夏山シーズンを元気に歩こう!バテないための身体の悩み解消のヒントとお役立ちアイテム

いよいよ夏山シーズン間近!長期休暇を利用して、日本アルプスなどの高山や長期縦走、普段なかなか行けない地域の日本百名山への遠征を計画している人も多いのではないでしょうか。

しかし忙しい毎日の中では、仕事帰りのジム通いやランニング、週末の日帰り登山がやっと。それすらも思うようにできず、体力に不安を感じている人も少なくないはずです。

そこで今回はハードな高所登山や長距離縦走での身体の悩みや不安を解消するための様々な知識を解説し、あわせて身体を上手にサポートしてくれるアイテムも紹介します。

(監修・執筆:鷲尾太輔)

山での体の悩み①|山でバテないトレーニング・歩き方

夏山シーズンを元気に歩こう!バテないための身体の悩み解消のヒントとお役立ちアイテム

日常生活の歩行でトレーニングしよう!

時間がある日はひと駅分多く歩くなどのウォーキングもおすすめですが、それだけでは不十分。特に大腿四頭筋(太ももの筋肉)は膝関節の曲げ伸ばしなど“登る”という動作に欠かせない筋肉ですが、平坦な道を歩くだけではトレーニング効果が少ないのが事実なのです。

スクワットが代表的なトレーニング法ですが、エスカレーターやエレベーターを使用せず階段を登るだけでも効果がありますよ。「YAMAP別注 山を歩くインソール 足トレ」は、足の中に常にわずかな登りを再現しており、階段の上り下りと合わせて日頃から使用することで、より効果的にトレーニングすることができます。

登山での歩行の基本はフラットフッティング

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登山靴のグリップ力を最大限に発揮するために、登山では常に靴底全体で接地するフラットフッティングという歩き方が基本です。急な登りでふくらはぎが伸びきってしまう場合は爪先を逆ハの字に開いて、急な下りですねが伸びきってしまう場合はひざを曲げて、フラットフッティングを維持します。

ただし長距離・長時間の歩行では足裏の痛みを感じることも。これは接地した際の衝撃を吸収するため土踏まずのアーチを構成する関節がたわむ際に、つぶれ過ぎてしまうことが大きな要因。「YAMAP別注 山を歩くインソール」は、土踏まず本来の機能を引き出す構造で疲労を緩和してくれます。

疲労だけでなく事故も防止する静荷重・静移動

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登山でのもうひとつの歩き方のポイントが、静荷重・静移動です。後側の足に重心を残したまま静かに前側の足を接地して次の一歩の足場が安定していることを確認、その上で少しずつ前側の足に重心を移動させ後側の足をそっと地面から離すプロセスです。これによって膝への衝撃が緩和されるだけでなく、スリップや落石の防止にもつながります。

ただし標高差が1,500m〜2,000m以上という高山では、それでも膝の違和感が発生することもあり、サポートタイツの使用も有効です。「C3fit(シースリーフィット)/インパクトブリーズロングタイツ」は暑さ対策も考慮した、夏山におすすめのタイツです。

足にかかる負荷を軽減し、よりアクティビティのパフォーマンスを向上させるなら「Goldwin(ゴールドウィン)/コンプレッションロングタイツ」も最適です。ふともも、ふくらはぎ、足首といった部位に合わせて適切な着圧設計することで血行促進効果をもたらし、むくみも軽減。足のコンディションを整えるから、快調な歩行で登山を楽しめます。

山での体の悩み②|山でバテないレイヤリング

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こまめな脱ぎ着が登山のレイヤリングの基本

登山での服装のコツが、薄手の衣服を何枚も重ね着するレイヤリングです。冬場であれば衣服と衣服の間の空気の層が保温効果をもたらし、夏場であれば暑ければ脱ぐ・寒ければ着るをこまめに行うことで、発汗をなるべく減らすことができます。

標高が1,000m上がると気温は約6℃低下、高山の稜線では朝晩を中心に寒さを感じることもあります。フリースやダウンジャケットなどの防寒着は、なるべくコンパクトに収納できるものがおすすめ。レインウェアは風が強い時のウィンドブレーカー代わりとしても重宝します。

汗冷えや低体温症を防止するドライ系アンダーウェア

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とはいえ、夏山でまったく汗をかかないのは難しいのが現実です。水の熱伝導率は空気の20倍以上、身体が汗で濡れた状態は不快なだけでなく、汗冷えや低体温症を引き起こす原因となります。このためシャツなど登山用のベースレイヤーは速乾性の素材が使用されていますが、それでも多量の発汗に対応するには限界がありました。

このため昨今は体から吸い上げた汗をベースレイヤーに移す、すなわち身体を濡らさないドライアンダーウェアが続々と登場。「finetrack(ファイントラック)/ドライレイヤー」は、吸い上げた汗を肌に戻さない撥水機能を備えたスグレモノです。

