1枚プラスで圧倒的な暖かさ!日本発のインナーダウン特化型ブランド「TAION(タイオン)」のオススメ4アイテム
いまやタウンユースでも常識となっているインナーダウンという発想ですが、これはもともと登山時のレイヤリングからきています。そんなインナーダウンに特化したブランドが2016年に登場しました。その名は「TAION(タイオン)」。日本発ブランドとしてロープライス、ハイクオリティにこだわり、いま注目を集めているブランドです。
「TAION」のダウンは、600フィルパワー以上の保温性の高い品質のダウンを採用しています。
表地にも撥水加工が施された高密度タフタナイロン。水にも強いので登山時にもピッタリ。
シリーズごとに最適なキルティングを採用していて、デザインアクセントにもなっているのも特徴です。
そんな「TAION(タイオン)」の商品を詳しく解説してくれるのは、アウトドアライターの櫻井卓さん。
山でも街でもインナーダウンを愛用しているという、レイヤリング好きの櫻井さんに、YAMAPSTOREが取り扱う商品の中でも特徴的な4シリーズをご紹介していただきます。

クルーネック ボタンダウンジャケット
使い勝手抜群のカーディガンタイプ

数多くのラインナップを誇る「TAION(タイオン)」の中でも定番中の定番が「クルーネック ボタンダウンジャケット」。いわゆるスナップボタンで留めるカーディガンタイプ。襟を排除したデザインなので、アウターのフードなどに干渉することもなく、インナーダウンとして使い勝手が良いモデルです。
もちろん、Tシャツやシャツの上に羽織るのにも向いています。この「ベーシック」シリーズは8cm格子。スッキリとした見た目なので、街着としても違和感はありません。インナーダウンとして着ることを前提として作られているので、シルエットはややタイトめ。いま流行のちょっとオーバーサイズ気味に着たいのであれば、ワンサイズアップをおすすめします。
カラーバリエーションが豊富なのも「TAION(タイオン)」の特徴のひとつで、自分好みの組み合わせを探るのも楽しい行為。スタッフサックが付属していて、そこに収納すると手の平サイズくらいになるので、パッキングを圧迫することもありません。登山だけでなく、日中と夜で気温の変化が激しい時期に、バッグにひとつ入れておくと、とても便利。両脇にはファスナーポケットも付いています。

「クルーネック ボタンダウンジャケット」は高品質でありながら、ロープライスを実現しているダウン界の革命児的存在。山でのインナーダウンとしての使い勝手の良さはもちろん、スタイリッシュさも兼ね備えているので、タウンユースでも積極的に使っていきたいアイテムです。色違いをいくつか揃えて、山用、タウン用、さらにはビジネスシーン用と、さまざまなシーンで活用できそうですね。

ダウン×ボア リバーシブルダウンベスト
変化を楽しめる、リバーシブル仕様のダウンベスト

「ダウン×ボア リバーシブルダウンベスト」は山に最適化されたマウンテンシリーズ。もちろん「TAION(タイオン)」の特徴でもある、タウンユースもできるファッション性を兼ね備えたベストに仕上がっています。
「ダウン」と「フリース」のリバーシブル仕様になっているのが、最大の特徴。ダウン側はシレ加工で光沢感があり、撥水性にも優れています。
いっぽう、フリース側はマイクロボアを採用。柔らかな肌触りなので、テン場などではボア側を内側にすると快適です。逆に、歩いている時はダウン側を内側にすれば、藪などで引っ掛けて羽毛が吹き出してしまうというようなトラブルも減少するはずです。
ベストタイプなので、インナーとして着用した場合にも肩周りがスッキリ。見た目にもスタイリッシュですし、なによりクサリ場などでも腕を動かしやすいという登山的メリットもあります。襟がV字に開いているので、山シャツなどの上にアウターとして着用するのも良さそうです。


リバーシブルで楽しめる「ダウン×ボア リバーシブルダウンベスト」ですが、単純にこれ1枚着るだけでダウンとフリースをレイヤリングしている状態になるので、保温性も抜群です。表裏で表情がガラッと変わるので、タウンユースする場合にも、その日のコーディネートに合わせて裏表を変えたりと、ファッションアイテムとしても末永く楽しめそうな1着です。

