秋冬ヘビーユース間違いなし! パタゴニアの「鉄板」5シリーズをご紹介

コアなクライマーから、タウンユースのライトユーザーまで、幅広いファンがいるpatagonia(パタゴニア)人気のリュックやフリースはもちろん、ダウンやベスト、キッズ向けのアイテムなど、商品の種類が幅広いのもパタゴニアの魅力のひとつですが、その製品バリエーションの豊富さから、どれを買ったら良いのか迷う人も多いかもしれません。

「良いものを長く使う」がパタゴニアの目指す所でもあるので、じっくり慎重に選んでいただきたい。ここでは、YAMAPストアが自信を持ってオススメできるパタゴニアの中でも人気の5シリーズをご紹介したいと思います。

商品を詳しく解説してくれるのは、アウトドアライターの櫻井卓さん。

「アレもコレも持ってます」というほどのパタゴニア愛用者の櫻井さんに、実際の使用感や、おすすめの使用シーンなども交えて紹介してもらいました。

クラシックレトロXシリーズ

パタゴニアフリースの正統後継者的存在

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いまや当たり前となった「フリース」という防寒素材のオリジンは、じつはパタゴニアです。1985年に開発されたシンチラという素材を使ったウェアは、当時使われていた天然素材にはなかった保温性と速乾性を備えていて、またたくまにヒット商品になりました。当時のシンチラジャケットの、正統進化形と言えるのが「クラシックレトロXシリーズ」です。厚みが6mmのふんわりとした素材感で、防風フィルムが挟み込まれいるので、フリースの弱点でもあった風に対する弱さも克服しています。

使用シーンとしては、パタゴニアの製品らしく、山から町までオールラウンドにこなします。腕周りが太めで、腰回りはボックス型なので、登山の時に着る場合はシェルと組み合わせることを考慮すると、ジャストフィットなものを選ぶのがオススメです。タウンユースする場合だと、ややゆったりめを選んで、いま流行りのオーバーサイズ気味で着るのもアリだと思います。ベストタイプは、体の冷えが気になるけど着膨れしたくない、ジャケットの下に保温着を重ねたい時にはぴったり。

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一枚着るだけで、90年代スタイルのアウトドアファッションが完成する「クラシックレトロXシリーズ」。個人的にはジーンズあたりと合わせて、クラシカルなアウトドアスタイルを強調したいですね。とはいえ、どんなパンツにも合いますし、90年代からほとんど変わっていないことからも分かるように、いつの時代にも錆び付かないデザイン。長く愛用したい人にもピッタリですよ。

ロスガトスシリーズ

使用シーンを選ばない万能選手フリース

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2018年にデビューした、パタゴニアの新定番フリースが「ロスガトス・シリーズ」です。ハイパイル・フリースを採用していて、高い吸湿発散性を誇ります。なによりも、そのソフトな肌触りがめちゃくちゃ気持ち良し。保温性も高いので、インナーはTシャツのみで着たくなるくらいフワフワサラサラです。

耐久撥水(DWR)加工がされているので、少々の雨なら弾いてくれるから、登山ウェアとしても優秀。

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なかでも「ロスガトス・クルー」は、まるでスウェットのように着こなせるので、合わせるパンツを選ばず、タウンユースしている愛用者も多いようです。個人的にはルームウェアとしてもよく着用しています。ガンガンに暖房を効かせるのではなく、家でもレイヤリングを試行錯誤すれば、電気代の削減にも役に立ちます(笑)。

縦走から街中まで、幅広いシーンで使うことができるというのも、多くのパタゴニア製品に見られる大きな魅力。その決定版とも言える存在がこの「ロスガトス・シリーズ」です。

R1エアシリーズ

傑作R1に仲間入りした超傑作テクニカルフリース

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「R1シリーズ」といえば、パタゴニア屈指の名作です。着たきりスズメでOKという、長期縦走などをする人にとっては夢のような存在のテクニカルフリース。実際、パタゴニアの契約クライマーなどもR1を着用して数々の挑戦をしています。そのあたりはパタゴニアのサイト内にある「R1でデキたことというページをぜひ見てみてください。

