スポルティバの名品｜岩と雪上歩行の安定化に特化したアルパインシューズ

急峻な岩場でも高いグリップ性能を発揮し、狭い足場に爪先だけで立ち込んでもねじれることのない重厚で硬いソールが、アルパインシューズの特徴です。ところが通常のシューズと比べると、重さ・硬さ・歩きにくさを感じる人が多いのも事実でした。

そんなアルパインシューズのストレスを解消したまったく新しいカテゴリが、スポルティバのエクイリビウムシリーズです。エクイリビウムとは、日本語で「平衡・均衡・バランス・釣り合い」を表す言葉。その名の通り、軽さや快適性などの要素もバランスよく取り込んだモデルなのです。

その最大の特徴が、ソールのかかと部分のダブルヒール構造です。かかとのラグ（突起）が斜めにカットされ、通常のシューズで接地する足底のラグと2段階に分かれています。かかと側のラグでまず接地してから足底のラグへと重心が移動するため、歩行時の足の回転がスムーズになるのです。これによって適度な推進力が生じるだけでなく、接地時の足首の横揺れも軽減され、疲労軽減にもつながります。

また足底のラグはかなり深めにデザインされており、岩場だけではなく、雪面や融雪などでぬかるんだ地面にもしっかりと食い込んで、スリップを防止してくれます。

しかもこの深いラグはゴムの塊ではなく、クッション性に優れた低密度ポリウレタン製ミッドソールが挿入されています。ダブルヒール構造のアウトソールによるグリップ性とミッドソールの衝撃吸収性が、安定感と柔らかな歩行感を両立しているのです。

「エクイリビウム ST GTX」の魅力はソールだけではありません。アッパーの素材にはスポルティバの最高峰アルパインブーツ「トランゴタワーGTX」にも使用されている、ハニカムガードという耐摩耗強力ファブリックを採用。堅牢性も抜群です。

またインソールの外周は、人間の足の丸みに合わせたエルゴノミック・ラストという足型を採用。体重移動時に足裏の繊細な感覚がソールに伝わり「裸足で歩いているよう」と形容する人もいるほどです。

足首部分は可動域を広げながらサポート性に優れた、3Dフレックスシステム EVOという立体裁断成形。大きな段差や足を斜めに接地するトラバース時にも、優れたフィット感で足全体を包み込んでくれます。

さらに魅力的なのは、TPU素材を活用することで実現した片足約630g（メンズモデル）という軽さです。「トランゴタワーGTX」の片足約745gと比較すると、その差は歴然。ここまで紹介したソール・アッパーの快適性からして、脚力に自信がない女性にもおすすめです。

「エクイリビウム ST GTX」のアッパー裏側には、優れた防水透湿性を誇るGORE-TEX®パフォーマンス コンフォートを採用。ふかふかの新雪やぬかるみでの歩行や雨の日でも、足が濡れて冷えることはありません。

さらに汗をかきやすい足裏の蒸れも効果的に放出してくれるので、靴の内部は常に快適な状態に保たれるのです。

登山では靴底全体で斜面に接地する「フラットフッティング」という歩き方が基本です。ところが平地では「かかとで接地して爪先で蹴り出す」歩き方が自然な状態で、重くて硬い従来のアルパインシューズでは歩きにくい印象を抱きがちです。

しかし「エクイリビウム ST GTX」は、岩場はもちろん比較的平坦で整備された登山道でも、ダブルヒール構造の推進力も相まって、平地での歩き方にもしっかり追従してくれます。

アルパインシューズのスペックに加えて、細部に渡る工夫で快適性を実現した「エクイリビウム ST GTX」は、ワンランク上のシューズを探している人にもおすすめの一足。今年一年がんばった自分へのご褒美として、チョイスしてみてはいかがでしょうか。

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