愛されギア「インアンドアウト」|スタッフに聞いた「私はこうやって使ってます」

メインの荷物を置いて山頂アタックするときや、山歩きを組み合わせた旅行で活躍するのが、小さく収納して持ち運べる「パッカブルタイプ」のバックパック。ただ、そういったシチュエーションが日常的にあるかと言われると少し悩ましいところ。中には「日帰り登山がメインだし、使う機会も少なそう」と思う方もいらっしゃるはずです。

せっかく小型バックパックがあるのなら、もっと気軽に毎日使い倒したい。そんな思いに応えるのが「MYSTERY RANCH(ミステリーランチ)」の「インアンドアウト」シリーズです。

山で、街で、旅先で。どんな場所でも活躍するバックパック「インアンドアウト」が、2025年春にリニューアルして登場! 今回はリアルに愛用しているスタッフのユーザーボイスと、シリーズ最新作のレビューをお届けします。

ミステリーランチの名品「インアンドアウト」

インアンドアウトは「ANY TRIP, ANYWHERE」をコンセプトにした折りたたみザックです。一般的な軽量タイプのパッカブルザックの生地感とは違い、厚手でコシのある生地を採用していることから、その使い勝手はまさにマルチ。
アタックザックとしてはもちろん、日帰りハイクや旅行用、通勤用として、十人十色の使い方ができるアイテムです。まずは長年インアンドアウトを愛用してきたスタッフボイスをご紹介します。

磯に置いてもなんのその。日帰り登山、釣りで大活躍!

日帰り登山では16L程度のバックパックを使っていましたが、山でご飯を作りたいときや防寒着が増える冬に、容量が足りないという課題を感じていました。20Lくらいのザックを探していたところに目が留まり、山岳ガイド・宮本佐知恵さんがミステリーランチ推しだったことから購入に至りました。

「インアンドアウト」を実際に使いはじめてから、荷物が増えた時の日帰り登山以上に利便性を感じているのが「釣り」です。週3日は使用していますが、そのタフさに驚いています。生地もパーツも頑丈なので、釣りのシーンでは雑に磯の上に置いたり波飛沫がかかったりしていますが、不具合も全く起きていません。もちろん登山の藪漕ぎでも平気です。

愛されギア「インアンドアウト」|スタッフに聞いた「私はこうやって使ってます」

高い耐久性に加えて、ポケットのジッパーと紐の開閉しやすさも気に入っています。背面パッドはないものの背負いやすく、手の届きやすい値段というのもいいですね。

基盤開発部 データサイエンティスト

松本 英高(まつもと ひでたか)

釣りバカ。山も好きだが海も好き。年間100日以上現場に立つ、どんなに仕事が忙しくても釣りは欠かさない。釣りはPDCAできるギャンブル。経験とデータで今日も大物目指して頑張ります、よろしくお願いします。

「本当にパッカブルなの?」美しい見た目に驚き

スキーで飲み物や日焼け止め、予備のグローブなどを持ち運ぶためのコンパクトなザックを探して辿り着いたのがインアンドアウトでした。購入の決め手は、生地がしっかりしていて、かつパッカブル仕様ということ。

一般的なパッカブルタイプのザックはコンパクトだけど生地がペラペラなので、ボトム部分にモノが偏ってしまいがちに。さらに背負い心地が悪く、パッキングも美しくないのが悩みでした。

インアンドアウトを実際に使ってみると、生地に適度な厚みがあり、形状記憶するから必要装備を詰め込んでもダボッと偏らない。何より見た目が美しい!最初ザックの状態で見たとき、「本当にパッカブルなの? 普通のデイバッグではないの?」と疑ってしまうほど。

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あとドリンクを収納するサイドポケットが付いている点も嬉しいポイントです。他のパッカブル仕様のザックではなかなかありません。日帰りバッグに必要な機能もしっかりついて、スキーや旅行先で重宝しています。

YAMAP STOREコンテンツディレクター

挾間 美優紀(はさま みゆき)

「暮らすように山を歩く」をテーマに、アメリカのJohn Muir TrailやスウェーデンのKungsledn、国内では熊野古道・大峯奥駈道、信越トレイルなどのロングトレイルを踏破。クライミングや沢登り、スキー、キャンプも大好き。子育てがひと段落したらチベットにあるカイラス山周遊を目論む。

よりクリーンなフェイスに生まれ変わった新定番を徹底レビュー!