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そんなR1に2020年に仲間入りをして一躍話題となったのが、「R1エア」というシリーズ。従来のR1は四角のグリッドで生地が構成されていましたが「R1エア」はジグザグに織られた生地になっています。これによってロフトが保たれ、保温性を確保するとともに、この隙間が空気の通り道となって、効果的に熱を排出。より快適な着用感が得られるんです。

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使い方としては、R1よりも熱の発散効率が高いので、バックカントリースキーなど、冬のハードなアクティビティにもピッタリ。のんびり系登山であれば、春や秋などのミッドレイヤーとして活躍してくれますし、高標高の縦走であれば、夏場でも保温用として1枚常備するのも良いでしょう。

通気性が増して、より着たきりスズメでOKになった「R1エア」。僕のような無精モノにも最適ですし、持っていく衣料も減らせるので軽量化にもなる。文字通り、1枚持っておいて損はない、そんなウェアです。

ナノパフ シリーズ

絶妙な厚みが使いやすい化繊インサレーションの傑作

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発売当初から高い評価を得ている「ナノパフ・シリーズ」。中にプリマロフトが封入された、いわゆる化繊インサレーションです。純粋な暖かさだけでみれば、ダウンウェアには若干劣りますが、それを補って余りある魅力があります。

まずはダウンと違って、濡れても保温力が落ちないという点。天候や季節など、濡れる可能性がある状況で山に行く場合は、ダウンではなく迷わずナノパフを選びます。

そして地味な点として侮られがちなんですが、絶妙な厚みが最高に使いやすいんです。どうしてもボリュームが大きくなってしまうダウンと違って、薄すぎず、厚すぎずなので、インナーとしてもアウターとしても使える汎用性の高さは「ナノパフ」の最大の魅力とも言えます。さらに、表面のナイロンが万が一破れてしまっても、羽毛がブワーみたいな悲劇は起こらないので、岩場や藪漕ぎなどでも積極的にアウターとして使えます。

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もちろん、パタゴニアのほとんどのプロダクト同様、このシリーズもリサイクル素材を積極的に採用しています。外で遊ばせてもらうんだから、環境にも配慮。自然に対して、敬意を払う姿勢にも強く共感しますよね。

ロングスリーブキャプリーンクールメリノシャツ

オールシーズンこれ1着!

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いまやベースレイヤーの素材はメリノウールが主流になっていますが、そんなメリノ勢の中でも個人的にトップを走っているのがこの「パタゴニア・ロングスリーブキャプリーンクールメリノシャツ」です。
メリノウールにポリエステル35%という組み合わせが絶妙で、メリノウールの抗菌・消臭性とポリエステルの耐久性、速乾性を見事に両立しています。
139gとロングスリーブモデルの中ではかなり軽く、コンパクトになるので、長期の縦走の時などには、これを2着持って行って着回すという使い方をよくしています。テント場に着いたら、即着替えて、首元のループを使ってテント内に吊しておけば、翌朝にはサラサラな着心地(しかも臭くない)のベースレイヤーが復活してくれます。

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さらに街中で着ても違和感のないシンプルなデザインになっているので、下山後もそのまま着続けていられる点は、荷物をできるだけ減らしたいミニマルなスタイルにもマッチすると思います。
いままで数々のベースレイヤーを試してきましたが、この「パタゴニア メンズ・ロングスリーブ・キャプリーン・クール・メリノ・シャツ」ほど長いシーズン、さまざまなアクティビティに対応してくれるアイテムはありません!

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さて、今回は数あるパタゴニアのシリーズの中から5つを厳選してみましたが、いかがでしたか? いずれも高機能な上に、スタイリッシュな見た目なので、山から街まで着回せるアイテムばかりです。まだまだパタゴニアのラインナップには「とりあえずこれ買っとけ!」的な、間違いないアイテムが数多く存在するんですが、それはまた次回以降にご紹介していきたいと思います。

patagonia(パタゴニア)商品一覧
櫻井 卓(さくらい たかし)

櫻井 卓(さくらい たかし)

1977年生まれ。「TRANSIT」「Coyote」などの旅雑誌の他、登山雑誌「PEAKS」やアウトドア誌「Be-pal」、ファッションカルチャー誌「Houyhnhnm Unplugged」など多数のジャンルで執筆中。趣味は海外のトレイルを歩くことで、好きなエリアはカリフォルニアのヨセミテ北部。

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      patagonia

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