トレランで夏を爽やかに駆け抜けよう! 知っておきたい熱中症対策とおすすめギア
今年の夏、YAMAP STOREが提案するのは「トレイルランニング」。コロナ禍の終息が見え、各地でトレランの大会が再開されています。YAMAPのスタッフのなかにもトレランにチャレンジしてみよう、大会に出てみようと意気込むスタッフが急増中。
トレランには、「山を走る」以外にもたくさんの魅力があります。ほんの数時間でたっぷり運動でき、自然を満喫できるというメリットだけでなく、夏山登山に向けた体力アップやトレーニングにも最適です。
しかしながら、列島の梅雨も徐々に明けメキメキと暑い日が増えている今日この頃。快適に走るためのコツや熱中症対策も欠かせません。今回の記事では、夏のトレラン向けのギア選びとハウツーをトレイルランナーのレビューとともにご紹介。「今年こそトレランに挑戦してみよう!」と考えている方は、ぜひともチェックしていただきたいと思います。
ちなみに、ウェアとギアは、ファストパッキングや夏山登山、ハイキングでも応用できるものばかり。軽やかに、快適に山を楽しむためのアイテムもたっぷりとお届けします。
トレランの楽しさとは?! トレイルランナーに聞いてみた
ふだん登山やハイキングを楽しむ人たちにとって、山道を颯爽と駆け抜けていくトレイルランナーは、身近なようで意外と遠い存在かもしれません。同じフィールドで自然を楽しむ者どうしであっても、「体力がないと走れないんじゃないか」「ウェアやギアはどんなものを使っているんだろう」と、疑問に思うこともあるはず。
やはり餅は餅屋。わからないことはトレイルランナー本人に聞いてみるのが近道なはず…ということで、大会出場経験もある気鋭のランナーにご登場いただきました!
夏のトレラン指南をしてくれるのは、本田 真琴さん。今年の春は国内有数の大会「ULTRA-TRAIL Mt.FUJI」のKAI(約69.2km、累積標高3,600m超)を完走。秋は100kmのレースを目指してトレーニング中という気鋭のランナーです。
ちなみに、本田さんは登山向けのエネルギー飲料「リポビタンゼリー Sports」でお馴染みの大正製薬マーケティング本部のスタッフ。熱中症対策や健康管理の面からも、夏のトレランの注意点を教えてもらいます。
- 本田さん
自然の中で思いっきり風を切って走るトレイルランニングは、日常の邪念を一気に吹き飛ばしてくれる、最高のリフレッシュ。また、登り下りや、木の根っこや石が転がっていたりと変化があって飽きずに楽しめるのも魅力です。凸凹の多いトレイルを走るので、様々な動きが求められるため体幹やバランス感覚も自然と鍛えられます。
大切なのは、ゴールすることよりも過程を楽しむこと。必ずしも速く走る必要はありません! 登りは歩いたり、人と話しながら走ったりと、ロングトリップを楽しめる点も、トレランの面白いところです。
オフロードをノンストレスで走るための山道具
トレランは、自分の体力や楽しいと思えるペースで走るのが一番ですが、運動強度の高いアクティビティであることも事実。気をつけておきたいのは、「ノンストレスで走るための装備」と「熱中症対策」。今回は、この2つのテーマを軸に、YAMAP STOREが提案する山道具をご紹介していきます。
ショーツがなければはじまらない?! おすすめショーツをセレクト
トレランでは基本的には、ロングパンツではなく「ショーツ」を着用して走るのが一般的。メリットとしては大きく2つ。走ることによる発汗や発熱を効果的に発散させられることと、脚を大きく動かすことによるエネルギーロスを最小限に抑えられること。
歩いているだけで汗ばんでくる夏はもちろん、肌寒さを感じる春や秋も、走っているうちに体が温まってくればショーツがベスト。また、木の根や石が点在するトレイルを走るときは、素早い足捌きが求められますし、ロングパンツでは生地が張り付いて不快に感じることも。トレランはショーツ一択。お気に入りを見つけることが、楽しいトレランライフにもつながります。
YAMAP STOREがおすすめするのは、THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)の「エンデュリストレイル」シリーズ。メンズはショーツタイプ、ウイメンズはタイツ付スカートタイプとして展開されています。
