【ベースレイヤー特集】速乾性だけじゃない!日焼け対策から保温まで、3シーズン使える山の基本のウェア
春から夏にむけて本格的な登山シーズンが到来するこの時期。日によっては気温が低く、肌寒いと感じることもあれば、急な斜面をハイクアップしてヒートアップしてしまう事も。適度な保温と汗対策が求められるこれからの時期の登山では、汗をすばやく拡散させ汗冷えを防ぐ役割を持つベースレイヤーが体温調整の鍵となります。
とはいっても最近のベースレイヤーはただ速乾に優れているだけでなく、防臭や軽量、紫外線カット機能など、山に必要な機能が一枚にぎゅっと凝縮されているのです。そこで、今回は各ブランドが最高の技術とノウハウを集結させ、満を持してリリースしたベースレイヤーをピックアップしてみました。
レイヤリングのしやすく幅広いアクティビティに使えるなど、どれも特徴的な機能を備えているベースレイヤーが勢揃い。ご自身の山行スタイルに合った一枚を見つけてください。
ザ・ノース・フェイス
ザ・ノース・フェイスからは、人気の「ドライドット」シリーズなど、体に汗による不快感から軽減させ、汗冷えから体を守ることを目的とした人気のベースレイヤーを入荷しました。肌を常にドライに保つことで、汗冷えを防ぎ、体温が下がりにくい素材をメインに使用。太陽が照りつける登りでも、強風が吹く稜線歩きでも、寒暖シーンを選ばずに使えるものばかりです。
汗をかいても体は冷えない二層構造
生地は、瞬時に肌についた汗を吸い取り、ドット部分からまたたく間に外へと拡散してくれる特殊なダブルニット構造により構成。まだ防寒が必要なこの時期、同時に行動による汗処理も行う必要がありますが、双方の機能をあわせもち、汗をたっぷりかいた後でも体の冷えを最小限に押さえてくれます。袖には親指を通すループのおかげで、クライミングシーンでも腕上げにも楽に行えます。
寒さから頭を守り、ヘルメットにも対応
「ドライドット」のフーディタイプで、頭まですっぽりと寒さからガードしてくれます。薄手な生地のため、ヘルメットの下に着用することも可能。春はベースレイヤーとして、また、少しゆったりめサイズを選ぶことで、気温が下がる夏場の朝晩にTシャツのうえに着用するミドルレイヤーとして活用するのもいいでしょう。スマホも入る胸ポケット付き。
日差しから肌を守るUV機能つき
あらゆるウェアに合わせやすいシンプルなクルータイプのベースレイヤー。山の紫外線が気になる方にも安心のUVカット機能付きとなっています。生地にあるグリッドのおかげで肌にふれる面が最小限に抑えられ、化繊にありがちなごわつき感もありません。またロゴも強調しすぎないから着回しがしやすく、山用だけでなく普段着用するのに何着あってもいいくらいです。
ヒートアップした時は胸元をフルオープンに
「ロングスリーブフラッシュドライ3D」の胸元までジッパーが設けられたジップアップタイプ。ジッパーを全開にすることで、着脱がしやすく、またベンチレーション機能としても活躍。アクティブに動いた後などは、フルオープンにすることでほてった体をクールダウンすることもできます。メンズモデルはポケット付き。
パタゴニア
パタゴニアからは、夏の代名詞ともいえるベースレイヤーといえば、「キャプリーン」シリーズをピックアップ。リサイクル成分を含む素材と、アパレル労働者の賃金を保証するフェアトレード・サーティファイドの縫製を使用した生地で作られているのが特徴で、さらりとした肌触りが優しく、夏でも快適に着れるとのことで長く愛されるロングランなウェアとなっています。
臭わず、乾きが早い
メリノとポリのいいところ取り
ポリエステル100%がメインのキャプリーンの中でも、メリノウールにポリエステルが35%混紡されているこちらのベースレイヤー。汗をかいても臭くなりにくいメリノの利点と、耐久性と速乾性があるポリエステルの利点が合わさり、着続けても快適さはそのまま維持されます。長期間着続けられるから、夏場の縦走登山なんかに最適です。
ストレッチ性と立体裁断で体の動きに追従する
表面はツルりとしていますが、裏側は凹凸があり、汗をたっぷりかいても生地が肌に密着することを防いで通気性を確保。さらに肌の水分を吸い取り、速乾性を高めます。また腕を上げがしやすい立体裁断に加えてストレッチ性も抜群。激しい動きでもしっかりと追従してくれます。首周りがすっきりとしたクルーネックだから、あらゆる状況で着用できる、スタンダードな一枚となっています。
その他ブランドでおすすめのベースレイヤー
ウール素材、化繊、または化繊とウールを混紡したハイブリット素材など、他にも独自の機能を備えたベースレイヤーを出しているブランドは多くあります。特徴や機能を理解したうえで、それぞれのブランドらしさを出すベースレイヤーもチェックしてみましょう。
一枚でも、インナーでも
上質なメリノウールだけを使用
調温調湿にすぐれるメリノウールの中でも、上質なニュージーランド産のものだけをつかっているから、やわらかく包まれているような安心感。また、ウールの特性上、防臭効果が高いのが特徴。そのため、移動や山小屋といった宿泊をともなう登山でも、ウェアに染み付いた汗の匂いが周囲に広がる心配はありません。UNISEXモデルは胸元に、外したサングラスやメガネを入れる便利なポケット付き。
夏山で必要な機能がつまったハイブリットウール
登山に欠かせない機能と言えば、保温・防臭効果・耐久性・速乾性が上げられますが、これらの機能を備えたウールとポリエステルを混紡させて、それぞれの素材の長所を最大限に生かしたハイブリットウールを使用しています。重量も125gとウールを混紡している素材としてはかなり軽量。軽やかな着心地のおかげで、汗を気にせず快適な山歩きが楽しめることでしょう。
ベースレイヤーとのレイヤリングに最適な「ウィンドシェル」もピックアップ!
パタゴニア/フーディニスタッシュ1/2ジッププルオーバー
マウンテンハードウェア/YAMAP別注 コアエアシェルシャツ
ファイントラック/スカイトレイルジャケット
それぞれの特徴を理解し、最適なベースレイヤーを選択
ベースレイヤーはシンプルな見た目ではありますが、ブランドによって機能や素材もさまざま。選び方としては、汗をかきやすいから速乾性を重視したい、日焼けしたくないからUVカット機能がほしいなど、登山で必要だと思う機能をあげたうえで、デザインやシルエットで選んでみるといいでしょう。シンプルで着回しもしやすく、快適に着られるからこそ、何枚あってもいいと思います。水辺から山のアクティビティまで、幅広く活躍できるウェアとなっています。