このようにYAMAPスタッフをはじめ多くのユーザーの心を掴んできた「インアンドアウト」が、2025年春にリニューアルしました!
サイズは18Lと25Lの2種類を展開。パッカブルなのにタフな仕様、背負い心地の良さ、便利なサイドポケットなど「フィールドを選ばず、デイリーに活躍」というアイデンティティはそのままに、より使いやすく進化しました。

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新モデルはあしらいをシンプルに、どんな場面での使用も違和感のないデザインへ。生地の強度補強の意味もある格子状のリップストップがアクセントにもなっています。
旧モデルと比較し、パッカブルにするのが飛躍的に簡単になったのも新モデルの魅力。伸縮性のあるメッシュを配し、楽々押し込めるように進化しました。

「インアンドアウト18」は通勤バッグとして使っても違和感がなく、例えばお弁当と薄手のトップス、モバイルバッテリー、財布、イヤホン、鍵を入れても余裕のある容量です。
背面クッションは付いていませんが、ハイドレーションポケットに折りたたみクッションを入れて背負いやすくすることも可能。しっかりした収納力と耐久性を持ちながら本体重量が約363g(※実測値)とお豆腐一丁(350〜400g)ほどの軽さなのも驚きです。

新モデルからロールトップになった「インアンドアウト25」は、荷物のコンプレッションが横方向のベクトルだけでなく、縦方向からかけられるのもポイントです。これは例えるなら風呂敷包みといったところ。縦横から押さえ込む形にできるので、よりミニマムに荷物がまとまります。

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他にも、通気性に優れたショルダーハーネスに取り外し可能なチェストストラップや、ハイドレーションシステム、ドリンクや折りたたみ傘の収納に便利なサイドポケットなど、背負いやすさと機能性が受け継がれているのも魅力です。

実際に筆者が使って分かった「愛される理由」


さて、そんな「インアンドアウト」の新作を、筆者がフィールドで使ってまいりました。背中から伝わってきたのは、その“愛される理由”。18Lも25Lも、どちらの新作もイチオシです!

大城 実結(おおしろ・みゆう)

登山、自転車、ロゲインニング、チェアリングなど垣根なく楽しむアウトドアライター。Webや雑誌にて、体当たりをモットーに取材執筆をする。どこでも寝られる特異体質を持つ。

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質実剛健で頑丈、ミステリーランチの纏う頼もしさに心惹かれていた筆者。今年のGWに残雪期の登山で18Lを使用してみました。

愛されギア「インアンドアウト」|スタッフに聞いた「私はこうやって使ってます」

メインザックの懐にサッと「インアンドアウト18」を忍ばせ家を出発。筆者はパッカブルにするのが大の苦手でしたが、背面にあしらわれた伸縮性に富んだメッシュにより、すんなりコンパクトにできました。

愛されギア「インアンドアウト」|スタッフに聞いた「私はこうやって使ってます」

メインザックを山小屋に置いて、「インアンドアウト18」に水分、携行食、防寒着、エイドキットなど最低限のアイテムを収納。
ピーカンの雪山でのハイクアップで想像以上に汗ばんでしまっため、フリースのインサレーションをインアンドアウトへ。かさばりがちなウェアでしたが、余裕で入った上にシルエットも綺麗に出て、ちょっと嬉しい気分に。

愛されギア「インアンドアウト」|スタッフに聞いた「私はこうやって使ってます」

そして何より筆者のイチオシが、ジッパーの滑らかさ。「え、そんなこと?」と思う人も侮るなかれ。これはミステリーランチの他製品にも言えることですが、堅牢で少し大きいミステリーランチのジッパーはとにかく開閉が滑らかなんです。
雪山用グローブでの操作に、これまで毎回といっていいほど悪戦苦闘をしていましたが、この日は気持ち良いほどにスムーズに出し入れが完了。ツィーッと軽快に開閉するジッパーの快感に酔いしれました。

愛されギア「インアンドアウト」|スタッフに聞いた「私はこうやって使ってます」

サイドポケットも深く、ナルゲンボトルの1Lもすっぽり収まる安心感。口も絞れるので、誤って落としてしまうことも防げます。

ちなみに25Lは趣向を変えて通勤で使用。「日々の通勤に25Lも!?」と思うかもしれませんが、ここで光るのがロールトップタイプのメリット。
例えば、朝は最低限の荷物を入れてコンパクトに。帰りはスーパーに寄って購入した食料をザックに詰め込んで、ロールトップを最大限まで引き上げれば、同じザックとは思えないほど容量が変化するのです。

シティユースのしやすい上品な光沢感が印象的な生地と、さりげなく配されたミステリーランチのロゴが、日常にアウトドアのスパイスをプラスしてくれるのもいいところです。

登山はもちろん、日常生活から使いやすいインアンドアウトは、平日も休日も近くで寄り添ってくれるザック。「きっと海外旅行に持って行っても便利なんだろうなあ、たくさんお土産も入りそうだなあ」と妄想を膨らませる毎日です。

インアンドアウトという“機動力”をその手に

愛されギア「インアンドアウト」|スタッフに聞いた「私はこうやって使ってます」

「どこでも使えるって聞いたけど、私の場合どうしよう…?」
マルチに活躍するポテンシャルを秘めたアイテムほど、実際に手に取るまで具体的なイメージが浮かびづらいのもまた事実。「インアンドアウト」もそのひとつかもしれません。
ですがもう、心配ご無用。先人たちの声を聞けば、その使いやすさや魅力が伝わったのではないでしょうか。そこからどうやって使うか、どう背負うかは、きっともうイメージが浮かんでいるはずです。
フットワーク軽く、山や街や旅先へ。「インアンドアウト」という機動力を手にしてみませんか?

    紹介したブランド

    • MYSTERY RANCH

      MYSTERY RANCH

      Mystery Ranch(ミステリーランチ)は『機能性』『背負い心地...

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