猛暑を逃れて標高1,100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

日帰りハイキング志向のユーザーさんに向けて、季節×ロケーションをテーマにおすすめアイテムを紹介する本連載。アウトドアライターの大城実結さんが、のんびりとした山旅の様子をレポートします。

今回訪れたのは、関東屈指の聖地としても知られる埼玉県秩父市の「三峯神社」。連日、酷暑が続く街を抜け出し、標高1,100mのパワースポットへ参拝してきました。
(文:大城実結 写真:小池美咲)

酷暑の下界を抜け出し、緑深き三峯神社の表参道へ

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

こんにちは、ライターの大城です。

延々と続く猛暑の日々に、息苦しさを感じる今日このごろ。加えて、今年「後厄」に当たる私は、偶発的に重なった些細なトラブルの数々に疲弊していて……。そんなときは、山旅に相談です。

今回訪れた三峯神社は、言うまでもなく日本有数の信仰の地。曰く、心願成就や厄除開運、心身の浄化などさまざまなご利益があるのだそうです。それならば表参道を歩いて神社まで向かおうじゃないですか。山好きとしては歩きたいですし、やっぱりこの足を使って向かったほうが、ご利益がありそうですものね。

今回参考にしたルートはこちら

今回のスタートは三峯神社一之鳥居。かつての宿場町の名残を感じられる通りを抜け、朱塗りの登竜橋で荒川を渡れば、山歩きがはじまります。

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

この日の天気は曇り時々小雨。一般的な登山として考えればまずまずのコンディションでしたが、今日はこの天気が正解といえましょう。目の前に広がっていたのは、水膜で包まれたような柔らかな景色でした。

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

木々は凛と佇み、朽ち木や岩に生す苔はどこか嬉しそう。湿度は高いものの気温は30℃を下回り、張り詰めていた心がふっと緩むような道が続いていました。

納涼ワザ① 火照りを速攻リセット「携帯氷のう」

とはいえ淡々と登りが続くと、どうしても汗ばんでしまうのが人間の身体。そこで活用したのが、携帯氷のうです。近年における夏山のあまりの暑さに、使い捨て式の冷却パックなどを活用している人も多いでしょう。

今回持参したのは繰り返し使える、「オリジナル ボトルインアイスパック」です。

魔法瓶と同じ2層構造の容器に、シリコンゴム製のスティック型氷のうが入っており、長時間冷たさをキープしてくれるというアイテムです。

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

ボトルサイズも355ml缶(エナジードリンクで一般的なサイズ)とコンパクトなので、ザックのサイドポケットにぴったり。小休憩でサッと取り出し、首や脇の下などをすぐに冷やせる優れものです。

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

と、ここまで書いて恥ずかしいのですが、この氷のうを山中で首筋に当てるまで、正直なところ疑心暗鬼でした。というのも、筆者こと私自身は密かに「暑さはどうにかやり過ごすもの」という旧時代的な根性論を持っており、氷のうは怪我や鼻血を出したときのみ活躍する応急処置的なアイテムだと思っていたからです。

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もう実際に使ってみて大反省。瞬く間に手のひらを返したことは言うまでもありません。皆さん、暑さは我慢しちゃいけませんよ。少しでも快適に登るために、携帯氷のうこと「ボトルインアイスパック」を山に持っていくのです。

納涼ワザ②水場でひと休み、安心と軽量化を叶える「浄水器」

さて、夏山の宿命のひとつに「水問題」が挙げられます。熱中症予防に飲み物は欠かせませんが、同時に水分は重量物でもあり、持つ量が増えれば増えるほど体力消耗が激しくなります。そこで取り入れたいのが「現地で水を作る」というアイデアです。

安全な飲用水を作るために必要なのが携帯浄水器。持参したカタダインの「ビーフリーAC 1.0L」は、ホロファイバーフィルターと活性炭フィルターの2重構造となっており、水に含まれる微生物やバクテリアを99.9%除去することで、安全な飲み水を作るアイテムです。