POINT|行動食とジャケットを収納できる「腰回りのメッシュポケット」
ウエストまわりにはメッシュポケットをラウンド型に配置。行動食やジェルのほか、背面のポケットにはウインドシェルやレインウェアを収納可能。ご近所ランであれば、もはやバックパックは不要です。容量が小さかったり、ポケット収納の少ないトレランザックを使っている方にもおすすめ。腰回りのポケットを使用することで機能の拡張が可能です。
- 本田
素材が軽くて伸縮性もあるため、涼しいうえに足を運びやすくて暑い夏に重宝しますね。腰回りのポケットのアクセスがよくて、行動食の出し入れもストレスがなく楽! 走りながらでも、簡単に取り出すことができるので、レースを想定したトレーニングにも最適です。
直射日光が体力を奪う! 一層気を配りたい「日焼け対策」
ショーツにTシャツという、限りなく軽装なスタイルで走るトレラン。しかし、直射日光をダイレクトに受けると著しく日焼けをしてしまうだけでなく、体温が上昇し熱中症のリスクも高まります。
日差しを受けやすい頭や首周りを中心に、「日陰をつくる」アイテムを装着することで、快適さと安全性がグッと確保できますよ。
YAMAP STOREがおすすめするのは、キャップ、サンシェード、サングラスの3点セットの組み合わせ。空気抵抗の少ないキャップはそのぶん日除け部分が狭くなってしまいますが、サンシェードと組み合わせることで、ケアを怠りがちな顔側面から後頭部もしっかりカバー。さらにサングラスを併用すれば、活動中のストレスは最小限でありながら、夏の紫外線対策は完璧です。
POINT|どんな帽子にも合わせられるヘアバンドタイプのサンシェード
一般的に、ハットやキャップに付属するオプションパーツである「サンシェード」。しかし、halo commodity(ハロ コモディティー)の「ピークスタップシェード」はヘッドバンドのように単体で装着することもでき、お好みの帽子と組み合わせることが可能です。
POINT|確実に目を守る機能と日本人向けのデザインを取り入れたサングラス
紫外線カット率99.9%のレンズを採用したFLOAT(フロート)のサングラス。乱反射光を通さない偏光機能も搭載しており、視界をクリアにするだけでなく、目の疲れまで軽減してくれます。フレームデザインやカラーリングは日本人の骨格に合うように設計されており、フィット感も抜群。
- 本田さん
真夏の稜線のひりつくような紫外線は、肌にダメージを与えるだけでなく日焼けによる疲れにも大きく関わってくるため、疲労対策の一環だという意識で気を付けています。日ごろの山行から、手ぬぐいをかぶって顔周りを守ったりと日々試行錯誤しているのですが、キャップとシェードの組み合わせは日焼け対策の最適解だと思います。
とくにシェードは耳周りや後ろ首もすっぽりとカバーしてくれるため、日焼けしやすい部分を確実に守ってくれますね。
目の日焼けにも気を付けているのですが、「フロート」のサングラスは、フィット感が優れていて走行時にもズレがなく、ストレスなくかけつづけることが出来ました。しっかり目を守ってくれるのに、自分が見る山の絶景を遮らないレンズの色味も好印象!
アウトドアスポーツでは、「栄養摂取&水分補給」も抜かりなく
夏場はとくに、トレランのみならず登山やハイキングでも、しっかりと栄養と水分を補給することが大事。熱中症により体調が悪くなったり、最悪のケースでは行動不能になってしまうことも。やはり夏場はエネルギー消費が大きくなりますし、発汗量も想像以上。いつもより多めに水を携行し、栄養補給の準備も抜かりなく。
POINT|いつでもどこでもサッと栄養摂取を
YAMAP STOREのおすすめは、トレランや登山に最適なスポーツ向けのエネルギー飲料「リポビタンゼリー sports」。マルチカーボ組成と呼ばれる、複数のエネルギー源を配合しており、走りはじめからランの途中まで継続して効率的なパワーチャージができる設計が特徴です。
- 本田さん
行動食として必ず持って行くのが、「リポビタンゼリー Sports」。過酷なトレイルレース中でも美味しく摂取しつづけられる点が推しポイントで、トレイルランナーの仲間たちもよく使ってくれています!
