パッキングの「かさばる・汚れる・散らかる」を解決! スタッフバッグ活用術
いよいよ本格的な夏山シーズン。山小屋泊やテント泊など、複数日にわたる登山も増えてくる時期です。
宿泊を伴う山行の場合、切っても切り離せないのは「ザックの収納問題」。「大きな荷物をザックいっぱいにつめていざ山へ!」と出発したものの、汚れたウェア、調理で出たゴミ、テントやシュラフなど、山行中の荷物の変化によって、ザックから荷物があふれてしまった、なんて経験はありませんか?
今回は、ザックの収納にまつわる3大お悩み、「かさばる・汚れる・散らかる」に焦点をあてて、スタッフバッグの便利な使い方をご紹介します。荷物収納にひと工夫加えれば、すっきりしたザックで楽しく登山ができるはず。今年はザック内を快適に、山に出かけましょう!
ザックの3大お悩み、「かさばる・汚れる・散らかる」とは
テント泊や山小屋泊を始める際、やってしまいがちなのが荷物をビニールに小分けする、という収納。下の写真のようなパッキング、身に覚えがありませんか?
ビギナー登山者がうっかり見落としてしまいがちなのが、「登山中に、荷物の大きさや収納の状態が変化する」ということ。「帰りの荷物がザックに入りきらない!」「持ってきた水が漏れて全部ビショビショ!」「小物を入れた袋が破れて、ものがなくなってる!」という失敗も一度は経験したことがあるのではないでしょうか。今回は、そんなザックの悩みを大きく3つに分類してみました。
1. かさばる
持って行った荷物を出し入れするうちにかさが増え、荷物があふれる。シュラフやテント、着替えなどの収納で起きやすい。
2. 汚れる
汚れたウェアや、雨による濡れ、調理で出たゴミの不始末などで、ザック内が汚れる。収納袋の破れや、ザックの雨対策が不十分だと起きやすい。
3. 散らかる
小物を入れていた収納袋が破れたり、荷物を入れ替えることで、荷物がザック内に散らかる。ひどい時は荷物がなくなる。大きさの合わない袋に収納していたり、破れやすいビニールを使用していたりすることで起こる。
これら、登山者を悩ませ続けてきた「収納の問題」を解決する極意こそ、「スタッフバック使い」なのです! ここからは、ありがちなNG例と、スタッフバック活用例を見ながら、そのノウハウをお伝えしてきたいと思います。
1. 「かさばる」を解決
まず1つめのお悩みは「荷物のかさばり」。テント泊の撤収時によく起こる、ザックに収まらない現象です。テントやシュラフは、夜露などによって収納しづらくなり、結果としてかさばってしまいがち。使用後は付属の収納袋に入らないことがあります。また、濡れているものをそのまま入れると、他の荷物やザック自体を濡らしてしまいます。
驚異の圧縮力で荷物をコンパクトに!
GRANITEGEAR(グラナイトギア)/シルコンプレッサー
そこで便利なのが、グラナイトギアの「シルコンプレッサー」。物を中につめ、口をロールして蓋をしたら、4か所のコードを引っ張るだけ。ときどき押しつぶして空気を抜きながら圧縮していけば、驚くほどコンパクトになります。
下の画像は、「シュラフ2つ、テント、いくつかの食材」をビニールに収納した様子(左)とシルコンプレッサーに収納した様子(右)です。大きさを比較すると一目瞭然!
また、防水素材が使われているため、他の荷物やザックの中を汚すこともありません。
2. 「汚れる」を解決
2つ目のお悩みは荷物が汚れること。雨に降られて着ようと思っていたTシャツがビショビショになったり、ゴミの袋が破れてザックが汚れたり、とっても厄介です。
濡れや汚れから荷物を守る2気室の防水スタッフバック
GRANITEGEAR(グラナイトギア)/エアペアー
このお悩みを解決するのが、同じくグラナイトギアの「エアペアー」。素材は軽量で防水のシルナイロンで、中身を濡れや汚れから守ってくれます。また、両側に口をつけ2気室になっているので、衣類を「使用前」と「汚れもの」に分けたり、着替えをトップスとボトムスに分けたりと、ザック内を整理することができます。
サイズは用途に合わせて使いやすい3種類
サイズが、M(3L)、L(4L)、XL(6L)と複数あるところも便利。小さいサイズに行動食を入れる、大きいサイズにウェアを詰め込むなど、アイデア次第で用途は広がります。
Lサイズ(4L)
XLサイズ(6L)
Mサイズ(3L)
大きな荷物もラクラク収納! 大型防水スタッフサック
GRANITEGEAR(グラナイトギア)/シルドライサック
少し大きい荷物を濡らしたくない場合は、「シルドライサック」がおすすめです。
側面はエアペアーと同じ防水のシルナイロン、底面は透湿性防水素材(水をはじき空気は通す素材)“eVent”が採用され、圧縮することでバッグ内の空気を外に出せます。ウェアなどを入れて口をクルクルと丸めて閉じたら、ギュウギュウ押すだけでコンパクトに。
サイズは、ウェアやテントを収納するのにぴったりな、XXS(7L)、XS(10L)、S(13L)の3種類。
濡らしたくないアイテムはまとめてシルドライサックに収納しましょう。また、パッキングする前の状態でいくつか持っておき、濡れもの、汚れものが出たらこれに入れて持ち帰る・・・という使い方もおすすめです。
3. 「散らかる」を解決
3つめのお悩みは「散らかる」。エイドキットやバッテリー、携帯トイレやカードなど、登山には小物をまとめて入れておく袋が欲しいものです。収納していた袋が破れて、バッグ内で散らばっていたり、気づかないうちになくなっていることもあります。
散らかりがちな小物もスマートに収納
PAAGOWORKS(パーゴワークス)/ダブルフェイススタッフポーチ
このお悩みを解決するのがPAAGOWORKS(パーゴワークス)の「ダブルフェイススタッフポーチ」。防水部分とメッシュ部分をあわせもつスタッフバッグです。メッシュとナイロンのスペースのどちらもメインになる、フレキシブルな両面ポーチで、見せるもの・見せたくないないもので分けたり、濡らして良い物・濡らしていけない物で分けるなど、様々な工夫ができます。
ザックに入れて一目瞭然!見やすくコンパクトなスタッフバッグ
同じ量の荷物を、ビニールとスタッフバッグで比較してみれば一目瞭然。コンパクトになり、色で区別できるスタッフバッグの方が、圧倒的に取り出しやすく、見つけやすくなっています。
収納上手で夏山を楽しく快適に
スタッフバッグを活用すれば、荷物を小さく、わかりやすくまとめることができ、ザックの3大お悩み、「かさばる・汚れる・散らかる」を解決することができます。
自分に必要なものをピックアップして取り入れるもよし、根本解決を目指すために全アイテムを導入するもよし。ぜひ、この機会にザックの収納改善に取り組んでみてはいかがでしょうか?
今年の夏山はスタッフバッグを取り入れて、快適な登山を楽しみましょう。