【パタゴニア好き必見!】50周年を迎えるパタゴニアが誇る名品たち。長年愛されるのにはワケがある!

今年で50周年を迎えるpatagonia(パタゴニア)ですが、”名品”と呼ばれるアイテムがいくつもあります。パタゴニアLOVERであり、今回アイテム紹介してくれたアウトドアライターの櫻井卓さんも、その名品たちの魅力に取り憑かれたひとり。シンプルで飽きのこないデザインにくわえ、厳しい山行からタウンユースまで多用途に使えるということもあり、同じアイテムを買い直してしまうこともたびたび。

そんなパタゴニアの名品の中でも、50周年という歴史を象徴するアイテムたちを集めてみました。どれも長年の愛用者がいる、様々な山好きのお墨付きがついたアイテムばかりです。

〈 ベースレイヤー 〉

化繊という選択肢を拓いた「キャプリーンシリーズ」

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いまでは当たり前になっている化繊のベースレイヤーですが、そのオリジンはこの「キャプリーンシリーズ」です。それまでのベースレイヤーといえば、ウールやコットン製のものがメイン。その代用として化繊パイルのベースレイヤーを持ってくることで、軽量かつ高い保温性を確保。さらには汗などの湿気を含みにくくなり、衝撃的な快適さを登山の世界にもたらした立役者です。1985年にデビューして以降、さまざまなシリーズを生み出してきた名作中の名作。

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なかでもこれからの秋冬シーズンに活躍してくれるのが「ミッドウェイトクルー」です。保温性と通気性を高いレベルで両立しているモデルで、裏地にダイヤモンド型のグリッドを設けることで、汗をかいた際にもサラリとした肌触りをキープしてくれます。
30年近くにわたってベースレイヤーのド定番として登山者たちに愛されているということが、なによりの安心感だと思います。

〈 フリースジャケット 〉

登山ウェアの常識を変えた、レイヤリングの祖

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1980年代からパタゴニアが追求しつづけているのが「どの組み合わせがもっとも快適か?」という、レイヤリング問題です。その中核を担っているのが「Rシリーズ」。30年にわたって様々な進化を遂げてきた同モデルですが、愛用者の中には「アンダーパンツとして履ける!」と豪語する猛者がいるほどの着心地の良さを誇っています。

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そんなRシリーズの現在の最新形といえるのが「エア」と「テックフェイス」です。「エア」はその名の通り、シリーズ最高の通気性が魅力で、行動中に汗をかきにくいという特徴を持っています。なんといってもその着心地の良さが抜群で、山行中に着っぱなしでもストレスフリーな「これ1枚でOK」という、よくある商品コピーをそのまま体現したかのようなモデル。

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一方、「テックフェイス」は、表地に耐久撥水加工が施されていて、他のモデルに比べて耐候性や耐摩耗性に優れているのが特徴。冬の登山ではミドルレイヤーとして、春や秋であればアウターとして使える汎用性の高さも魅力です。

汗をかく量や、寒さに対する耐性には当然ながら個人差があります。「自分にはどの“R”が最適なのか?」を見つけ出せば、山行が驚くほど快適になるはずです。

〈 インサレーション 〉

ダウンを超える!? 革新的化繊中綿ウェア

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いまも昔も「山で最強の防寒具は?」と聞かれればダウンという答えが大多数だと思いますが、その常識に一石を投じたのが「ナノパフ シリーズ」です。保温力や収納性こそダウンに一歩譲るかもしれませんが、なんといっても山で魅力的なのは「濡れても高い保温性をキープする」ところ。

ダウンは一度濡れてしまうと、完璧に乾くまで保温性は激減しますが、「ナノパフ シリーズ」に封入されているプリマロフトはほとんど機能が落ちません。「なんだ、そんなこと?」と侮るなかれ! 濡れても平気ということは、着用時に天候を気にしなくて良くなるのは当然、積極的にアウターとして使えるし、ダウンのようにパッキングに気を使う必要もなくなります。

