を解決できるというこのヘッドウェアとグローブ。今回は、鎖場や岩場で知られる、山梨県の乾徳山(2,031m)でその実力を検証してみました。

豊島 七海(とよしま ななみ)

元・YAMAP STOREコンテンツディレクター。アウトドア用品店やアパレル業界で培った知識と経験を活かし、製品紹介コンテンツを制作してきました。 現在はアーボリストとして活動中。登山のために集めた道具たちは、仕事でも大活躍しています。今回ご紹介するアイテムも、そのなかのひとつ。 野外救命救急資格(WAFA)保持。YAMAP認定インタープリターとしても活動しています。

今回ご紹介するアイテムはこちら

検証アイテム「トレイルブリーズ」キャップ&グローブとは?

検証アイテム「トレイルブリーズ」キャップ&グローブとは?

今回検証を試みるのは、このトレイルブリーズシリーズの3つのアイテム。

トレイルブリーズシリーズのコンセプトは、“風が通る”こと。ムレや熱気を逃がし、まるで風をまとっているかのような軽やかさを実現しています。「蒸れるから」と被りたくなかった帽子は、風が吹き抜けるヘッドウェアへ。「熱が篭って不快に感じるから」と外したくなるグローブは、軽やかで快適な着用感へ。我慢して着ける装備から、快適だから着けたくなる装備へと進化させた製品です。

◼︎トレイルブリーズキャップ

◼︎トレイルブリーズキャップ

特殊な織り構造により、非常に小さな通気孔が生地全体に施された高性能ファブリック「Dot Air(ドットエア)®︎」を採用したキャップ。通気孔は近くで見ると確認できますが、遠目にはほとんど目立ちません。アウトドア感を抑えたシンプルなデザインで、シーンを選ばず使用できます。重さはわずか46g(Mサイズ)。

トレイルブリーズキャップ

今回の検証では着用しませんが、同素材のハットデザインもご用意しています。こちらはハット本体だけでなく、首裏を紫外線から守るサンシェードと、風の強い稜線などで帽子が飛ばされてしまう事態を防ぐあごひも(チンストラップ)も付属します。

◼︎トレイルブリーズシェード

トレイルブリーズシェード

キャップと同様に「Dot Air(ドットエア)®︎」を採用したサンシェード。キャップではカバーしきれない首元・耳・うなじといった日焼けしやすい部位を物理的にカバーすることができるアイテムです。重量はわずか40g。ストレッチ性に優れた「ドットエア®︎」はシワになりにくいのも特長で、コンパクトに折り畳んで携行することができます。

◼︎トレイルブリーズグローブ

トレイルブリーズグローブ

手の甲部分の生地がストレッチメッシュで構成されている通気性抜群のグローブ。手のひら部分には薄くて柔らかいがグリップ力に優れた「ナノフロント®」という素材を採用しています。重量はわずか28g(Sサイズ)。万が一に備えバックパックに忍ばせても、邪魔にならないサイズです。

そして、トレイルブリーズシリーズは全て、自宅で気兼ねなく洗濯できるのも嬉しいポイント。汗をかく登山で使ったギアやウェアは、下山後はまとめて着替えてひとつのスタッフサックに放り込み、家に着いたら、そのまま洗濯機へ。そんなラフな使い方ができるのも、このシリーズの魅力です。

その実力はいかほどか?!鎖場で有名な「乾徳山」でギアレビュー

その実力はいかほどか?!鎖場で有名な「乾徳山」でギアレビュー

検証の舞台として選ばれたのは、山梨県山梨市に位置する標高2,031mの山「乾徳山(けんとくさん)」。奥秩父の山域にあり、変化に富んだコースが特徴の山です。蒸し暑い樹林帯、日差しの強い開けた場所、山頂直下の鎖場・岩場など…様々なシチュエーションでの使い勝手を調べるためには最適の山と言えるでしょう。

徳和駐車場に車を停め、20分ほど歩いて登山口へ。ここからしばらくは日陰の多い針葉樹林を歩きます。

「あれ、帽子被ってたっけ?」 蒸し暑い樹林帯でもムレを感じない快適さ

「あれ、帽子被ってたっけ?」 蒸し暑い樹林帯でもムレを感じない快適さ

日陰であるとはいえ、風通しが悪いため蒸し暑くなりがちな針葉樹林帯。急傾斜の登りが続き、発汗量もどんどんと多くなってきます。普段の山行なら、「蒸れで髪を濡らしてしまうから、日陰が多いし帽子は外してしまおうか」と考えるようなコンディション。しかし、今日の山行はいつもと少し違います。

「あれ、帽子被ってたっけ?」 蒸し暑い樹林帯でもムレを感じない快適さ

帽子を被っていても、いつものようなムレ感はありません。生地の薄さと軽さ、そしてストレッチ性によるフィット感のおかげか、行動中も被っていることをほとんど意識しないほど。いい意味で存在感の薄いキャップです。