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

使い方も簡単で、TPU製の柔らかなボトルに水を入れ、フィルター付きキャップを締めてボトルをギュッと押すだけ。直接飲んでも良いですし、手持ちの水筒やボトルに浄水を移し替えてもよいでしょう。

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この日はすぐに飲みたかったため、直接いただきました。味も“普通”においしい! 味わいに関しては活性炭フィルターが良い仕事をしているそうで、においや味の原因物質を強力に除去してくれるのだそうです。

水場があるルートなら、重いペットボトルを何本も担ぎ上げる必要がなくなり、荷物が劇的に軽くなります。水分不足に対する不安、さらには「どんなにUL(ウルトラライト)化したって、結局水が一番重いんだよな〜」というボヤきとはもうおさらば。携帯浄水器で荷物も心も軽くしてみませんか。

納涼ワザ③たおやかな風を愉しむ「サークル扇子」

近年の夏は小型の携帯扇風機を持ち運ぶ人を街中でよく見かけます。便利そうですが、私は今なお断然お扇子派であります。やはりパタパタと風を起こす所作が、日本の夏らしいじゃないですか。

小休憩で取り出したのは「オリジナルサークル扇子」。360度ぐるりと広がる円形フォルムに、ぱっと周囲を明るくするようなオレンジ×ブルーのカラーリングと、これまたユニークなお扇子です。

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

加えて個人的に注目いただきたいのが、このお扇子の専用ケースです。一般的なお扇子ケースといえば、実用性というよりも保護カバーといった側面が大きいですが、この専用ケースは100%アウトドア要素に振っているのが潔い。

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ポリエステル地+カラビナ+リフレクターというアウトドア3大要素を盛り込み、サコッシュやバックパックに外付けできる仕様となっています。サッと取り出し、バッと開き、そよそよあおぐ。

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

擬音だらけの所作ですが、これまた山中で行うと気持ちがいいんですよ。そしてこの専用ケースを山仲間に自慢しちゃってください。きっと「なにこれ!」と盛り上がるはずです。

お犬様に厄除けを祈って

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

小休憩に納涼をかけ合わせながら、ゆるゆると登ること2時間弱。ようやく三峯神社に到着しました。

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ最初にたどり着いたのは奥宮遥拝殿。奥宮は正面の岩峰(妙法ヶ岳)にあるそうですが、この日はすっかりガスの中。しかし雲は薄く、視界全体がまばゆい光に包まれて、なんだか神々しい気分に

三峯神社は日本武尊(やまとたけるのみこと)が伊弉諾尊(いざなぎのみこと)・伊弉册尊(いざなみのみこと)を祀ったのがはじまりとされています。そして三峯神社の特徴といえば、神様の使いとしてオオカミが祀られていることも挙げられます。

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ三峯神社では狛犬ではなくオオカミが鎮座しています

絢爛豪華な境内に圧倒されながら参拝し、厄除けのお守りも入手すれば、すっかり憑き物が落ちた気分に。参拝という行為そのものよりも、「表参道を歩いて、山の上の聖地に着いた」時間が、心に安らぎを与えてくれたような気がしました。

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

納涼ワザ④ 疲れた身体に沁みわたる。ご褒美の名物「くるみ蕎麦」

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

山旅には地元名物のグルメも欠かせません。お腹を空かせて立ち寄ったのは茶屋・大島屋。せっかくですので秩父名物の「くるみ蕎麦」をいただきます。

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つくるみ蕎麦は、すりおろしたくるみをそばつゆに入れたざる蕎麦のこと。くるみのまろやかで香ばしい風味が口の中に広がり、なんとも贅沢で不思議な気分に

さまざまな涼アイテムで心地よさを取り入れた山行でしたが、やはり地元グルメで身体を満たすのも大切です。夏は冷たいざる蕎麦で納涼! これも立派なワザのひとつでしょう。

下山はバスで快適におつかれ山!

