YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

UL(ウルトラライトハイキング)を中心に、ユニークな野営手段として人気を集めてきた「ハンモック」。テントとは一味違ったハンモックならではの寝心地にくわえ、設営の早さ、ギアそのものの軽さなどたくさんの魅力が詰まったアイテムです。しかし、馴染みのないギアであることから、必要な装備、張り方や野営時のハウツーなど、気になることや不安はもりだくさんのはず。今回は、そんなハンモック泊のキホンについてご紹介します。

秋はハンモック泊のベストシーズン。気になっていたという方、この機会にトライしてみませんか?!

紹介するアイテムはこちら

ハンモック泊の楽しさ&メリットとは?

1. 木さえあれば設営場所を選ばない

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

ハンモック泊に必要なのは適度な幅の2本の木。テントのようにフラットな地面ではなくても設営することができます。岩場や傾斜地、雪上、草むらなど、どんなロケーションであっても自由に寝ることができることはハンモック泊の大きな特徴です。

2. ギアの軽量&コンパクト化

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

テントのようにポールやペグを必要とせず、ギアそのものが「布」と「紐」というシンプルな構成ゆえ、必要最低限の装備が軽量かつコンパクトに仕上がるのも大きなメリット。タープと組み合わせても1kg以下と、パッキング面でもメリットがあります。

3. テントにはない心地よい浮遊感

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

2本の木を使って空中に浮かぶように設営するハンモック。テントとは異なり地面と接していないため、ゆりかごのような独特の浮遊感を楽しめます。地面からのアタリがなく柔らかな寝心地も魅力のひとつです。

ハンモック泊のためのアイテム

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

YAMAP STOREがオススメするハンモック泊アイテムをピックアップ。基本装備は「ハンモック本体」と木に取り付けるための「ツリーストラップ」。さらに雨風をしのぐ「タープ」があればOK。必要なギア自体はとってもシンプルなんです。YAMAP STOREでは、「ハンモック本体」は蚊帳(かや)付きタイプとオープンタイプの2種、「ツリーストラップ」は手に取りやすい価格の標準タイプと少々高価な軽量タイプの2種をご用意しています。

|1|初心者さんにおすすめなのは、蚊帳つきハンモック+標準ストラップ

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

ハンモックはテントのように居住空間が囲まれていないため、テントでは感じられないような圧倒的な開放感が楽しめる野営道具。一方で、特に夏場は『虫が気になる』という声も。そこでオススメしたいのが、ハンモック上部にメッシュ生地の蚊帳がついた「COCOON(コクーン)/ウルトラライトモスキートネットハンモック」。

本体と蚊帳は一体型のため設営がしやすく、ハンモック設営の重要ポイントである「たるみの調整」を半自動的に行ってくれる「リッジライン」と呼ばれる紐が内蔵された、初心者に優しい設計となっていることも大きな特徴です。

そしてこのリッジラインは、伸びない素材のためランタンや小物を吊り下げる事もできます。テントと違って平面な場所がないため、こうした工夫でギアの整頓をしておく必要があります。小さなカラビナは持っておくとよいでしょう。

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

ハンモックを木に取り付ける「ツリーストラップ」は安定感に優れるスタンダードタイプ。高強度ポリエステル100%のストラップの耐荷重は180kgもあるうえ、幅広のため木に負担をかけずに設営することができます。

|2|虫のいる時期は避けて使いたい!もっと軽量化したい!という方へ

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

より軽量化を求める方や、虫が多い時期は使わない予定の方へのおすすめは、オープンタイプの「COCOON(コクーン)/ウルトラライトハンモック」。先ほどご紹介した「リッジライン」はこちらの製品にも搭載されています。ツリーストラップも、より軽量な「COCOON(コクーン)/ハンモックストラップウルトラライト」をご用意しています。

|3|野営をする際は、雨風をしのぐ「タープ」もお忘れなく!

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

ハンモック本体とツリーストラップに加え、揃えておきたいのが「タープ」。ハンモックの上に張ることで、想定外の雨や風から大事な寝床を守ってくれる、屋根のような役割を果たしてくれるアイテムです。YAMAP STOREがご用意している「muraco(ムラコ)/ラピードタープ」は1~2人用のコンパクトサイズ。そのため、雨天時のテント泊など、『雨をしのぎつつ、野外での調理や仲間との団欒を楽しみたい!』というシーンでも活躍してくれます。ハンモック泊を機に、揃えておいて損はないアイテムと言えるでしょう。

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説画像上が「muraco(ムラコ)/ラピードタープ」

ハンモック泊でのタープ使用は、2本の木を支点とすることでポールが不要になるため、タープを付属で携行する場合でも軽量&コンパクトの利点はそのまま。3つをセットにしても、テントと比べてコンパクトにまとまっていることがわかります。

ハンモックの設営方法を解説!

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

つづいてご紹介するのは、ハンモックの設営について。難しそうに思うかもしれませんが、知ればとっても簡単だと感じるはず。一度覚えてしまえば、誰しもがテントよりも素早く設営できますよ。

|1|設営にベストな場所とは?

