あの山並みを歩いた思い出に|YAMAPから「山バッジ」が登場

YAMAPから、オリジナルのバッジシリーズ「YAMAP HIKER’S BADGE(ヤマップ ハイカーズバッジ)」が新しく登場します。単独の山ではなく、縦走路や山域を対象としたシリーズに。

文筆家にして低山トラベラーの大内征さんが、縦走路や山域を歩く魅力、山文化の象徴とも言える山バッジの奥深さについてお話ししてくれました。

奥深き「山バッジ」の世界!

あの山並みを歩いた思い出に|YAMAPから「山バッジ」が登場

コレクションしている山仲間から話を聞くところによると、どうやら「山バッジ」の世界は、思った以上に奥が深いようです。

たとえば、山の特徴をモチーフにしているものをはじめ、ご当地キャラとコラボしているもの、山小屋の外観や名物が描かれたものなど、そのデザインは実にさまざま。山容や風景、登山道、植物や動物、登山靴などの道具類、生ビールで満たされたジョッキ、中には著名なデザイナーの方が手掛けたものまで、見て楽しい集めて楽しいたくさんの種類のバッジが存在します。

購入できる場所が山小屋に限らないということも意外な発見でした。役場や温泉などの施設、道の駅で見かけることもありますし、ときには登山用品店のレジの前なんかにも。もし買い逃しても下山してからも入手することができるので、コレクターならありがたいことですよね。

テント泊中心の山行を楽しんでいる友人曰く、山小屋で使うお金がビールだけだと応援にならないからと、山バッジも買い始めたのだそう。ところが集めていく中でコレクション魂に火が付いたばかりでなく、バッジを工夫して部屋に飾ることにもこだわって、それを眺めるだけであの日の山行の情景がすぐさま目に浮かぶのだと、嬉しそうに話していました。ふむふむ、とても愛を感じます。

YAMAP HIKER’S BADGE、登場!

あの山並みを歩いた思い出に|YAMAPから「山バッジ」が登場

そんな魅惑の山バッジの世界に、YAMAPオリジナルのバッジが加わります。その名も「YAMAP HIKER’S BADGE」シリーズ。まずは北アルプス表銀座と八ヶ岳からリリースされますが、ゆくゆく別の山域を追加してシリーズ化する予定。山バッジコレクターにとっては嬉しいニュースでしょうし、これを機に山バッジを集める人にとっても、よいきっかけになりそうです。

あの山並みを歩いた思い出に|YAMAPから「山バッジ」が登場

YAMAP HIKER’S BADGEは、ひとつの大きな「山域」や「縦走路」をモチーフにデザインされています。そこには複数の山岳があり、縦走していくつものピークをつないで歩いたときや、同じ山域の異なる山を時期を変えて歩いた証しとして、このバッジを入手して山の思い出をそばに置いてほしいという思いが込められているわけです。

そこが、従来の山バッジとは異なるコンセプト。単独の山を歩いた証しは山小屋でバッジを買い求め、それに加えて複数の山を歩いた証しとしてはYAMAPのバッジを手に入れる――。日本各地の山、ひいては「山域」そのものを歩いたことの、新しい記録の形になりそうですね。

山から山へとつないで歩く喜び

あの山並みを歩いた思い出に|YAMAPから「山バッジ」が登場

ところで、広大な山域にある山々の尾根を伝って歩く「縦走」には、登山をひと味違った“山旅”に変えてしまう力があるように思います。

スタート地点とゴールする場所が異なる旅路において、目にする風景はひとつとして同じものはありません。自然と時間の移ろいを肌身に感じながら、山の旅人たちとの出会いと触れ合いに身心も刺激され、短い時間の中で自分が成長していく感覚に満たされる。こうして山と山とをつないで歩く間に感じるあらゆる“変化”は、まさしく旅で得られるそれと同じものでしょう。

その長き道のりに「思えば遠くへ来たもんだ」と、ここまで歩いてきた自分の足を誇らしく感じるとともに、やればできるという小さくない成功体験をも手に入れることができる、これこそ山旅の最大の魅力であり効能だと、ぼくは思っています。

そうした成功体験の積み重ねは、文字通り「自分を信じる」力を育む最高の手段。コツコツと山旅を続けながら得た自信を、山を下りた日ごろの暮らしにも活かして、また今日という「いま、ここ」を楽しもうと一歩踏み出す。山旅と人生って、なんだか似てますね。

