冬〜春のレイヤリングの悩みを一刀両断!脱・初心者を目指すビフォーアフターコーデ

冬から春にかけての寒暖差が激しい時期は、汗冷えを防ぐためにもレイヤリング(重ね着)することが大事というのはもはや山に登るものなら常識。しかし、教科書通りにひと通り揃えてみたけど、想像してたより使いにくかったり、ウェアを重ねるがゆえの悩みもあったりします。

今回は、公私共に山を楽しむYAMAPスタッフにレイヤリングの悩みをヒアリングしたうえで、商品部の乙部・河上・小谷野が回答。山に足繁く通い、YAMAP STOREの全商品の選定をになう目利きのプロでもあるこの3名が、快適になるアドバイスと登山シーン別に最適なアイテムを紹介し、迷える登山者の悩みを一刀両断します。

いちから揃える人も、春に向けてウェアを新調する人もぜひ参考にしてみて下さい!

寒い時期のレイヤリング最適解は? 保温しながらも汗抜けの良さを重視

冬〜春のレイヤリングの悩みを一刀両断!脱・初心者を目指すビフォーアフターコーデ

そもそもレイヤリング(重ね着)は、汗や水分による「冷え」を防ぎ、適度な体温に保つことで体力の消耗を防ぐことを目的とします。天候や気温が変わりやすい山において何を着用するかで、登山中の快適さ、さらには安全性が大きく左右されるのです。

ベースレイヤー・ミドルレイヤー・アウターシェルといった、各層によって速乾性、保温性、防風性などの異なる素材のウェアを組み合わせることで、山の状況やシーンに応じて脱ぎ着できるようにしておくのがレイヤリングの基本の考えとなります。

冬〜春のレイヤリングの悩みを一刀両断!脱・初心者を目指すビフォーアフターコーデ

上記の3層を基本に、さらに気温が下がるならインサレーション(綿入りの保温着)を加えてみたり、激しい運動量が予想されるされるなら、ベースレイヤーの下に着用するドライ系アンダーウェアを取り入れて調整します。何を着て何を脱ぐか、歩く予定の山域やコースを想定してアイテムの取捨選択をすることがレイヤリングの極意とも言えるのです。

ドライレイヤー一覧

みんなのレイヤリングのお悩みを解決!


今回の悩みを相談するのは、そんなレイヤリングの基本を理解して、必要なウェアはひと通り揃えたYAMAPスタッフたち。寒い時期に着るレイヤリングとして間違ってはないものの、気持ちよく使うにはいま一歩足りないと感じている様子。商品部メンバーからアドバイスをもらって、ビフォーアフターで快適に生まれ変わったコーデを披露してもらいました。

CASE1|何枚も重ねると首周りが苦しい…スタッフ伊藤の場合

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伊藤「日が当たりにくいこの時期の低山を散策するのに、とにかく首まで暖かいものを求めて揃えたのがこちらのウェア一式。ベースレイヤーからアウタージャケットまで、しっかり着込んでますが、首から入る冷気を気にしすぎるがあまり、首周りが苦しくなってしまいました。ネックウォーマーを着けると、さすがにちょっとした登りでも息苦しくなってしまうのが悩み……」

寒い季節はトレイルランニングをはじめ、低山ハイキングをのんびり楽しむスタッフの伊藤は、日当たりの悪い樹林帯を歩くということで、フーディー付きのベースレイヤーにハイネックの保温着、さらにはネックウォーマー、アウターを着用。首周りが少し窮屈になりがちに。

Answer|クルーネックタイプの中間着をチョイスしよう!

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商品部(商品企画担当):小谷野のアドバイス

ハイネックのシャツやフーディータイプのベースレイヤーを着用するなら、中間着であるミドルレイヤーには丸首のクルータイプを持ってくるといいでしょう。首周りの保温はベースレイヤーに付いているフーディーに任せるとして、クルーのミドルレイヤーが顔周りをスッキリした印象に変えてくれます。今回は首でしたが、例えば腕周りなどが窮屈に感じるならベストジャケットを取り入れるなどして、レイヤリングが一箇所を覆いすぎないよう、ウェアを足し引きすると全体のバランスがよくなり窮屈さを減らせますよ!

冬〜春のレイヤリングの悩みを一刀両断!脱・初心者を目指すビフォーアフターコーデ

ここでは、ミドルレイヤーを「YAMAP別注 ポリゴンライトジャケット」にチェンジ。薄手ながらも行動中に着用できる化繊インサレーションなので、保温しつつ、暑くなりすぎるのを防ぎます。ゆったりめのシルエットで、秋〜春の軽量アウターとしても最適です!