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

まずは、ハンモックを張る木を見つけましょう。木と木の間隔はおおよそ3.5〜4.5m程度あれば張ることができます。両手を広げるとほぼ身長分なので、2回分を目安に測ってみるといいでしょう。片手にストックを使って回転すればズレなく距離を測ることができます。

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

つづいて、ツリーストラップを木に取り付けます。滑り落ちないように、ぐるっと2巻して、端に設けられたループに通せばOK。高さはおおよそ「頭の上」。ハンモックは重力で沈んでくるので、身長よりちょっと高いくらいの位置が理想です。ハンモック専用のツリーストラップなら、難しいロープワークは一切不要。はじめは不安に感じるかもしれませんが、摩擦だけでしっかりと止まってくれます。また、木へのダメージを抑えるためにストラップ幅が広くとられていたり、しなやかな素材が使用されているものですが、ダメージが気になる場合は手拭いやタオルを木に巻くことで保護してあげましょう。

|2|ハンモック本体を設営してみよう

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

ハンモック本体の両端には、カラビナがついています。このカラビナをツリーストラップのデイジーチェーン(ループ)に取り付けます。このときに注意したいのが、ハンモック本体がどちらかに傾かないようにすること。どちらかが高いと寝転んだ際に体が動いてしまい、最適な寝心地が得られません。ツリーストラップにはたくさんループがついているので、まずは接続してみてから微調整していきましょう。この微調整が終われば、ハンモックの設営は完了です。とっても簡単ですよね!

|3|ハンモックの座り方と快適に寝るコツ

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

アウトドア用のハンモックはとても薄い生地でできているので、実際に手にしてみると「これで大丈夫なの?」とびっくりするかもしれません。しかし超高強度のリップストップナイロンを使用しており、大柄の男性でも安心して寝ることができます。

はじめて乗るときは、ハンモック本体を広げて、中心に腰掛けるようにお尻を乗せてみましょう。寝るときは、お尻を起点にぐるっと体を回せばすっぽり収まります。COCOON(コクーン)のハンモックは、本体の幅が150cmほどあるため安定感も抜群。できるだけ中心に重心が来るように座るのが快適な座り心地と寝心地のポイントです。

|4|タープを張ってみよう

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

ハンモック本体の設営が終わったら、ハンモックの「屋根」となってくれるタープの設営に移りましょう。こちらも張り方はとても簡単。まずは、ハンモックの上に覆い被せるようにタープを配置し、両端のガイライン(細引き)をツリーストラップの上に結びます。このとき「自在結び」ができると、張り具合を調整できて便利です。

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

自在結びは、結び目をスライドすることで、調整パーツを用いずに紐の長さを調整することができます。タープの設営だけでなく、テントのガイライン調整にも活用できる便利なロープワークです。

残りの角のガイラインは、ペグや石を使って地面に固定します。入り口になる方は、トレッキングポールや長い木の枝を使って跳ね上げればタープの雨避け効果を損なうことなく開放感をプラスできます。

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

これでハンモックとタープの設営は完了。地面の状況に左右されず、繋がっているのは2本の木だけというのがポイント。ちょうどよい幅の木さえ見つかってしまえば、どんな場所でも設営ができるんです。基本的に樹林帯での野営手段となりますが、雨が降って地面がドロドロというときでも、浸水や汚れを気にせず寝られるのは大きなアドバンテージになります。

ハンモック泊をより一層快適にする「エアーマット」

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

ハンモック泊でぜひとも持っておいてほしいのが、エアーマット。空気を入れて膨らませるタイプのため、ハンモック本体の筒型の形状にもなめらかにフィットしてくれます。足元に向かうにつれて細身になるマミー型のモデルを選べば、寝袋のなかにエアーマットを格納することができ、寝返りをうつうちにマットがズレてしまう問題も防ぐことができます。

ハンモック泊におすすめのエアーマット

ハンモックが広げてくれる、野営の楽しみ

YAMAPスタッフがハンモック&タープ泊に挑戦!|ギアと野営のハウツーを解説

ハンモックは、ハイキングだけでなく、渓流釣りやキャンプなど、幅広い山遊びと組み合わせて使うこともできる汎用性の高いギアなんです。また、ハンモックならではの空中に浮かんだ設営スタイルは、サバイバル面でも、楽しさという面でも、大きな魅力に。この浮遊感は実際に試した人にしかわからないもの。「ハンモックが気になっていた」という方、「新しい野営スキルを身につけてみたい」という方、ぜひともこの機会にトライしてみてはいかがでしょうか?!

ハンモック設営の様子を動画でも公開中!


今回ご紹介したアイテム一覧はこちら

撮影協力:ウェルキャンプ西丹沢
〒258-0201 神奈川県足柄上郡山北町中川868
https://well-camp.com/

    紹介したブランド

    • COCOON

      COCOON

      COCOON製品は、生涯にわたる旅行体験を基に製造されています。COC...

    関連する記事

      関連する記事は見つかりませんでした