メリノウールの最高峰。「icebreaker」のベースレイヤーで冬山を快適に

ニュージーランド発のメリノウール製品ブランド「icebreaker(アイスブレーカー)」。メリノウールは、登山においてはもはや常識ともいえる優秀な素材。冬山登山に向けて準備をしたいアイテムのひとつといえます。

今回はそんなアイスブレーカーのメリノウールシリーズから「200 オアシスロングスリーブ クルー」をご紹介。アイテムをレビューするのは、国内外で活躍するベテランガイドの石川高明さん。最高品質と言われるアイスブレーカーのメリノウールを、白銀の霧ヶ峰でフィールドテストをしてくれました。

「冬山にはメリノウール」という新常識、なぜ?

メリノウールの最高峰。「icebreaker(アイスブレーカー)」ベースレイヤーで冬山を快適に黒斑山を登る石川高明さん(写真/宇佐美博之)

メリノウールには、保温性、吸水速乾性、防臭性などの機能だけではなく、天然素材ならではのしなやかな肌触りなど、化学繊維だけでは再現できない特徴があることは、山好きなら知っている人も多いはず。

そんなメリノウールの原材料となっているのは、メリノ種と呼ばれる羊の原毛。その中でもアイスブレーカーに採用しているのは世界最高品質のスーパーミクロファイバー。その繊維はとても上質で柔らかく、ウール特有のチクチク感もないため、快適な着心地が実現しています。アイスブレーカーの「200 オアシスロングスリーブ クルー」は、そんな最高品質の羊毛を100%使用しています。

登山ガイドの気になるメリノウール事情

メリノウールの最高峰。「icebreaker(アイスブレーカー)」ベースレイヤーで冬山を快適に今回レビューのために訪れた霧ヶ峰の車山にて(写真:石川ガイド提供)

今回レビューしてくださる石川高明ガイドに、メリノウールとの出会いを尋ねてみました。

「私が雪山登山を始めたころにはメリノウールというものはなく、もっと分厚いフリースなどが出てきたタイミングでした。当時は高価なウェアが多かったのですが、それでもすぐに破れたり、ウールはチクチクして着心地が悪かったり、ニオイが気になったりと、失敗の連続でした」

メリノウールの最高峰。「icebreaker(アイスブレーカー)」ベースレイヤーで冬山を快適に石川さんが愛読していたというアウトドアギアの雑誌(株式会社ネコ・パブリッシング『OUTDOOR EQUIPMENT』)

そう話しながら石川さんが見せてくれたのは、当時読み漁っていたという雑誌(『アウトドアイクイップメント』1997年9〜12月号)。とにかくいろんなウェアを買っては使い倒す日々だったといいます。

そんなある時、メリノウールなる新素材の登場を知り、腕を通したところ、その機能性と着心地の良さ、そして軽さに衝撃を受けたのだそう。

「メリノウールが登山業界に登場して15年くらい経ったころでしょうか。驚きましたね。軽いし暖かいし、ニオイも気にならない。それ以来、冬はもちろん着ますし、夏でも常にバックアップ(着替え)として持ち歩いてます。なくてはならない、まさに相棒といえますね」

白銀の霧ヶ峰でフィールドレビュー「アイスブレーカー / 200 オアシスロングスリーブ クルー」

アイスブレーカーをフィールドレビューするために石川さんがやってきたのは、白銀の霧ヶ峰・車山。この日の気温はおそよ1度。木々には霧氷やエビの尻尾が見られ、足元にはウサギの足跡がぴょんぴょんと付いていました。  風も強かったようで、今回のアイテムを試すには絶好の機会。レビューするのはもちろん「アイスブレーカー/ 200 オアシスロングスリーブ クルー」。

アイスブレーカーをフィールドレビューするために石川さんがやってきたのは、白銀の霧ヶ峰・車山。この日の気温はおよそ1度。木々には霧氷やエビの尻尾が見られ、足元にはウサギの足跡がぴょんぴょんと付いていました。

風も強かったようで、今回のアイテムを試すには絶好の機会。レビューするのはもちろん「アイスブレーカー/ 200 オアシスロングスリーブ クルー」。

実際に冬山で使ってみて、どんな点が気になったのでしょうか? 石川さんに聞いてみました。

天然由来の優しい保温力が段違い!