山を楽しむ、旅を楽しむ、何度でも楽しむ

あの山並みを歩いた思い出に|YAMAPから「山バッジ」が登場

ロングトレイルにおいて、スタートからゴールまで一度に歩き通すことを「スルーハイク」といいます。一方で、その長いコースの中の一区間を歩くことは「セクションハイク」といいます。一度にすべての道のりを歩くことは憧れでありながらも、日々の制約がある中だとなかなかできることではなく、とはいえ区切りながら歩いて道をつなげていくセクションハイクにも、積み重ねの魅力があると思うのです。

よく知られた八ヶ岳の三山縦走コースは、西麓の赤岳鉱泉を起点に硫黄岳から横岳を経て赤岳まで尾根伝いに歩きます。これは、北の蓼科山から南の編笠山までの縦走路の一区間ですが、夏の稜線は最高に気持ちが良くて、何度でも歩きたいコースです。思い起こせば、東麓の本沢温泉から赤岳まで縦走する道のりも最高の体験でしたし、本沢温泉なら硫黄岳から天狗岳をつなぐ道も素晴らしい山旅を約束してくれるでしょう。

そのように、ちょっとスタート地点を変えるとか、分岐でとる別の道を歩いてみるとか、あるいは季節を変えてみるとかしながら、同じ山域を何度でも味わってみることは、山の楽しみ方として悪くないと思います。

少しずつ活動領域を広げていきながら、ひとつの「山域」をまるっと楽しむ山の旅。こうして原稿を書きながら、ぼくも次なる山の旅へと思いを馳せているところです。

文・写真 大内征(低山トラベラー、山旅文筆家)

「YAMAP HIKER’S BADGE」 ラインナップ

あの山並みを歩いた思い出に|YAMAPから「山バッジ」が登場

第1弾はこちらの2つの山域バッジが登場。「北アルプス表銀座」と「八ヶ岳連峰」です。今年、このエリアを登った記念に、また、昔歩いた縦走路を再び歩くためのきっかけに、こちらの山バッジを手にしてみてはいかがでしょうか。

YAMAP HIKER’S BADGE 北アルプス表銀座

あの山並みを歩いた思い出に|YAMAPから「山バッジ」が登場

バッジデザインのモデルとなった風景は、燕岳/燕山荘付近から槍ヶ岳へと続く表銀座縦走路。また、モチーフにはイルカ岩と雷鳥があしらわれています。

YAMAP HIKER’S BADGE 八ヶ岳連峰

あの山並みを歩いた思い出に|YAMAPから「山バッジ」が登場

バッジデザインのモデルとなった風景は、硫黄岳付近から見た、主峰赤岳と南八ヶ岳の山々。また、モチーフには、ニホンカモシカと八ヶ岳の横岳などにしか咲かないことで有名な高山植物、ツクモグサがあしらわれています。

※YAMAPアプリで獲得できる「デジタルバッジ」のような、獲得条件はありません。いつでも好きなときにお買い求めいただけます。

YAMAP HIKER’S BADGEは「山バッジタペストリー」に飾るのもオススメ


YAMAPがつくった、山バッジを飾るのにぴったりなタペストリー「山バッジタペストリー」。素材は丈夫で軽く、高級感のある野生の鹿革。デザインは、どんなインテリアにもなじみ、主役の山バッジを引き立たせるよう、極力シンプルに仕上げました。ちょっとしたスペースに気軽に飾れるほどよいサイズ。壁にかけるだけで、そこが山の気配に包まれます。

あの山並みを歩いた思い出に|YAMAPから「山バッジ」が登場

今回登場した「YAMAP HIKER’S BADGE」も、机の中に眠らせてしまってはもったいない。ぜひ、他にお手持ちの山バッジも併せて、「山バッジタペストリー」に飾ってみてはいかがでしょうか。

あの山並みを歩いた思い出に|YAMAPから「山バッジ」が登場
あの山並みを歩いた思い出に|YAMAPから「山バッジ」が登場
大内 征(おおうち せい)

大内 征(おおうち せい)

低山トラベラー、山旅文筆家。歴史や文化を辿って日本各地の低山をたずね、自然の営み・人の営みに触れる歩き旅の魅力を探究。ピークハントだけではない“知的好奇心をくすぐる山旅”の楽しみ方について、文筆・写真・講演などで伝えている。 NHKラジオ深夜便「旅の達人~低い山を目指せ!」コーナー担当、LuckyFM茨城放送「LUCKY OUTDOOR STYLE~ローカルハイクを楽しもう~」番組パーソナリティ。NHKBSP「にっぽん百名山」では雲取山、王岳・鬼ヶ岳、筑波山の案内人として出演した。著書に『低山トラベル』(二見書房)シリーズ、『低山手帖』(日東書院本社)などがある。宮城県出身。 YAMAP MAGAZINEで連載中の『大内征の超個人的「どうする家康」の歩き方』が好評。

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