YAMAP限定のウール混ベースレイヤーを本音で比較!6つの項目で徹底考察

近年、アウトドアウェアで注目されている「ウール」。優れた調温機能や防臭性を持ち、登山やアクティビティで快適さを保つ素材として、多くのアウトドアメーカーから製品が発売されています。しかしながら、デザインはもちろん、生地の厚みやウールの混率も異なり、それぞれに個性があるもの。

YAMAPでも、ここでしか手に入らない2種類のウール混ベースレイヤーを展開していますが、「どっちが自分に合うものか」と迷っている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、YAMAP限定のウール混ベースレイヤー2種類を実際に着用しているYAMAPスタッフ等の声を集め、その違いを徹底比較!それぞれの特徴や違いを詳しく解説し、あなたのスタイルにぴったりの一枚を見つけるお手伝いをします。

【今回ご紹介する商品はこちら】

YAMAP限定!2種類のウール混ベースレイヤーの特徴に迫る

|1|プラックスウール200ロングスリーブT

メリノウールと自然由来の化学繊維「プラックス」を使用した、YAMAPオリジナルのベースレイヤー。どちらの素材も優れた抗菌防臭性を備えており、高い防臭効果を発揮します。

【商品スペック】

素材:ウール70% ポリ乳酸(PlaX™️) 30%
重量:223g(Mサイズ)
サイズ:XXS,XS,S,M,L,XL(UNISEX)
カラー:ブラック、アッシュピンク、アッシュブルー、アッシュグリーン
生産国:日本

|2|YAMAP別注オールエレベーションロングスリーブ

環境配慮型アウトドアブランド「STATIC(スタティック)」に別注した、YAMAP限定のベースレイヤー。商品名「オールエレベーション(=全標高)」が示す通り、あらゆるシーンで活躍する万能なベースレイヤーを目指して開発された一着です。

【商品スペック】

素材:メリノウール50% / リサイクルポリエステル50%
重量:175g(Mサイズ)
サイズ:S,M,L(MENS/WOMENS)
カラー:ブルー、ブラウン
生産国:日本

項目別に違いをチェック!

YAMAP限定のウール混ベースレイヤーを本音で比較!6つの項目で徹底考察

ふたつの製品の基本情報をご紹介したところで、ここからは製品の特徴を6つの項目に分けて、さらに深掘りしていきます。各項目には、YAMAPスタッフが実際に着用して感じたリアルなコメントもご用意。

「着心地は?動きやすさは?実際のフィールドでどう感じる?」など、スペックだけでは分からないリアルな違いを、率直な感想とともにお届けします。
あなたにぴったりの一枚を見つけるヒントになれば幸いです。
※コメントにはスタッフの主観も含まれていますことを予めご了承ください。


|1|生地 / 用途

◼︎プラックスウール200ロングスリーブT

ウール70%、ポリ乳酸(PlaX™️) 30%のニット生地。生地重量は200g/m2で、ベースレイヤーのなかでは通年向けの中厚手に分類されます。伸縮性と弾力があり、包み込まれるようなやさしい着心地が特長です。

【YAMAPスタッフコメント】

肉厚で安心感のあるニット生地で、スースーする感じはありません。ウールの混率が高いですがチクチク感は全くなく、肌当たりがやさしいのも特長です。 また、伸縮性があり動きやすいため、快適に着用できます。冬の登山では、低山から雪山まで幅広いシーンで活躍する厚みです。

◼︎YAMAP別注オールエレベーションロングスリーブ

メリノウール50%、リサイクルポリエステル50%のオリジナル生地。凹凸のあるボーダーメッシュ構造により高い通気性があり、リサイクルポリエステル糸が速乾性を高めます。肌触りは優しく、チクチク感を感じることはありません。

【YAMAPスタッフコメント】

触れた瞬間はボーダーメッシュ構造により薄手に感じますが、袖を通すと生地の凹凸が空気を含み、肌寒さを感じにくい優れた仕様です。ただし、風があるときは「プラックスウール200 ロングスリーブT」と比べて風抜けを強く感じるため、 冬のトレイルランや標高差が大きく、運動量の多い山行の際に「オールエレベーションロングスリーブ」を選ぶようにしています。

|2|サイズ・デザイン

◼︎プラックスウール200ロングスリーブT

体格の違いに左右されにくく、動きやすさを重視したラグランスリーブ。日本人の体型にあわせたレギュラーフィット。UNISEXの6サイズ展開。

【YAMAPスタッフコメント】

アームホール(腕を通す部分)にゆとりがあるので、締め付け感がなく快適です。襟ぐりもやや広め。袖は手の甲が半分隠れるくらいの長さがあるので安心です。着丈がやや短いので一枚で着てもさまになりますが、着丈長めが好きな方はワンサイズアップがおすすめです。