登山道では足元に視線を落としたり、先の様子を確認するために顔を上げたりと、意外と頭の動きが多いものです。トレイルブリーズキャップはそうした動作を繰り返してもずれたり浮いたりする感覚がなく、終始安定した被り心地でした。これは生地の特性だけでなく、深めに設計されたクラウンの形状も影響しているのでしょう。樹林帯を歩いただけの段階でしたが、すでに使いやすさを実感できました。

「あれ、帽子被ってたっけ?」 蒸し暑い樹林帯でもムレを感じない快適さ

針葉樹の樹林帯を抜けると、周囲は明るい落葉広葉樹の森へと変わりました。芽吹いたばかりの新緑が美しく、瑞々しい若葉の間から木漏れ日が降り注ぎます。日差しを感じる場面も増えてきたところで、トレイルブリーズシェードを取り出します。

取り付け簡単!安心感をまとうサンシェード

装着方法は非常にシンプル。キャップを被ったまま、上から被せるだけ。キャップのツバがゴムに引っ掛かることでずり落ちを防ぎます。

トレイルブリーズハット

必要であれば、後頭部のドローコードでサイズ調整も可能です。私の場合(頭囲57cm)はほとんど締める必要はありませんでしたが、フィット感を細かく調整できるため、風の強い日でも安心して使えそうです。
また、トレイルブリーズシェードは布部分が大きめに設計されているのも特徴。顔まわりだけでなく耳や首元、肩付近までしっかり覆ってくれるため、強い日差しの下でも安心感があります。実際に着用してみると、自分だけの日陰を持ち歩いているような感覚でした。

トレイルブリーズシェード

とはいえ、行動中は足元や周囲の景色にも目を配りたいもの。そんな時はカーテンを開くようにサンシェードを後頭部側へ寄せることで、視界を広く確保できます。状況に応じて使い方を変えられるのも便利なポイントです。

トレイルブリーズシェード

広葉樹林帯は明るいとはいえ、まだ森の中。風がしっかり抜ける環境ではないため、シェードのボタンをひとつ開け、空気が入るようにひと工夫を。

シェードは顔まわりを覆うデザインのため、人によっては閉塞感を覚えるかもしれません。しかし個人的には、不思議と安心感のほうが勝りました。強い日差しを気にせず歩けることもあり、むしろ快適に感じるほどです。

トレイルブリーズシェード

ここまでおよそ2時間。ようやく長かった樹林帯を抜け、近隣の山々や街並みを見下ろせる開けた場所に出てきました。

トレイルブリーズシェード

空には雲も浮かんでいましたが、樹林帯を抜けた途端、日差しの強さは一気に増しました。思わずサングラスをかけるほどで、紫外線対策の重要性を改めて実感します。

首の後ろや耳の日焼け対策は意識していても、意外と見落としがちなのが唇。下山後にヒリヒリして初めて焼けていたことに気付くこともあります。その点、サンシェードは顔まわりを広く覆ってくれるため、強い日差しの下でも圧倒的な安心感がありました。

そして、いよいよ山頂へ向けた最後の登りへ。乾徳山最大の見どころである岩場・鎖場へと向かいます。
すぐに岩場が現れるのかと思いきや、その前にもうひと区間、樹林帯が続きます。森の中に入ったところでシェードのボタンを開け、こもった熱気を逃がしながら歩きました。

トレイルブリーズシェード

生地が薄く、細かな通気孔も備えているためムレはほとんど感じません。それでも樹林帯ではボタンを開けて換気し、開けた場所では再び閉じる。そんな使い方ができるのも、このシェードの魅力です。

さて、次はいよいよトレイルブリーズグローブを試してみます。

スエード素材のカラビナループを持ちながら手を入れ、引っ張ることでスッと装着できます。最後の岩&鎖場を眼前にして、準備は万端です。

嬉しいギミック盛りだくさんのコンパクトグローブ

スエード素材のカラビナループを持ちながら手を入れ、引っ張ることでスッと装着できます。最後の岩&鎖場を眼前にして、準備は万端です。    嬉しいギミック盛りだくさんのコンパクトグローブ

視界の開けた月見岩エリアから、乾徳山のピークまでの標高差はおよそ300m。距離は短いものの急登が続き、岩や木、鎖を掴みながら登る場面も増えてきます。いよいよグローブの本領発揮です。

トレイルブリーズグローブ

岩や木、鎖を掴みながら全身を使って登っていきます。そんな場面で頼りになるのがグローブ。手の保護はもちろん、草木によるかぶれや虫刺されの予防、防寒対策としても役立つため、私は季節を問わず携行しています。

とはいえ、夏場はムレや装着時の違和感が気になり、本当に必要な場面でしか使わないことがほとんどでした。
その点、このトレイルブリーズグローブは手の甲も手のひら側も通気性が高く、装着時の不快感がほとんどありません。手のひら部分にはグリップ性を発揮するナノフロント生地が重ねられており、薄手ながら安心感のある保護性能も備えています。

