まず揃えたい山道具の基本6アイテム|登山装備のチェックリスト

この記事では、これから登山を始めたい方に向けて、「基本の6アイテム」をご紹介。登山ウェアのイロハをお届けします。

初めての方にとって、登山用ウェアは高価に感じるかもしれませんが、快適で安全な山歩きのためには欠かせない機能を備えたもの。

「いつも着ている服じゃだめなの?」と悩んでいる方は必見です!

0章 基本の6アイテムとは?

まず揃えたい、山道具の基本6アイテムを解説|登山装備のチェックリスト

今回ご紹介する「基本6アイテム」とは、下記のことです。

1.ベースレイヤー
2.ミッドレイヤー
3.パンツ
4.靴
5.レインウェア
6.バックパック

登山ウェアは主に「厳しい自然環境から身を守る」「過度な発汗や発熱によって悪化した衣服内環境を改善する」ことを重視した設計になっています。

それぞれの登山ウェアには普段着にはない、実用的な機能が備わっているのです。

それぞれ6つのアイテムについて、早速解説していきましょう!

1章 ベースレイヤー|汗を肌から離し、冷えを予防

まず揃えたい、山道具の基本6アイテムを解説|登山装備のチェックリスト

「ベースレイヤー」は肌に最も近いウェアです。汗を吸収し発散することで、ベタつきによる不快さを軽減、汗冷えを防いでくれます。

重要なのは、素材。主に「化繊タイプ」と「ウールタイプ」があります。歩く山や体質に合わせて選んでみましょう。

1-1.速乾性を最重視した「化繊」ベースレイヤー

清涼感のある肌触りや軽さが特徴。速乾機能を備えており、気温の高い時期や運動量が多い活動に最適です。値段は比較的安価で、取り入れやすいのも魅力のひとつ。

1-2.気になる汗のニオイを軽減する「ウール混」「ウール」ベースレイヤー

適度な保温力と防臭効果がウールのメリット。春や秋、標高の高い山にぴったりです。天然素材を使用しているため、肌触りがよくデリケートな肌質の方でも安心です。

1-3.汗をかいても素肌はドライに。「ドライ系」アンダーウェア

たくさん汗をかく方や、汗のにおいが気になる方は、ベースレイヤーの下に「ドライ系アンダーウェア」をプラスするのがおすすめ。

必須ではありませんが、汗を素早く肌から離す特殊機能をもち、肌をドライに保ってくれます。汗冷えや不快感、ニオイ発生の軽減に効果がありますよ。

2章 ミッドレイヤー|適切な保温で体温を調整

まず揃えたい、山道具の基本6アイテムを解説|登山装備のチェックリスト冷え込みが気になる朝の歩きはじめや夕方、休憩時には、保温ウェアである「ミドルレイヤー」があると安心。普段着ている服との違いは、暖かいだけでなく、行動時の汗や熱をスムーズに発散し、快適性をキープしてくれる機能を備えている点。  濡れても保温力が低下しない特殊な素材を使用していたり、山での持ち運びがしやすいように軽量化されていたりと、山用の保温ウェアにはメリットがたくさんあります。主に「フリース」と「中綿」タイプに分かれ、目的やシーンに合わせて選ぶとよいでしょう。  ①手入れのしやすさ、着心地のよさを優先するなら「フリース素材」 多くの方にとって馴染みの深いフリース素材のウェア。長所は、着心地がよく、多少の濡れなら保温力が落ちにくいこと。生地の厚みや毛足の長さで保温力が変わりますが、登山の場合、厚手のものは暑すぎて汗をかいてしまうのでNG。風を通しやすい特性があるため、寒さを感じるときは防風機能のあるレインウェアと組み合わせると効果的です。

冷え込みが気になる朝の歩きはじめや夕方、休憩時には、保温ウェアである「ミッドレイヤー」があると安心。暖かいだけでなく、行動時の汗や熱をスムーズに発散し、快適性をキープしてくれる機能を備えています。

濡れても保温力が低下しない特殊な素材を使用していたり、軽量化されていたりと、様々な工夫が凝らされています。主に「フリース」と「中綿」タイプに大別されます。

2-1.手入れのしやすさ、着心地を優先するなら「フリース素材」ミッドレイヤー

普段着でもよく目にするフリース。長所は、着心地がよく、多少の濡れなら保温力が落ちにくいこと。生地の厚みや毛足の長さで保温力は変わりますが、厚手のものは汗をかいてしまうので登山には不向き。風を通しやすいため、寒いときは防風機能のあるレインウェアと組み合わせると効果的です。

2-2.防風と保温を同時にこなす「保温中綿入り」ミッドレイヤー

保温力を高めるために中綿を使用したウェア。フリース素材に比べて嵩張らず軽量なのが特徴です。中綿にはダウンや化繊綿が使われていますが、一般的に化繊綿の方が水濡れや湿気に強く、ダウンの方が保温力が高いと言われています。