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とくに3泊以上の山行になると、ずーっとピーカンというのはまずありえません。だから長期山行では特に「ナノパフ シリーズ」が本領を発揮するんです。さらにダウンと比べて圧倒的にお手入れがラク。手洗いマストなダウンと違って、帰って来たら洗濯機に放り込めばOK。良い意味でダウンに比べて圧倒的に手軽! これこそが「ナノパフ シリーズ」の最高の魅力だと思います。

〈 レインジャケット 〉

もはやエントリーモデルとは呼ばせない
進化したトレントシェルジャケット


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パタゴニアを代表するレインジャケットといえば、1999年に発売されたこの「トレントシェルジャケット」です。位置づけとしてはエントリーモデルということにはなっていますが、2020年のアップデートによって、3層になったことで性能が爆上がり。

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しかも防水透湿素材に使われているのは「H2Noパフォーマンス・スタンダード・テクノロジー」で、これはパタゴニアを愛用する名だたるクライマーたちを支えて来たアルパインシェルなどに使われているものと同じなんです。個人的には、シンプルなデザインなので日常使いもしやすいこの「トレントシェルジャケット」は、エントリーからハイエンドまで、山から街まで、あらゆる層とシーンにマッチする、懐の深いシェルだと思います。

〈 ウィンドシェル  〉

もうコレなしでは山に行けない!
ザックのポケットのレギュラー選手

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個人的にもデビュー当時から愛用している「フーディニジャケット」。自分にとっての初のウィンドシェルでもあるんですが、買ったその時から、いまにいたるまで「コイツを持って行かない山行はない!」と鼻息荒く言えるほど重宝しています。なんといっても軽さと携行性が抜群で、胸ポケットに収納してしまえば、手の平に収まるサイズ感です。

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そのくせサッと羽織ればしっかりと風を防いでくれますし、撥水性もあります。「夏の稜線歩きで突然の風に吹かれたら?」「休憩中にちょっと肌寒くなったら?」「テン場でまったり過ごす時は?」

これ、ぜんぶ「フーディニジャケット 」の出番です。買い替えもせずもはや10年近く同じものを着用していますが、胸のロゴプリントが剥がれてしまったくらいで、なんの問題もなく使い続けられています。あ、現行モデルはロゴがプリントじゃなく、パッチに変更されているんですね。そうなると、もはや隙が見当たりません。

〈 バッグ小物  〉

その名の通り、なんでも吸い込む
タフすぎるバッグシリーズ

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パタゴニアの「ブラックホールシリーズ」は、そのタフな素材から、さまざまな遠征隊の荷物を引き受けてきました。特筆すべきはなんといってもそのタフさ。かく言う自分も10年ほど前からブラックホールのホイール付き70Lダッフルバッグを、海外旅行のときに使っていますが、預け荷物を豪快に投げ込む海外空港スタイルの洗礼にもめげず、いまだになんの不具合も出ていません。

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ランナップも豊富で、トートバッグ、ヒップバッグ、小物入れなど日常使いできるモデルも多数あります。なかでも最近リサイクル素材に改良されたトートバッグは、移動中に登山靴を入れたり、着替えを入れたり、さらには家でのギア類の収納にしたりとさまざまな使い方ができます。何度も言うようですが、とにかくタフ! 一度買ったら「半永久的に使えるんじゃないか……」と思わせてくれるロングライフなアイテムということも、いかにもパタゴニアらしい製品です。

この先も、自然の中で遊ぶために

【パタゴニア好き必見!】50周年を迎えるパタゴニアが誇る名品たち。長年愛されるのにはワケがある!