ダウンパンツ
街でも穿きたいダウンパンツ

ダウンパンツは、冬山での防寒には欠かせないアイテムです。「TAION(タイオン)」のダウンパンツの特徴としては、適度な容量の羽毛にすることで、スッキリしたシルエットになっていること。両サイドとヒップにポケットも付いているので、積極的に街でも穿いていきたい1本です。
表地にリップストップ生地を採用しているので、擦れなどにも強く冬期登山時に積極的にアウターとしても使える性能があります。スリムなシルエットなので動きやすく、インナーダウンとして外側にシェルを履く際にも干渉しにくいという特徴もあります。また撥水加工もされていて、汚れも付きにくいというオマケ付き。各ポケットの引き手部分には細引きが付いているので、手袋をしたままでも開け閉めしやすいという工夫もされています。

ウエスト部分はドローコードで締めるタイプなので、ずり落ちなどの心配もありません。ダウンパンツには珍しく、ジッパーも付いているあたりが、山と街の両方で使えることをコンセプトとしている「TAION(タイオン)」らしい配慮です。裾部分もドローコードで締め上がることができます。

冬山での防寒具としてはもちろん、寒い日のタウンユース、さらにはルームウェアとしても活躍してくれそうなこの「ダウンパンツ」。性能もさることながら、そのロープライスにも驚かされます。専門ブランドだからこそのコストパフォーマンスの高さを誇っているんです。

ミリタリー クルーネックダウンジャケット
登山ファッションにもミリタリーをプラス

時代を問わず人気のミリタリーテイストのアイテム。もともとミルスペックものとアウトドアものって、サプライヤーが一緒だったりして、親和性が高い両者。この「TAION(タイオン)」の「ミリタリー クルーネックダウンジャケット」も、そんな二者の良い所を融合させたようなアイテムに仕上がっています。
ミリタリーのウェアでよく目にするようなヘチマキルトを採用。ミリタリーものは通常、化繊中綿のものが多いんですが「TAION(タイオン)」ではしっかりと800フィルパワーダウンを封入しています。だから一見、薄手に見えますがその保温性は抜群です。
両サイドは、ジッパーでガバッと開くことができます。このことで、脱ぎ着がしやすいだけでなく、ちょっと暑い時などに全開にすることでベンチレーションの機能も果たします。クルーネック仕様なので、さまざまなインナーとのレイヤリングも相性抜群です。

両フロントには深めのポケットが付きます。ハンドウォーマーポケットとしても優秀ですが、見た目以上に収納力があるので、登山中の小物などをしまっておくのにも便利。パイピング処理も施されているので、耐久性も上がっています。

登山ウェアの中にこういうミリタリーテイストのものを取り入れるだけで、他の人とかぶりにくい山ファッションを楽しむことができます。ほかにもタウンユースの際には、コートのインナーにもピッタリですし、カーディガン感覚で軽アウターとしての使いかたもできます。

インナー特化型といういままでになかったコンセプトのブランド「TAION(タイオン)」。特化することによる細かい配慮は、山で活きるだけでなく、タウンユースの際の使い勝手も向上している印象です。デザイン的にもいわゆる登山ウェアとはちょっと違うスタイリッシュさもあって、積極的に街着として使いたいアイテムばかり。「クルーネック ボタンダウンジャケット」あたりはビジネスシーンにも馴染みそうです。
専門ブランドだから可能になったという、ハイクオリティでありながらロープライス。2枚買いして、汚れても良い山用と、街でのおしゃれ着という感じに使い回せそうな価格帯も、ダウン界においては革命的。今後のラインナップの充実にも期待が膨らむブランドです。

櫻井 卓(さくらい たかし)
1977年生まれ。「TRANSIT」「Coyote」などの旅雑誌の他、登山雑誌「PEAKS」やアウトドア誌「Be-pal」、ファッションカルチャー誌「Houyhnhnm Unplugged」など多数のジャンルで執筆中。趣味は海外のトレイルを歩くことで、好きなエリアはカリフォルニアのヨセミテ北部。