これがなければはじまらない! 春の登山シーズンを100%楽しむコーディネート
新緑が芽吹き、突き抜けるような青空が気持ちいい春山シーズン。
雪解けを待ち「そろそろ山に出かけようか」と考えている方も多いはず。
まずは体慣らしのためにも、身近な山から登山をはじめてみましょう。
街とは違う気温や天候の変化、上り下りや荷物による体への負荷。
そんな「山の感覚」を取り戻すことからシーズンはスタートします。
まずは山に向かう前に装備のチェックから。
定番のアイテムからあると便利な小物をピックアップ。
2022年の登山を支える、厳選山道具をお届けします。
知っておきたい、春のコーディネートの「コツ」
おだやかな気候が魅力の春山登山ですが、朝晩の時間帯や標高が高いエリアでは気温が低く寒い思いをすることも。また不意の雨に降られてしまうと、不快なだけでなく体温低下のリスクもあり、ウェアリングにちょっとしたテクニックが必要なシーズンでもあるんです。
でも、防水性能のあるレインウェアや気温変化に対応できる防寒着、快適性を高める便利な小物など、基本的な対策をしっかり講じておけばOK。そこで、カテゴリーごとにアイテムをピックアップしてみました。ギアリストとして、ご自身の装備と照らし合わせてチェック。足りないものがあれば、この機会に装備に加えておきましょう。
天候変化の大きい春山。シェルと防寒の用意は抜かりなく!
街では暑さを感じる日でも、山では気温が低く、ときには雨や風などに見舞われることも。天気予報が晴れでも、防水、防風のアウタージャケットは必須アイテムです。
Teton Bros.(ティートンブロス)/フェザーレインフルジップジャケット
170gという超軽量を実現したレインジャケット。名前にフェザーとあるように、軽やかな着心地が魅力でありながらも、なんと防水透湿性に優れる3層構造の生地を採用。雨天時はもちろんのこと、風が強い日の防風ジャケットとしても活躍してくれます。低山ハイクから本格登山まで対応するフラッグシップモデル。
finetrack(ファイントラック)/エバーブレスレグンジャケット
ブランド独自開発による防水透湿素材「エバーブレス3D」を採用。特徴はなんと言っても優れた伸縮性。レインウェアにありがちなゴワゴワ感やつっぱり感がなく、体の動きに合わせてストレッチしてくれるため、行動中の快適性は抜群で、生地の耐久性もテスト済み。快適性と信頼性を重視する方にオススメです。
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)/クライムライトジャケット
ザ・ノース・フェイスの定番レインウェアのひとつ。ポイントは、防水透湿性に定評のあるゴアテックスの3層構造生地とスタイリッシュなデザインを両立していること。山ではもちろんのこと、雨天時のタウンユースでも活躍してくれる一着です。はじめてのレインウェアとしても安心のスペックが魅力。
and wander(アンドワンダー)/スリーレイヤーULレインジャケット
3層構造の防水透湿ファブリックを使用しながらも、薄手の生地を使用することで200gを切る軽量性を実現。ふわっとした着心地が軽やかなハイキングを支えます。軽量モデルですが、脇下にベンチレーションを設けるなど、機能性もしっかり充実。ステッチをアクセントにするなど、ルックスにもこだわったアイテムです。
冷え込むこともある春の山の必携品「ミドルレイヤー」
朝晩の冷え込みはもちろんのこと、休憩や停滞時、天候不順の際の防寒対策は、登山の安全を左右する大切な要素。行動中に着用できる保温性と通気性を兼ね備えた高機能フリースやインサレーションジャケットがオススメです。
STATIC(スタティック)/アドリフトジップフーディ
保温性だけでなく、通気性もそなえた「オクタ」と呼ばれる中綿素材を使用。ウェア内のムレを軽減してくれるので、行動中でも積極的に着用できるのが魅力。風が冷たいけれど、ハイクアップで体が熱い!というようなシーンで活躍してくれる、次世代インサレーションジャケットです。春だけでなく、夏山シーズンの予備保温ウェアとしても使うことができます。
patagonia(パタゴニア)/R1テックフェイスフーディ
パタゴニアの定番フリースジャケットである「R1」。こちらは最新素材を採用したテックフェイスと呼ばれるモデルで、表面はシンプルな生地でありながら、裏地に凹凸を持たせることで汗の滞留を軽減してくれるため、さらっとした着心地が持続します。山での行動を幅広く支えるベーシックかつテクニカルなスペックが魅力。
patagonia(パタゴニア)/ナノパフジャケット
近年主流になりつつある化繊素材のインサレーション。水に濡れても保温力が落ちにくく、乾きやすいという特性があり、雨に降られたり、汗をかいたりするようなタフな環境ではダウンよりもこちらに軍配が上がります。コンパクトにパッキングでき、携行性も抜群です。
Rab(ラブ)/アルファフラッシュ
保温性に優れたPolartec社の「Alpha 120」を採用。脇下などの汗をかきやすい箇所は薄手の生地を配置するなど、テクニカルなシーンをターゲットに快適性を高めたモデルとなっています。ウインドシェルなどと組み合わせることで保温性をアップできるなど、レイヤリングに欠かせない一着。
finetrack(ファイントラック)/ドラウトソルジャケット
登山用フリースジャケットの王道を極めた、finetrack渾身のモデル。裏地が凹凸のある起毛素材となっており、肌との接点を少なくすることで汗のベタつきを抑えながらも、温かい空気を溜め込むことに成功。保温性はもちろんのこと、快適性を高めたミドルレイヤーです。
軽やかな足捌きを支える春山の「トレッキングパンツ」
冬山登山の保温性重視から、歩きやすさや通気性など、快適さが大切になる春山のトレッキングパンツ。思いっきりアクティブに山歩きを楽しめる、オススメモデルをピックアップ!