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

「次のバスは30分後だよ」

お蕎麦をいただいていると、お店の女将さんよりありがたいお声がけが。なるほど、バスで下山するという方法が三峯神社にはあるのね。

自らの足で下山する気持ちはありましたが、気づけば雨脚も強くなるばかり。きっと巡り合わせというものがあるのでしょう。「ときにはこんな山旅もいいよね」などと呟きながら三峰ビジターセンター近くのバス停へ向かったのでした。

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ今日の「おつかれ山」は起終点となった三峯神社一之鳥居で。オリジナルてぬぐいを掲げて

さて、今年の夏山もおしまい。……そんなわけはありません。私も暑さに負けず、このシーズンを駆け抜けるつもりです。納涼ワザを駆使しながら、ぜひ一緒に夏を謳歌していきましょうね。


※本記事は特別に許可を得て写真を掲載しています。

この山旅で身につけていたウェア&ギア

今回の三峯神社への納涼ハイクで、私が実際に身につけていたアイテムをまとめました。夏の低山歩きを快適にしてくれる頼もしい相棒たちです。

【バックパック】YAMAP別注 バディ16

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パーゴワークスとYAMAPがコラボした16Lのバックパック。パッキングのしやすさと背負いやすさに定評があります。自然とパッキングが上重心になり、身体への負担を軽減してくれる設計にも注目です。

【トップス】サンブロックNTショートスリーブT マウンテン

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汗じみが目立たず、紫外線対策ができるTシャツ。コットン地のような手触りで、カジュアルに着用できます。ノスタルジックなイラストもグッドで、下山後の着替えや日常使いとしてもおすすめです。

【ボトムス】YAMAP別注 ミヤマパンツ

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

ファイントラックとYAMAPがコラボして生まれた夏山に最適なパンツ。軽量かつ通気性にも優れており、高耐久の66ナイロン生地を採用しています。

両足サイドにはパンツ内のムレを解消すり「リンクベント」を配置。暑くなったら開放して涼を取り入れられます。

右サイドポケットの内側にはループが付いており、貴重品なども安心して収納が可能です。

【帽子】トレイルブリーズキャップ

猛暑を逃れて標高1100mの聖地へ|麓から歩く「三峯神社」参拝ハイクと納涼ワザ4つ

通気性に優れた「Dot Air®︎(ドットエア)」を採用したキャップです。汗をかいたら洗濯機でガシガシ洗える手軽さもおすすめポイント。シンプルなデザインなので、お気に入りのワッペンを付けてカスタムするのもいいですね。

【フロントポーチ】スイッチ M EXP

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多彩な使い方ができるユーティリティバッグこと、パーゴワークスのスイッチ。

今回持参したのは、EXPという特別モデルです。メイン生地にALUULAを使用しているため超軽量ながら高強度を実現し、なおかつ水やガスを通さない防水性・遮蔽性を兼ねそなえているのだとか。透け感のある見た目もおしゃれ!

メイン収納には虫除けや日焼け止め、地図などをイン。背面側のポケットには財布やスマートフォンなどの貴重品を分けて収納できます。

▼今回歩いた場所はここ

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三峯神社・表参道コース

〈アクセス情報〉

交通公共機関の場合:西武秩父駅から西武観光バスで「大輪」バス停にて下車
車の場合:関越自動車道・花園ICより約1時間30分、中央自動車道・甲府昭和ICより約1時間40分

フリーランス編集/アウトドアライター

大城 実結(おおしろ・みゆう)

1993年東京都生まれ。沖縄にルーツを持ち、南国の文化に惹かれながら育つ。筑波大学芸術専門学群 卒業。大学時代にはサイクリング部に在籍し、自転車での長距離テン泊ツーリングや、南西諸島を自転車×船での旅を通じ、衣食住を担いで移動する魅力にはまり込み、いつしか山へ。混浴に関する記事をきっかけに商業ライターとしてデビュー。アウトドアを専門に各雑誌やwebメディアで幅広く執筆。YAMAP STOREでは季節×ロケーションをテーマに山道具をレビューする「わたしのギア山歩」を連載中。モットーは体当たり。比較的どこでも寝られる特異体質を持つ。

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