メリノウールの最高峰。「icebreaker(アイスブレーカー)」ベースレイヤーで冬山を快適に

「まず感じたのが、最初に肌に触れる際に感じる”ヒヤッと感”がないということ。上質な羊毛をふんだんに使用しているからこその暖かさを、終始感じることができました。今まで持っていたメリノウールのベースレイヤーの中でも特別に暖かいです。この日の車山の風はそこそこ強かったのですが、行動中は冷え込みも少なかったですね」

冬の時期には、ダウンやフリースなどの防寒着に意識が向きがち。しかし、肌に近いベースレイヤーが登山の快適性を、時には生命をも左右します。時期に合わせたアイテムを揃え、適切なレイヤリングが重要になってきます。

肩周りのストレスのなさに感動

メリノウールの最高峰。「icebreaker(アイスブレーカー)」ベースレイヤーで冬山を快適に

石川さんが特に推しポイントだと語るのがこのショルダー部分。

「カッティングがバックパックのショルダー部分に干渉しない設計になっているので、肩周りを上げ下げした際にもつっぱり感がまったくないんです。これって登山者にとって結構重要なことですよ」

メリノウールの最高峰。「icebreaker(アイスブレーカー)」ベースレイヤーで冬山を快適に

縫製に関しても「200 オアシスロングスリーブ クルー」はフラットシームと呼ばれる凹凸の少ない手法を採用。肌と擦れにくいので、快適な着心地を実現しています。これも石川さんは気に入った様子。

「昔は山に行く度にショルダー部分や鎖骨が赤く擦れていることなんて日常茶飯事でしたが、200オアシスを着ることで無縁になりますね。使う登山者のことをしっかり考えられてると思います」

山行中も汗冷え知らず! 驚異の吸水速乾

メリノウールの最高峰。「icebreaker(アイスブレーカー)」ベースレイヤーで冬山を快適に

レビュー当日の霧ヶ峰・車山は、場所によっては40cmほど雪が積もっていました。表面はクラストしており、軽くラッセルが必要なコンディション。太陽の日差しもあり行動中は身体も熱くなったそうですが、立ち止まった際にも汗冷えすることはなかったのだとか。

「冬山を歩く上で、身体を冷やすこと、特に汗冷えは大敵です。アイスブレーカー200 オアシス ロングスリーブ クルーは、とにかく吸水速乾性が強いなと思いました。外にインサレーション、ハードシェルと着込んではいましたが、中のベースレイヤーは最後までサラサラとしていて着心地がよく、快適でした」

アイスブレーカーのメリノウールは、太さ17〜19ミクロンという極細の繊維を採用しています。汗をかく前の水蒸気の段階からすばやく水分を吸収し、大気中に発散させる効果があるので、肌をいつまでもドライに保つことができるのです。

メリノウールの最高峰。「icebreaker(アイスブレーカー)」ベースレイヤーで冬山を快適に

さまざまなシーズンやシーンでの汎用性の高い、中厚手のベースレイヤー、アイスブレーカー200 オアシス ロングスリーブ クルー。

「シンプルなクルーネックタイプなので、着ぶくれすることなくキレイなシルエットになるのも魅力ですね。生地自体もストレッチ性があり身体にフィットするので、もう一枚肌をまとっているような感覚。不快感はまったくないです」と石川さん。

ちなみに商品名にある200とは、生地1平方メートルあたりの生地の重量のこと。中厚手というイメージだけではなく、数字としてしっかり表現されているのもわかりやすいですよね。

本格的なアウトドア・登山シーンから日常の保温着まで幅広く活躍し、長くあなたの山の相棒になってくれること間違いなし。

アイスブレーカーのメリノウールで、冬山を快適に

冬山の装備の中でもベースレイヤーに関しては肌に直接触れる重要なアイテム。しっかりと選びたいあなたには、アイスブレーカーの「200 オアシスロングスリーブ クルー」はこの冬の自信を持っておすすめします。この冬はメリノウールの最高峰、アイスブレーカーを買い足して、白銀の登山を暖かく楽しんでみてはいかがでしょうか。

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石川 高明(いしかわ たかあき)

石川 高明(いしかわ たかあき)

長野県在住。1967年東京生まれ。学生時代から登山に親しむ。最初に登った山が八ヶ岳。大手電機メーカーを2000年に退職し、世界一周登山の旅に出発。途上のスイス ツェルマットで2年間トレッキングガイドを勤める。帰国後、八ヶ岳の麓で子育てをすべく、2008年長野県原村に移住。各国の山岳地域を旅した体験や、スイスで観光業に携わった経験を活かし、 地元地域や観光活性化のお手伝いをしながら、各種イベントを実施している。 原村観光連盟 副会長/八ヶ岳観光圏 観光地域作りマネージャー 公認スポーツ指導者 山岳指導員/長野県信州登山案内人 (株)八ヶ岳登山企画 代表取締役/登山歴30年/スノーシュー歴20年

    紹介したブランド

    • icebreaker

      icebreaker

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