3章 パンツ|岩や枝から肌を守り、湿気や熱を放出

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軽快に登り降りできるよう、機能性にこだわっているのが登山向けのパンツの特徴です。

汗や濡れに対する「速乾性」と、歩きやすさを支える「ストレッチ性」。そして、脚の動きを妨げない動きやすいパターンを採用しているのもポイントです。

3-1.最初の一着を選ぶなら「ロング丈」のトレッキングパンツ

ハイキングや登山では最もオーソドックスなのが、いわゆるトレッキングパンツとよばれるロング丈タイプ。枝葉や岩とのスレから肌を守ってくれる効果もあり、一着あると様々なシーンで活躍してくれます。

3-2.軽快に歩くなら、足捌きのよい「ショーツ+タイツ」

夏山や気温が高めの低山では、ショーツを活用するのもOK。ウェア内に熱がこもらないので、ガシガシ登る運動量が多めの方にオススメ。タイツと組み合わせることで春〜秋でも使うことが可能です。

4章 靴|足を守り、安全な歩行を実現する

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疲労を軽減し、予期せぬケガから足を守る「登山靴」。街とは違い石や木の根などがある不整地を歩くため、滑りにくい靴底、クッション性のあるソール、防水性を備えたアッパーを採用しているものなどがあります。

4-1.はじめての登山靴は、汎用的なモデルを

初めての登山靴を選ぶなら、おすすめは「防水」の「ミッドカット」モデル。

雨やぬかるみを歩くこともあるため、防水性は欠かせません。

さらに、足首を支えるミッドカットであれば、荷物を背負ったときにバランスをとりやすくなります。日帰りはもちろん本格的な登山まで対応できるので、一足持っていると便利です。

4-2.軽快な登山靴をお探しなら、ローカットモデル

より軽快に歩きたい!という方には、ローカットモデルもオススメ。一見登山靴とは思えないルックスですが、滑りにくいソールや速乾素材を使用するなど、山仕様の機能を備えているのが特徴です。

5章 レインウェア|突然の雨や風に備える

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「山の天気は変わりやすい」とよく言われます。 実際、天気予報が晴れでも雨に降られてしまう、というのはよくあること。レインウェアは必携品です。

様々な機能性を持ったモデルが存在しますがレインウェアの最大の機能である「防水性」に加え、汗を逃がしてくれる「透湿性」を備えているものに注目して選びましょう。

登山用の代表的なレインウェアには、「上下セパレート」「プルオーバー」のタイプがあります。

5-1.動きやすく使い勝手が良い「上下セパレート」

ジャケットとパンツが上下セットになったものであり、登山用レインウェアの主流です。上下別々のため動きやすく、状況に応じて、ジャケットだけ着たりパンツだけ履いたりできるのがメリット。

5-2.すっぽりかぶるフィット感に優れた「プルオーバータイプ」

フロントファスナーを胸元までにとどめ、頭からすっぽりとかぶるタイプです。ジャケット単体で販売されていることが多く、別途レインパンツの用意が必要。体へのフィット感が高く、大きな動きが求められるクライミングなどにも向いています。

6章 バックパック|登山道具やウェアを持ち運ぶ

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登山用バックパックは、重い荷物を入れて長時間歩いても背負いやすいデザイン、荷物を整頓でき出し入れしやすい設計を採用しています。街用のものでは肩が痛くなったり、歩いていて揺れが気になってしまったりと、デメリットを感じてしまうことも。

日帰り登山は15〜20リットル程度、小屋泊であれば30〜40リットル、テント泊縦走なら50リットル〜というように、目的に合わせて最適なサイズを選びましょう。

6-1.日帰り登山にぴったりの15〜20リットル

日帰り登山に必要なウェア、調理器具、食材、水分、そのほかヘッドランプや救急道具などを入れておくのにぴったりなサイズ感の15〜20リットルのバックパック。肩や腰にベルトがついているモデルが荷物の重量を分散できて疲れにくいため、オススメです。

6-2.小屋泊にぴったりの30〜40リットル

山小屋に1泊する際には、着替えや2日分の行動食なども必要となるため、日帰り用より少し大きめのバックパックが必要になります。また、重量も重くなるため、肩ベルトは背面にしっかりとしたクッションのあるものを選ぶのがオススメです。

6-3.テント泊縦走なら50リットル以上

さらにテント泊縦走ともなると、複数日分の食料に加え、テントや調理器具なども必要に。容量が大きく背負い心地の良いバックパックが、まずはオススメです。

山道具チェックリストは下記からダウンロード


ここまで基本的な登山の6アイテムをご紹介してきましたが、登山には他にも登山用靴下や帽子、ヘッドライトなど快適・安全に山を歩くために必要な道具があります。

尾瀬の山歩きを例にリストを作成していますので、ぜひご活用ください!

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