【雪あり・雪なし】標高別で着分ける、冬のライトハイクコーデ

澄み切った空気、どこまでも高く青い空。冬の入り口から本格的な冬へと移り変わる12月の山は、景色を堪能するのに絶好の季節。いつもより鮮明に見える遠くの山を眺めるのは、冬の登山の醍醐味です。

日照時間がぐっと短くなるこの時期は、無理のない行程で歩ける、3~5時間程度のライトハイクがおすすめ。積雪のない身近な低山なら冬の里山の雰囲気を楽しめるし、12月なら2,000m級の山でも、少ない装備でチャレンジできるところがあります。

ただし、どんな場所でも冬の山では、しっかりとした防寒対策がマスト。気温がさほど下がらない場所では、行動中に暑くなりすぎないことも意識して、レイヤリングやアイテム選びを工夫しましょう。

Scene① |いつもの感覚で冬山気分を満喫。雪なしウインターコーデ

【雪あり・雪なし】標高別で着分ける、冬のライトハイクコーデ

まだ雪が降っていない冬の里山。すっかりと葉を落とした広葉樹の間から太陽の光が差し込み、明るい登山道一面に敷き詰められた落ち葉の上を歩くのは、この時期ならではの楽しみです。

天気のいい日は、日なたはポカポカと暖かですが、里山といえども、朝夕や日かげではかなり気温が下がります。しっかりとした防寒対策が必要です。

意外と忘れがちなのが、足元の装備。雪がなければさほど心配ないようにも思えますが、最低気温が氷点下を下回るようになると、夜の間に濡れた地面が凍結したり、霜が降りたりすることがあります。とくに早い時間は霜が解けて路面がぬかるみ、不安定になっているところも多いので、しっかりとグリップ力のあるシューズで出かけましょう。

●気温やシーンで防寒を調整できるヘッドウェア

【雪あり・雪なし】標高別で着分ける、冬のライトハイクコーデ

どんなに厚着をしていても、頭や耳が寒いと体も温まりません。定番のニット帽スタイルも素敵ですが、最近は頭部の蒸れを効率的に防ぐキャップスタイルが人気です。ポリエステルやナイロン素材のキャップで風を防ぎつつ、冷えやすい耳周りなどはフリースやニット素材でしっかり保温。そうすることで、行動中にかく汗も効果的に発散し、オーバーヒートが防げます。耳当てになるフラップは上げ下げで調整ができるので、11月~3月ごろまでの長いシーズンで大活躍。キャップのツバは、冬特有の光のまぶしさを遮るのにも効果的。洗練されたデザインで、街のコーディネートにもおすすめです。

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「うっかり冷え」を防ぐ、スタイリッシュな中綿スカート

寒い季節の低山ハイク、ボトムスには軽くて暖かい中綿入りのスカートが便利です。サイドがフルオープンになるジップ仕様で、コンパクトに持ち運びも出来るので必要なときにさっとはけて腰回りを保護。防風性のある生地と、濡れても保温性を保つ中綿で、血流が悪くなりがちな下半身を冷えから守ります。暖かいのにスッキリしたシルエットもこのスカートの魅力。下山後にそのまま街で着ても違和感なく、日常使いにも活躍してくれそうな一枚です。

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馴染ませカラーとアクセントカラーでメリハリ上手に

【雪あり・雪なし】標高別で着分ける、冬のライトハイクコーデ

身につけるものの数が増える冬場は、さまざまな組み合わせでおしゃれを楽しめる反面、色数が多くなりすぎると雑多な印象になりがち。そんなときは色を明るさで考えて、全体に馴染む色とアクセントになる色を一色ずつ合わせると、まとまりはあるけど華やかさもある配色バランスに。今回はネイビーをメインカラーに、同じくらいの明るさのパープルを馴染ませカラー、白をアクセントカラーにして、クールだけど寒々しい印象にならないコーディネートにしました。

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【雪あり・雪なし】標高別で着分ける、冬のライトハイクコーデ

Scene② |手持ち+αの装備でチャレンジ。雪山入門コーデ

【雪あり・雪なし】標高別で着分ける、冬のライトハイクコーデ

山を始めてしばらくたつと、だれもがたどり着く「雪山登山にも挑戦してみたい!」という気持ち。見慣れた景色が雪に覆われたところを想像して心躍らせながらも、体力や技術が求められ、必要な道具も多い雪山は、ハードルが高いのも確かです。