夏の高山では紫外線対策も重要

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気温の低下とは逆に、標高が1,000m上がるとUVインデックス(紫外線の強さ)は約10%増加します。肌の露出を避けた服装や日焼け止めの使用はもちろんですが、熱中症を防ぐためには帽子を被ることも有効です。

また特に紫外線が強い晴れた日や、雪面からの反射も加わる雪渓の上などでは、電気性眼炎や結膜炎などの目のトラブルが起こることもあります。標高が高い夏山では、サングラスも頼もしいアイテム。利用目的から考えて、紫外線カット率99%以上のものがおすすめです。

山での体の悩み③|山でバテない行動食と水分摂取

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行動食も水分もこまめに摂取

ハードな運動である登山で「痩せよう」と考えるのは危険。十分な行動食を摂取しないとハンガーノック(シャリバテ)で行動不能になるだけでなく、血糖値が低下して意識を失うことすらあります。

ポイントはこまめに少量ずつ摂取すること。一気に大量の行動食や水分を摂取すると、腹痛や胃腸が消化吸収するためのエネルギー消費(食事誘発性熱産生)による疲労、多量の発汗や尿意の原因にもなります。

登山中の行動食として素早く燃焼してエネルギーのもとになる糖質(炭水化物)がおすすめですが、特に暑い時期は食欲も減退しがちでおにぎりや菓子パンなどに手が伸びないことも。「リポビタン Sportsリポビタンゼリー」は口にしやすいゼリータイプで、必要な栄養素をチャージすることができます。

夏山での発汗で失われるのは水分だけではありません。塩分などの電解質も補給しないと熱中症だけでなく、足攣りの原因にもなります。「Enemoti(エネもち)塩餅」は、その名の通りエネルギーと同時に塩分もしっかりチャージできる嬉しい行動食です。

登山に必要な水分量とは?

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登山中の発汗などで失われる脱水量は以下の計算式で把握できます。

体重(kg)×行動時間(240分なら4時間なので4)×5

そして必要な給水量は、脱水量の70〜80%と言われています。行動時間が長くなりがちな夏の高山や長期縦走では水場や山小屋などの給水ポイントをしっかりチェック、そこまでの区間で必要な量の水分を用意しましょう。

山での体の悩み④|翌日も元気でいるための登山後の過ごし方

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栄養のある食事・軽食を摂取で体をいたわる

前項の通り登山中の行動食は素早く燃焼してエネルギーのもとになる糖質(炭水化物)がおすすめですが、登山前後の食事は筋肉など身体をつくるたんぱく質の多い食事がおすすめです。翌日も行動が控えている場合であればなおさら、しっかり栄養補給しましょう。

山小屋に宿泊する場合であれば、夕食・朝食にサラダなどの生野菜を食べられることもあります。しかしテント泊での長期縦走では、フリーズドライ食品中心でビタミン不足になりがち。「YAMAP(ヤマップ)/YAMAPのナッツ&フルーツミックス」は、高たんぱくかつ良質な脂質を摂取できるナッツと、食物繊維やミネラル、ビタミンが豊富なドライフルーツをミックスした手軽な栄養補助になる、身体にも美味しいおやつです。

下山後は温泉で癒しとリラックス効果を満喫


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下山後にぜひ立ち寄りたいのが山麓の温泉。さっぱりと汗を流せるだけでなく、筋肉をほぐしてリラックスさせることで、筋肉痛の予防や軽減にもつながります。登山の余韻に浸りながら、ゆっくりとした時間を過ごしましょう。「Matador(マタドール)ナノドライシャワータオルL」は軽く吸水性の高い大判タオルで、携行性も抜群です。

また汗や土で汚れた登山用ウェアから、ゆったりとした衣服に着替えることは、気分をリセットする意味でも効果的。「HOUDINI(フーディニ)ワジパンツ」は登山中にはコンパクトに収納しておけるパッカブル仕様、肌触りも良い「HOUDINI(フーディニ)コスモシャツ」とのコーディネートで帰路も快適に過ごしましょう。

非日常の環境を快適に過ごして安全で楽しい夏山登山を!

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夏ならではの高所登山や長期縦走は、絶景を堪能できる非日常空間として魅力的です。しかしここまで紹介した通り、山麓より気温が低く紫外線が強い環境下は、普段の生活環境と大きく違うという意味でも非日常。そんな場所での登山というハードな運動は、日頃のトレーニングや体調管理だけでは補いきれないこともあります。

今回紹介したアイテムを活用して身体を上手にサポートすることで少しでも快適に過ごし、安全に夏山登山を楽しんでください。

山岳ライター・登山ガイド

鷲尾 太輔

登山の総合プロダクション・Allein Adler代表。山岳ライターとして、様々なメディアでルートガイド・ギアレビューから山登り初心者向けの登山技術・知識のノウハウ記事まで様々なトピックを発信中。登山ガイドとしては、読図・応急手当・ロープワークなどの「安全登山」をテーマとした講習会を開催しています。

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