◼︎YAMAP別注オールエレベーションロングスリーブ
山行はもちろん旅や普段着としても着ることができるよう、快適性を大切にしたレギュラーフィット。日常着でよく用いられるセットインスリーブ。MENS、WOMENで計6サイズ展開。

【YAMAPスタッフコメント】

セットインスリーブですが、脇下にマチが設けられているので動きやすさもしっかり確保されています。「プラックスウール200ロングスリーブT」と比較すると、着丈は長めで、身幅は若干細め。インナー使いしやすいので、ミドルレイヤーと合わせて使うことが多いです。

|3|速乾性

YAMAP限定のウール混ベースレイヤーを本音で比較!6つの項目で徹底考察※写真はイメージです

◼︎プラックスウール200ロングスリーブT

ウールの吸湿性により発汗時の汗を吸い上げ、プラックスが備える速乾性によってゆるやかに乾かすことで、急激な温度変化を抑えます

【YAMAPスタッフコメント】

汗をかいても、中厚手の生地が湿気や汗を吸収・保持してくれるため、濡れている感覚や不快感がほとんどありません。ミドルレイヤーを重ねているような、ベースレイヤーの乾きを促せないシーンで着用すると、衣服内の調湿をしてくれるので快適です!

◼︎YAMAP別注オールエレベーションロングスリーブ

やや地厚な凸部は肌と接触することで汗を吸い上げ、薄い凹部は通気性を上げ行動時でも熱がこもりにくいような仕様をボーダーメッシュ構造によって実現しています。

【YAMAPスタッフコメント】

優れた汗処理機能を備えているため、汗を素早く乾かしたいアクティブなシーンに最適。ただし、生地が薄いぶん吸湿・保水量には限りがあるため、ベースレイヤーが乾きやすい環境での着用がおすすめ。 単体での使用により、ウェア本来の機能を最大限に発揮できる一枚です。

|4|防臭性

YAMAP限定のウール混ベースレイヤーを本音で比較!6つの項目で徹底考察※写真はイメージです

◼︎プラックスウール200ロングスリーブT

ウールの防臭機能に加えて、プラックスの抗菌防臭機能によって雑菌の繁殖を防ぎ、ニオイの原因に直接アプローチします。プラックスは、部屋干しや生乾きのニオイの原因であるモラクセラ菌や、汗や加齢臭などのもとであるイソ吉草酸などに作用し、防臭効果を発揮します。

【YAMAPスタッフコメント】

ニオイを抑えるだけではなく、発生源にもアプローチをすることが可能になった、ウールとプラックスの最強タッグ。実際に着用していても、検証の余地がないほどニオイが気になりません。臭わないことで、連続着用のストレスも大幅に軽減されるので秋〜春の旅行や出張でも重宝しています。

◼︎YAMAP別注オールエレベーションロングスリーブ

非塩素樹脂防縮加工と呼ばれる、ウール繊維のウロコ(スケール)を除去しない防縮加工を施すことで、ニオイ成分をスケールに閉じ込めるというウールの働きを高いレベルで発揮します。

【YAMAPスタッフコメント】

こちらも文句なしの臭わなさです。発汗量の多いアクティビティでは速乾性重視の化繊ベースレイヤーのほうが人気ですが、難点はニオイではないでしょうか。防臭加工によって最初は気にならなくても、使い続けているとニオイ戻りが起きやすくなるように思います。「オールエレベーションロングスリーブ」は、何度着用を重ねてもニオイ戻りのストレスなく着用できるという点が非常に優秀で、愛用の理由にもなっています。

|5|環境性

YAMAP限定のウール混ベースレイヤーを本音で比較!6つの項目で徹底考察※写真はイメージです

◼︎プラックスウール200ロングスリーブT

「PlaX(プラックス)」は、サトウキビなどの植物を原料とした自然由来のプラスチック「ポリ乳酸」から作られた繊維。生分解性があり、ウールと混紡している本製品はまるごと生分解が可能。

【YAMAPスタッフコメント】

ポリエステルと変わらない速乾性をもちながら、有限な石油資源を原料としないプラックスは素晴らしい素材だと思います。この製品に限らず、使われる機会が広がって欲しい素材ですね。

◼︎YAMAP別注オールエレベーションロングスリーブ

塩素も樹脂も使わない、排水問題も軽減されるエコで優れた防縮加工を採用リサイクルポリエステルを使用することで糸製造時のCO2排出削減にも貢献しています。スタティックでは、製品製造時に発生する裁断ゴミは捨てずにリサイクルして別製品の素材に再利用しています。