YAMAP STORE商品企画部

小谷野

アウトドア歴は20年。低山ハイクから北アルプスの縦走登山、雪山のテント泊までなんでもこなすオールラウンダー。

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CASE2|麓の散策でもゴリゴリの山スタイルになりがち…スタッフ挾間の場合

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挾間「子供を連れているときは山に入らず、麓の河原などを散策することがあります。ですが、ついいつもの山にいく癖でゴリゴリの登山の格好になりがちに。今後も厳しい山行よりも、低山やゆるめのハイキングに行く機会が多いので、フィールドでも街でも着ていけるような、場所を選ばないアイテムやウェアを探しています。」

単独で縦走するほどの本格派登山をしていたスタッフの挾間は、ドライレイヤー、化繊のベースレイヤー、フリースジャケット、アウターといったレイヤリング。山に入る最適なウェアを揃えているものの、子供と山の麓を散策するにはもう少しカジュアル路線にしたいのだとか。

Answer|山から街までシーンレスに使えるブランドあります

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商品部仕入れ担当:河上のアドバイス

アウトドアブランドのなかでも、and wander(アンドワンダー)やDANSKIN(ダンスキン)、halo commodity(ハロ コモディティー)などスタイリッシュに決まるファッション性のあるブランドを選ぶと悩みを解決できそう。冬のフィールドに必要な高い保温性や撥水性などの機能はそなえつつ、いままでの登山ウェアにないデザイン性を取り入れているので、山でも街でもシーンレスに使いたい人にはうってつけなアイテムが揃っていますよ!

冬〜春のレイヤリングの悩みを一刀両断!脱・初心者を目指すビフォーアフターコーデ

ダンスキンのアリッサハイブリッドインサレーションパンツはスッキリな細身のパンツなのにフロント部分に中綿入りが入っているあったかパンツ。伸縮性も抜群で、実用的なのに低山から街歩きと場所を問わずファッションアイテムとしても使いやすいのでぜひ取り入れてみて下さい。

YAMAP STORE 商品部

河上

アウトドア業界20年以上のMD担当。ウィンタースポーツをはじめ、アクションスポーツ・ハイキング・キャンプなど幅広くフィールドで遊ぶ。

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CASE3|雪上ハイキングでボトムスを重ね着しすぎて動きにくい…スタッフ近藤の場合

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近藤「この冬にデビューした雪上ハイキングで、アンダータイツと3シーズン用のパンツ、さらに貰い物のオーバーパンツを着用して歩きました。暖かいし、最初はこれでいいかなと思ったのですが、正直重ね着しすぎて足さばきが悪く、トイレのときや脱ぎ着も大変で……。今後も初心者向けの雪山に行く予定があるのですが、何かいい方法はありませんか?」

登山歴が浅いスタッフの近藤は、タイツ、3シーズン用のパンツ、オーバーパンツを着用して初めての雪山にチャレンジ。雪山玄人ならこのボトムスのレイヤリングで問題ないのですが、雪上歩行を特訓中の近藤にはやや動きにくい様子。

Answer|冬のあらゆるシーンで履ける伸縮性抜群のパンツを選ぼう!

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商品部(商品企画担当):乙部からのアドバイス

冬の山を歩く機会が多いなら、思い切って汎用性があって保温力の高い冬用のパンツに買い替えるのがおすすめ。雪山だけでなくても、ボトムスって基本歩き出したら脱ぎ着しにくいから、ある程度の保温力と動きやすさは必要です。

冬〜春のレイヤリングの悩みを一刀両断!脱・初心者を目指すビフォーアフターコーデ

そこで、解決策としてYAMAP別注ウィンタートレイルパンツを取り入れてみるのはどうでしょうか。保温性と防風、撥水性はもちろんのこと、ストレッチ抜群で重たくなりがちな足を軽やかに上げることができます。雪のない低山なら一枚で着てもいいし、タイツとゲイターを合わせることで雪上ハイキングも行けますよ。

今は無雪の山だけどいずれは雪山デビューを考えている人や、ハードシェルが必要ない初心者向けの雪山に行く予定のある方まで、このパンツ一枚あれば、冬のあらゆる参考を網羅します。

冬〜春のレイヤリングの悩みを一刀両断!脱・初心者を目指すビフォーアフターコーデ

アンダータイツには、肌触りが滑らかで股下が突っ張りにくいガゼットを設けたYAMAP(ヤマップ)スーパーエクストラファインメリノタイツがおすすめ。これにゲイターを組み合わせれば、雪上でも軽やかな足取りで歩くことができますよ!

YAMAP STORE 商品企画

乙部

YAMAP STOREの商品企画担当。 アウトドアブランドのMDを経て2021年YAMAPに入社。 様々なブランドさんとの共同企画商品や、ユーザーさんのお悩みに寄り添うオリジナル商品の開発に日夜明け暮れています。 衣食住を背負って移動する縦走登山やバイクパッキングが好き。 今年の6月に京都に移住したので、これからは西日本の山を楽しみたいです。

Instagram

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自分にとっての快適なレイヤリングを楽しもう


冬〜春のレイヤリングの悩みを一刀両断!脱・初心者を目指すビフォーアフターコーデ

レイヤリングで一番大事なことは、寒暖差や歩く山域に合わせて、寒さから体を守り汗冷えを防ぐこと。とはいえ、ただ機能を備えたウェアを揃えば快適になるというわけでないのが、寒い季節のレイヤリング(重ね着)の難しいところでもあります。いくら教科書通りでも、歩く本人が快適に着用できないと意味はありませんよね。自分の歩く山にあわせたアイテムを選んで、おっくうになりがちな寒い時期の山を楽しく歩きましょう!

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