finetrack(ファイントラック)/YAMAP別注カミノパンツライト
再入荷のたびに完売するほど人気の、YAMAPがfinetrackに別注したトレッキングパンツ。足上げを妨げない優れた伸縮性と長期間の使用に耐えうる耐久性、そしてコーディネートを楽しめるカラーリングとシルエットなど、新しい定番トレッキングパンツを体現したモデルです。スマートフォン専用ポケットなど、YAMAPならではのアイデアが盛り込まれているのも魅力。
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)/バーブパンツ
西海岸のクライミングシーンを想起させるゆったり目のシルエットが特徴。カジュアルに山を楽しみたい、ライトハイクでコーディネートを楽しみたいという方にオススメ。タウンユースでも浮かないシルエットで、山と街の両方で着回しやすいアイテムです。
NORRONA(ノローナ)/フォルケティン フレックス1 スリムパンツ
「flex1」と呼ばれる独自素材を採用。伸縮性と速乾性に優れ、アクティブな山行での快適性を確保。膝の立体裁断やDWR防汚加工を施すなど、実用性も向上しています。ふともも後部には大型のベンチレーションを設け、ハイクアップ時のムレを軽減します。
and wander(アンドワンダー)/ナイロンクライミングパンツ
クラシックなナイロン生地のパンツ。名前にあるとおり、クライミングやボルダリングからインスパイアされたモデルで、ごわっとした生地とゆったりしたシルエットが魅力。撥水加工を施しているので、トレイルの雨露で濡れることなく、快適なハイキングが可能となります。
patagonia(パタゴニア)/アルトヴィア トレイルパンツ
テクニカルなシーンをターゲットにしたスポーティーなモデル。スリムなシルエットは素早い足捌きを可能にし、足元の視認性を向上。生地は伸縮性を持たせており、ダイナミックな足上げにもしっかり対応してくれます。ハイキングからアルパインクライミングまで、汎用性の高い仕様が魅力。
雪解けの季節。足元の快適性を左右するのは「ゲイター」
雪解けの季節に持っておきたいのがゲイター。泥や砂などの汚れがシューズ内に入り込むことを防ぎ、悪条件に悩まされがちな足元を守ってくれる大切なアイテムです。
Teton Bros.(ティートンブロス)/YAMAP別注アクティブゲイター
YAMAPとTeton Bros.がコラボレーションして開発したシンプルかつ高機能なゲイター。伸縮性のある軽量生地を使用し、必要な箇所を的確にカバー。トレイルランニングやライトハイクなど、シーンを選ばず使うことができます。
OUTDOOR RESEARCH(アウトドアリサーチ)/クロコゲイター
ゲイター製品に提供のあるORのフラッグシップモデル。冬期のアイゼン使用を想定した堅牢性の高いスペックが魅力で、もちろん春山登山にもバッチリ対応。膝下までしっかりカバーしてくれるので、雨露のブロック効果もあります。
OUTDOOR RESEARCH(アウトドアリサーチ)/ヘリウム ゲイター
膝下までカバーするORらしいデザインはそのままに、軽量に仕上げたゲイター。春山のハイキングから夏山の縦走まで足元を確実に守ってくれる安心感はこのヘリウム ゲイターだからこそ。防水透湿素材を使用し、ゲイター内の快適性も確保しています。
快適性のカギは、肌に近い「ベースレイヤー」から
歩いているとどうしてもかいてしまう汗。汗をかくのは気持ちいいことですが、風に吹かれたり、気温が低い場所に長時間滞在していると冷えにつながってしまうことも。しっかりと汗対策をすることが、快適で安全な登山の第一歩です。
finetrack(ファイントラック)/YAMAP別注サイドポケットハーフジップ
YAMAPとfinetrackが共同開発したベースレイヤー。着用時の快適性と脱ぎ着のしやすさを追求した結果、ハーフジップタイプを採用しました。伸縮性のある生地は汗抜けがよく、長時間の山行でも快適性が持続。サイドには行動食や小物を携行できるポケットを配置し、利便性を向上しています。
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)/ロングスリーブフラッシュドライ3Dクルー
しっかりと汗を吸い上げ、ゆるやかに発散することで汗冷えを抑えてくれるベースレイヤー。グリッド状の生地が汗のベタつきを抑え、肌面は常にドライ。柔らかな着心地も快適性を支える秘訣。遊び心のあるカラーリングも魅力です。
icebreaker(アイスブレーカー)/グラナリーロングスリーブポケットティー
ベーシックなチェストポケット仕様。ニュージーランド産のメリノウールを贅沢に使用し、デイハイクはもちろんのこと、長期間の縦走でも匂いが出にくく、快適性をしっかりとキープ。天然素材ならではの肌触りのよさも魅力です。