【YAMAPスタッフコメント】

「アウトドアウェアとしての機能」と「環境への配慮」を両立していこうとする、ブランドとしての姿勢が素晴らしいです。特にウールの防縮加工は、多くのメーカーが言及していない点であり、透明性があり信頼できるブランドだと感じます。

|6|カラー

◼︎プラックスウール200ロングスリーブT

アッシュカラー3色と使いやすいブラックの4色展開。

【YAMAPスタッフコメント】

アウトドアウェアでは珍しい柔らかい色味の展開が多く、袖を通すとどれもやさしい雰囲気に仕上がりますね。アッシュカラーの中でもグリーンは、特に珍しい色だと思いますが、男女問わず着ることができる良い色です。

◼︎YAMAP別注オールエレベーションロングスリーブ

アウトドアウェアにも日常使いにも合わせやすい、ブラウンとブルーの2色展開。どちらもYAMAP別注だけの限定カラーです。

【YAMAPスタッフコメント】

ありそうでないカラーの2色なので、普段使いでも山使いでも差し色になる2色。濃色のパンツと合わせても、淡色のパンツと合わせてもしっくりくるので、前日や当日の準備の時にも悩む時間がなくサッと手に取ることができる色だと思います。

どっちを選ぶ?YAMAPスタッフによる使い分けレコメンド

最後に、実際に着用したYAMAPスタッフが、おすすめの選び方や使い分けをご提案します。

寒がりさんなら「プラックスウール200ロングスリーブT」

YAMAP限定のウール混ベースレイヤーを本音で比較!6つの項目で徹底考察

「行動中も冷えを感じやすい」「ベースレイヤーの保温力を重視したい」 そんな方には、やはり「プラックスウール200ロングスリーブT」をおすすめします。


また、涼しい夏の高山でのバックアップ用のロングスリーブを探している方にも最適。山に登るとき、住んでいる場所との気温差を正確にイメージするのは意外と難しいもの。 つい心配になって多めに準備してしまう…という私は、日中の行動用の半袖ベースレイヤーとは別に、「プラックスウール200ロングスリーブT」をもう一枚必ず持ち歩いています。

ニオイが気にならないので何度袖を通しても不快感がなく、ほどよい保温力があるので寒暖差にも対応してくれる優れものなんです。

「本当に汗っかきなんです!」という方以外であれば、夏の高所登山にもこのような使い方でおすすめしたいベースレイヤーです。

暑がりさんなら「YAMAP別注オールエレベーションロングスリーブ」

YAMAP限定のウール混ベースレイヤーを本音で比較!6つの項目で徹底考察

運動強度の高いアクティビティをするときには、速乾性の優れた化繊のベースレイヤーを選ばれる方が多いと思いますが、化繊特有のニオイ戻りや、ベタつきなどの不快感は避けられません。「乾きもよくて、ニオイも気にならないベースレイヤーがほしい」とお考えの方には、「YAMAP別注オールエレベーションロングスリーブ」をおすすめします。

私は秋冬のトレイルランニングや、夏の高山での活動用のベースレイヤーとして、「YAMAP別注オールエレベーションロングスリーブ」を愛用しています。メリノウールのやさしい肌触りや防臭性は取り入れたいけれど、化繊に比べると乾きが遅いというデメリットを、リサイクルポリエステル混紡の糸とボーダーメッシュ構造の生地が補ってくれます。

「汗っかきでウールなんか着ていられない!」そうお考えの方の最初のウールウェアとしても自信を持っておすすめできるベースレイヤーです。

あなたのスタイルに合った一枚で、ウールライフを楽しもう

YAMAP限定のウール混ベースレイヤーを本音で比較!6つの項目で徹底考察

6つの項目とYAMAPスタッフによるリアルな視点から、それぞれのベースレイヤーを比較してきました。さまざまな角度から製品を見つめることで、意外な魅力や新たな発見があったのではないでしょうか?

「プラックスウール200 ロングスリーブT」 と 「YAMAP別注オールエレベーション ロングスリーブ」 は、それぞれに個性を持つベースレイヤー。自分のスタイルに合うものを選ぶのはもちろん、状況に応じて使い分けるという観点も、ベースレイヤー選びの重要なポイントです。

ウール混ベースレイヤーは、その特性を理解して選ぶことで、アウトドアでの快適性が大きく変わります。あなたの行動スタイルや使用シーンにぴったりの一枚を見つけて、より快適な登山・アクティビティを楽しみましょう!

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