トレイルブリーズグローブ

登山中、外気と体内の温度差によって気付けば鼻水が出ている——そんな経験がある人も多いのではないでしょうか。そんな時に便利なのが、トレイルブリーズグローブの「ノーズワイプ」。親指の付け根部分にあるパイル生地で、鼻水や額にかいた汗を拭うことができる便利なディテールです。

目の細かなパイル生地はデリケートな顔まわりの皮膚にもやさしいですね。ノーズワイプは両手についているので、右手は鼻水、左手は汗と使い分けるのがおすすめの使い方です。

トレイルブリーズグローブ

そしてもうひとつ便利だと感じたのが、「オープンフィンガー設計」。左右の親指と人差し指にはスリットが設けられており、必要な時だけ指先を出すことができます。

ルート確認のためにスマートフォンを操作したり、景色を写真に収めたりと、登山中は意外と細かな指先の動作が必要になるもの。そのたびにグローブを外す必要がないため、立ち止まる瞬間のロスタイムを減らし、行動のテンポを崩さずに済みます。

トレイルブリーズグローブ

乾徳山の登山道には、修験道の修行の場とされる岩場が点在しています。ヘルメットも装着し、いよいよ核心部へ。

山頂直下にそびえる「鳳岩(おおとりいわ)」は、高さ約20mの岩壁。ここでは登山の基本である三点支持を意識しながら、鎖を頼りに慎重に登っていきます。

トレイルブリーズグローブ

「ナノフロント」の超極細ポリエステル繊維による微細な凹凸が、金属製の鎖をしっかりと捉えてくれます。グリップ力だけを求めるならシリコン製のグローブに軍配が上がるかもしれません。しかし、蒸れにくさや携行性、ノーズワイプ、オープンフィンガー設計といった快適性まで含めて考えると、登山用グローブとしては非常にバランスのよい仕上がりだと感じました。

トレイルブリーズグローブ

加えて、個人的に気に入ったのは手首まわりのシンプルな作りです。登山グローブではフィット感を高めるために面ファスナーを備えたものも多くありますが、腕時計やウェアの袖と干渉してゴワつくことも少なくありません。

その点、トレイルブリーズグローブは短めですっきりとした手首周りが特徴。小さな違いですが、この軽快な着け心地も快適さにつながっているように感じました。

3時間かけてようやく山頂に到着!

3時間かけてようやく山頂に到着!

核心部を越え、ようやく山頂に到着。樹林帯の蒸し暑さから稜線の日差し、岩場や鎖場まで、一日を通してトレイルブリーズシリーズを試すことができました。検証フィールドとしては申し分ない環境だったと言えるでしょう。

ちなみに、ヘルメットとの相性も良好でした。サンシェードはヘルメット装着後に上から被せることができ、チンストラップも内側に収まります。岩稜帯を歩く夏山でも安心して使うことができますね。

1日を通してトレイルブリーズキャップを着用しましたが、コットンキャップにありがちなツバ周辺の汗ジミはほとんど見られませんでした。ドットエア®︎による高い通気性に加え、おでこ周りに配置された吸水速乾メッシュが汗を効率よく処理してくれていたようです。

さらに、下山前にはあえてキャップを濡らしてみましたが、下山後にはほぼ乾いた状態に。乾きの早さも実感でき、これなら登山はもちろん、夏のウォータースポーツでも気兼ねなく使えそう。

【汗っかき必見】「暑いから外したい…」夏の帽子とグローブのジレンマ、これで解決しませんか?【実録レビュー】

自宅で簡単お手入れ。次の山行も清潔に!

自宅で簡単お手入れ。次の山行も清潔に!

帰宅後は、汚れたウェアやギアをまとめて洗濯機へ。汚れた装備をひとつずつ手洗いするのはなかなか大変ですが、トレイルブリーズシリーズは気兼ねなく洗えるのが嬉しいところです。

キャップだけはツバの型崩れを防ぐため、洗濯ネットの使用が推奨されています。乾きも早く、半日ほどで再び使える状態になります。汗をたくさんかく夏だからこそ、サッと洗えて清潔を保てるギアのありがたさを実感しました。

「外したい」を感じない。登山の悩みを減らす快適ギア

「外したい」を感じない。登山の悩みを減らす快適ギア

乾徳山で一日かけて試してみて感じたのは、トレイルブリーズシリーズは「快適だから着け続けられる装備」だということ。

帽子もグローブも、本来は安全や快適性のための装備ですが、夏はどうしても暑さやムレが気になってしまいます。しかし今回は、「暑いから外したい」と感じる場面がほとんどありませんでした。

キャップは軽くて蒸れにくく、サンシェードは強い日差しへの安心感を与えてくれる。そしてグローブは岩場や鎖場だけでなく、行動中ずっと着けていても違和感を感じない快適な着け心地を実感しました。

汗っかきの私にとっては、帰宅後にそのまま洗濯機へ放り込める手軽さも大きな魅力。夏山を少しでも快適に、そして少しでもラクに楽しみたい人なら、きっとその違いを実感できるはずです。

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    • YAMAP

      YAMAP

      「つづく、つながる、ものがたる」を大切にしているYAMAP STORE...

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