そこでおすすめなのは、いきなり装備を揃えるのではなく、まずは必要最低限の装備で行ける初心者にも歩きやすい入門コースの雪山を体験すること。そうすれば、今後何を手に入れたいのかを、実体験で感じることもできるでしょう。

天候が安定していて、人が多いところからがおすすめです。ただし、あくまでも非日常の空間である雪山は、入門コースでもリスクは伴うことを忘れずに。


雪山までをカバーするあったかトレッキングパンツが便利

【雪あり・雪なし】標高別で着分ける、冬のライトハイクコーデ

雪山用のパンツはどうしても、素材が厚く硬くなりがちで、動きにくさは否めません。入門コースで雪山を体験するなら、雪山以外にも幅広くで使える、あったか仕様のトレッキングパンツがおすすめ。ソフトシェル素材で撥水性があり、雪まみれになっても問題なし。裏は暖かな起毛フリースで、1枚でも温かく、タイツと合わせてればさらに保温力アップ。抜群のストレッチ性で着心地も抜群。別にゲイターを用意すれば、シューズ内への雪の侵入も防げます。

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思い切り雪を楽しむなら、シンプルで丈夫なバックパックが◎

【雪あり・雪なし】標高別で着分ける、冬のライトハイクコーデ

雪山で使うバックパックは、表面にポケットやパーツの少ない、できるだけシンプルなものが吉。荷物を置いた時などに雪がメッシュやポケットの中に入りこむと、溶けた時に荷物を濡らしてしまいます。外付けポケットに入れたものを雪の中で落としたら、探すのはかなり大変です。防水性と耐久性に優れたアルパインパックは、それ自体は軽量ながら耐荷重は13kgのタフな作り。デイジーチェーンとサイドループで自分好みのカスタマイズが可能です。

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雪山の指先を守る重要アイテム。グローブは二重使いで快適に

【雪あり・雪なし】標高別で着分ける、冬のライトハイクコーデ

雪の冷たさで指先が凍えないようにと分厚いグローブを選びがちですが、12月の初級者コースなら、薄手のインナーグローブの上に防水性のある中厚手のアウターグローブを重ねるのが正解。リフトやゴンドラでの移動中に外しても、かさばらずに持ち運べるし、雪のなかで細かい作業をするときにアウターだけを外せば、素手で雪に触れるリスクも減らせます。重ねて使うなら、アウターグローブは少し大きめのサイズを選びましょう。インナーグローブとアウターグローブがセットになったものが、付け心地も計算されており、オススメです。

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雪山入門はゲイターと軽アイゼンのミニマム装備で

【雪あり・雪なし】標高別で着分ける、冬のライトハイクコーデ

天気や場所をしっかりと選べば、冬用の登山靴がなくても雪山歩きが体験できます。普段の登山靴に防水ゲイターをプラスして、4~6本爪程度の軽アイゼンで足元を固めましょう。シューズの形状が軽アイゼンに合わない場合、傾斜が少なく締まった浅い雪なら、チェーンスパイクと呼ばれるラバーで靴にフィットさせるものが使える場合もあります。ただしあくまで簡易的なものなので、状況に合わなければ安全性を確保できません。必ず事前に情報を確認し、リスクを理解して使用しましょう。

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コーデで使用したアイテム

【雪あり・雪なし】標高別で着分ける、冬のライトハイクコーデ

冬の登山をおしゃれに、安全に楽しむためのウェア選び

【雪あり・雪なし】標高別で着分ける、冬のライトハイクコーデ

雪あり、雪なしの2つの冬山シーンが楽しめるこれからの季節。ご紹介した今回のコーディネートはいかがだったでしょうか?夏に比べて用意するものが増え、なかなか足が向かないという人もいるでしょうが、冬山にはそこにしかない特別な景色が広がっています。

今持っているものと必要なものを見比べてまずはミニマムな装備で、それに合った雪山を体験してみてください。ただし、美しい冬の山は突然表情を変えることもあります。初心者だけで行動せず経験者と行動を共にする、アドバイスをもらうなどが安心。YAMAPの活動日記で、山のリアルタイムな状況をチェックするのも役に立ちそうです。

しっかりとした下調べと必要な物の準備、冬山のリスクを理解する努力があれば、山の世界をもっと広げることができます。12月も安全に楽しく、それぞれの登山を楽しみましょう。

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