春の日差しをガードしてくれるアクセサリー
春であっても日差し・紫外線対策は欠かせません。スタイリッシュな帽子やサングラスは、コーディネートのアクセントとしても活躍してくれます。
halo commodity(ハロ コモディティー)/バギーテールハット
サイドにメッシュ生地を配置したハット。かわいらしいツートンのカラーリングが目を引くアイテムです。ショルダーコード付きなので風に吹かれて飛ばされる心配も無用。
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)/マグマワークキャップ
コーディネートしやすいワークスタイルのキャップ。マットな質感の生地に「TAKE ME HIKE」の刺繍が映えるシンプルなデザインが魅力。撥水加工済みで、登山だけでなくさまざまなアウトドアシーンに対応しています。
and wander(アンドワンダー)/60/40クロスハット
ナイロンとコットンを混紡した60/40クロスと呼ばれる生地を使用。適度なハリ感とレトロな質感を兼ね備え、ライトハイクのスタイリングを彩ります。リフレクションロゴがアクセント。
HOUDINI(フーディニ)/シーナインキャップ
シンプルな単色キャップ。定番デザインでありながらも、軽量かつ撥水、速乾性のある「C9 リップストップ」というファブリックを使用することで、アウトドア仕様に仕上げています。
FLOAT(フロート)/リゲル
ブラックのフレームに、ライトグリーンのレンズを合わせたクラシックな雰囲気が魅力。カジュアルなフレームデザインは登山ウェアにも合わせやすく、コーディネートを楽しめます。
快適な山歩きは足元から。「トレッキングシューズ」選びも大切です
不安定な山道を登り、長時間歩くために欠かせないトレッキングシューズ。歩く山域に合わせて、適切なモデルを選びましょう。
ALTRA(アルトラ)/ローンピークオールウェザーミッド
アッパーに防水透湿素材である「eVent」を採用した全天候型のトレッキングシューズ。アルトラならではの軽量性はそのままに、ミドルカットに仕上げることで対応する山域を拡大しています。ローカットシューズでは少し不安…という方にオススメ。
ALTRA(アルトラ)/オリンパス4
クッション性のある厚いミッドソールが特徴のトレイルランニングモデル。地面をしっかりと捉えるビブラム社製のメガグリップをアウトソールに採用し、悪路でも安心して走り抜けることができます。荷物の少ないハイキングや日帰り登山でもOK。
LA SPORTIVA(スポルティバ)/TX4 ミッド GTX
トレイルランニングシューズではちょっと心配という方には、TXシリーズがオススメ。岩場でもグリップ力の高いソール、シューズ内で足を安定させる設計、耐久性の高いアッパー素材など、実用性の高いスペックを備えながらも、適度に軽量化しているのが魅力です。
LA SPORTIVA(スポルティバ)/TX5 ロー GTX
TX4より軽やかな足捌きを可能にする、ローカットモデルもラインナップ。ビブラム社製のアウトソール、耐久性の高いアッパーなど、TXシリーズの機能性はそのままにライトに仕上げています。ウィメンズモデルは、春らしい軽やかなカラーリングが特徴的。
春の登山で活躍する小物も要チェック!
まずは近場の低山からというときに活躍する小物を集めてみました。いつもの装備にプラスワンするもよし、この機会に装備を見直すもよし。メインではないけれど、登山を快適にする珠玉のアイテムが揃います。
KINTO(キントー)/YAMAPコラボ デイオフタンブラー 500ml
YAMAP別注の保温タンブラー。熱々のコーヒーを入れて山頂でカフェタイムをしたり、キンキンに冷えたスポーツドリンクを入れてクールダウンしたり、使い方はさまざま。
MINIMALIGHT(ミニマライト)/メッセポーチ
山道具の必需品のひとつであるポーチ。シンプルなサコッシュがあれば、スマートフォンや行動食といった頻繁に取り出すアイテムを手元にキープできます。底にマチをつけて使いやすさを向上しているのも特長です。
cotopaxi(コトパクシ)/バターン 3L ファニーパック
縫製工場の残布を使うことで資源の有効活用に取り組むコトパクシ。かわいらしいカラーリングが目を引くファニーパック(ヒップバッグ)です。
リポビタンゼリー for Sports 6袋入
YAMAP ゼリー用サコッシュセット
飲みたいときに瞬時にゼリーにアクセスできるサコッシュ付きもラインナップ。飲み終わったあとはそのままサコッシュとして小物の携行に活躍します。
登山道具を見直して、シーズンを気持ちよくスタートしよう!
毎年のように使っていると、登山道具は少しずつくたびれていきます。シーズンをはじめる前に今年も使えるかチェックしてみましょう。全てを買い替えるのは大変でも、楽しく快適な登山は山道具から。ひとつずつ、見直してみましょう。