さて、ここまでパタゴニアのさまざまな名品をご紹介してきましたが、パタゴニアのそれら名品の特徴として“粘り強い”というのが挙げられると、個人的に思っています。山という苛酷な環境で使うわけですから、いかにタフなパタゴニアのアイテムだとしても擦れも出ますし、色落ちだってします。ですが、本当に機能的にダメになってしまうまでの時間が他のブランドに比べると長く感じる(パタゴニア愛のせい?)んです。

50年前のブランド創業以来、常に環境負荷を減らすことを考え続けてきたパタゴニア。今後もその姿勢を変えることはないといいます。1消費者である我々にもできることはなにかと考えた時に思うのは「間違いないアイテムをひとつだけ慎重に選ぶ。そしてそれを長く使う」こと。今後も豊かな自然の中で遊ばせてもらうには、環境に負荷を掛けない道具の選び方、使い方を考えていく必要があると思います。

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櫻井 卓(さくらい たかし)

1977年生まれ。「TRANSIT」「Coyote」などの旅雑誌の他、登山雑誌「PEAKS」やアウトドア誌「Be-pal」、ファッションカルチャー誌「Houyhnhnm Unplugged」など多数のジャンルで執筆中。趣味は海外のトレイルを歩くことで、好きなエリアはカリフォルニアのヨセミテ北部。

パタゴニアの新着アイテムも要チェック!
冬の行動に必要な適度な保温と防風性を持つリバーシブル

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リバーシブルシェルドマイクロディニジャケット


防風性のあるシェルと、保温性のあるフリースを合わせたハイブリッドな「リバーシブルシェルドマイクロディニジャケット」。

片面のナイロンシェルは、パタゴニアで人気の「フーディニジャケット」と同素材。非常に薄い生地からは想像できないほど高い防風性で、冬の冷たい風をシャットダウンします。

【パタゴニア好き必見!】50周年を迎えるパタゴニアが誇る名品たち。長年愛されるのにはワケがある!

もう片面はリサイクル・ポリエステル・ベロア・フリースを採用。目が細かく保温性が高いのが特長です。

冬山ではレイヤリングで体温調節するのが基本ですが、軽めのアクティビティであれば、寒い時季に必要な機能を備えたこのジャケットが1枚あれば充分。あれこれ持ち歩くことなく身軽に行動することができますよ。

どちらからでもアクセスできる便利なポケット

【パタゴニア好き必見!】50周年を迎えるパタゴニアが誇る名品たち。長年愛されるのにはワケがある!

リバーシブルながら、どちらの面にもポケットが設置されている嬉しいデザイン。ナイロンシェル側のハンドポケットはジッパー付きで物の落下を防ぎます。フリース側にもジッパー付きのチェストポケットが付いているので財布や鍵などの収納が可能。山はもちろん街でも役立ちます。

ソフトな肌触りでずっと着用できる

【パタゴニア好き必見!】50周年を迎えるパタゴニアが誇る名品たち。長年愛されるのにはワケがある!

マイクロDゲイター


寒い時には「三首を温める」のが良いとされています。三首のひとつ・首の防寒におすすめなのが「マイクロDゲイタ―」です。ソフトで快適なリサイクル・ポリエステル・マイクロデニール・フリースを二重にして作られているため、肌触りと保温効果が抜群。

吸湿発散性、速乾性にも優れており、汗をかいても素早く処理してストレスを感じることなく行動できますよ。もし片面が濡れてしまっても、二重なので裏返して使えるのも便利。

環境に配慮され安心して使える

【パタゴニア好き必見!】50周年を迎えるパタゴニアが誇る名品たち。長年愛されるのにはワケがある!

マイクロDゲイタ―はパタゴニアの物作りの理念「最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える」を反映し、リサイクルポリエステルを100%採用して作られています。

原材料としての石油への依存を削減するという、環境へ配慮されたアイテムです。パタゴニアらしいカラーリングやシンプルなデザインは普段のコーディネートにも映えること間違いなし。山でも街でも大活躍してくれます。

    紹介したブランド

    • patagonia

      patagonia

      パタゴニアは、1957年にイヴォン・シュイナードが、ロッククライミング...

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