「リポビタンゼリー Sports」の特長は、パラチノースというゆっくりと消化される糖質とすぐに消化される別の糖質がそれぞれ入っていて、すぐエネルギーになってくれるのに腹持ちが良いという点。これ1個でビタミンB1・B2・B6とクエン酸、そして200kcalのエネルギーが摂取でき、水分補給にもなるため熱中症対策としても重宝します。マスカット味のさっぱりとした味わいも夏のトレランにはぴったり。
YAMAP STORE限定のゼリーサコッシュがついたセットも近日発売予定。トレランだけでなく登山でもぜひ「リポビタンゼリー Sports」を活用して効率的な熱中症対策を!
トレランに適した「足元装備」で足のトラブル予防を
いまやハイキングでもおなじみのトレランシューズ。走らないけれど、ふだんはローカットのモデルを履いているという方も今は多いのではないでしょうか。トレラン向けのシューズの特徴は、走りやすさを追求した柔らかいアッパー部分と軽量な設計、トレイルでの走破性を保つためのグリップ力の高いアウトソールを備えていることが挙げられます。
そんなトレランシューズの効果を最大限に引き出してくれるのが、ランのために開発されたインソールと足のサポート力を備えたタビ型のソックス。インソールはもともとシューズに内蔵されているものですが、足裏のアーチを正しく保ち長距離・長時間の走りでも負荷を軽減してくれるラン専用のものを合わせるのが効果的。
POINT|専門メーカーに別注したトレラン向けインソール
YAMAPがインソールメーカー・BMZと共同開発したインソール。適切な筋肉の使用を促すことでパフォーマンスの向上だけでなく、怪我をしにくい身体を手に入れることにもつながります。気持ちよく走り続けるためにも健康な身体づくりは大切な要素。お手持ちのシューズのインソールと入れ替えるだけで走りや歩きがグッと楽しくなります。
POINT|走りやすさを追求したタビ型ソックス
親指が独立したタビ型の設計により指が広がり、地面を掴むような動きをサポート。足裏のアーチサポートを担うテーピング構造の編み目を配置したり、靴の中で足が動かないよう滑り止めのゴム糸を使用するなどで活動時の運動効率を高める工夫も。「山を走るインソール」と併用することで、さらに安定感のある走りや歩きにつながります。
- 本田さん
「ALTRA(アルトラ)/オリンパス5」は履いてみたいと思っていたトレランシューズのひとつ。クッション性とサポート力、そしてグリップ力がしっかりしていて、木が湿った滑りやすいトレイルなども安心感を持って下ることが出来ました。指先が固定される感じがないので、長時間のトレイルランでも快適に走れそう。
今までは別のインソールを入れていましたが、いつもの山行よりも足の疲れを感じにくかったですね。「立方骨を支える」という仕組みが自分の足にもフィットしたんだと思います。
「トレイルソックス」は、靴下のサポート力に加え、吸収速乾がしっかりしていたので、快適に履くことが出来ました。インソールとの相性もよかったです!
装備はいたってシンプル! まずは一歩を踏み出してみよう
夏のトレラン装備とトレイルランナー目線でのリアルなレビューをお届けしました。ご紹介してきたように、トレイルランニングは装備がとてもシンプル。ゆえに、ひとつひとつの機能や効果をよく理解し、正しく選ぶことが大切です。
トレランをする理由は人それぞれ。マイペースに自然を感じて走るもよし、レースに出て自分と向き合うもよし、仲間との交流を楽しむもよし。山の楽しみのひとつとして、トレランを加えてみるのはいかがでしょうか。ちなみに、大会やレースは夏の暑さを避けた春や秋に多く開催されます。秋のショートレースを目指して、今からはじめてみるのもいいかもしれませんよ!
最後に、山はトレイルランナーだけでなく、登山者やハイカーも歩く場所。それぞれを尊重しルールを守り、みんなが気持ちよく楽しめる山を作っていくのもランナーとして大切な心得です。こちらもお忘れなく!
山で楽しむトレイルランのマナー&ルール
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