YAMAPスタッフの本音レビュー|実際に使い倒しているウェア&ギアを紹介します Vol.1
登山用のウェア・ギアを買うとき、みなさんは何を参考にしていますか? スペック・価格・用途はもちろんですが、やはり誰かの意見を参考にしている、という方も多いはず。周囲の友人・知人以外にも、山が好きな人・山に詳しい人がどんな道具をどんなふうに使っているのか、気になったことがあるかもしれません。
そこで、今回は登山・アウトドアが大好きなYAMAPのスタッフたちに、実際に自分が使っているものの中で「個人的に熱烈におすすめしたい!」と思うウェア・ギアについて聞いてきました。
仕事でもプライベートでも山に行く編集者から、商品情報を熟知したYAMAP STOREの担当者まで。年齢・性別・経験・登山スタイルもさまざまなスタッフが登場し、自分のお気に入り道具について本音で語ってもらいました。少しでもみなさんの道具選びの参考になりますように。
山での取材に必ず履いていく「ロケ用」パンツ
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)/ アルパインライトパンツ
編集という仕事柄、月に2回程度は山でのロケがあります。ロケというと、カメラマンさんと共に動き、モデルさんを前後から撮ったりだいぶ遠くから撮ったり。その度に変則的な斜面を素早く移動したり、ちょっとの雨ならレインパンツを履くことなく活動し続けたりもします。また、撮影のカットリストやボールペン、スマートフォンを素早く出し入れすることもしばしば。しかもそれらは落とすわけにはいきません。
そんな私の必需品が「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)/ アルパインライトパンツ」なのです。
足のどんな動きにもついてきてくれる、春・夏・秋、3シーズン使えるこのパンツはとても軽快な履き心地。また、撥水仕様のおかげで見事に水を弾いてくれます。おかげで、小雨程度ならレインウェアをわざわざ着ることがなくなりました。そして、3つあるポケットはすべてジップがついているので、貴重品や小さなアイテムを確実に目的地まで連れていってくれます。幾多の洗濯にも耐え抜き、購入当時と何ら見た目は変わらないのもすごい点。
また、声を小にしてこっそりお伝えしたいところは、「細見え」するシルエットです。スタイルのいいモデルさんたちに臆することなく(?)動くことのできるこのパンツを、改めて「ロケパン認定」したいと思います。
YAMAP MAGAZINE 編集長
原田 佳奈(はらだ かな)
学生時代から山登りに目覚め、国内外の山々へ。山ガールブーム前夜だったため、おこがましくも「元祖・山ガール(?)」を自称。好きな山は鳥海山。思い出のトレイルはツール・ド・モンブラン。趣味はマラソン、トレイルランニング、ワイン。
平日ひとりフルマラソンランナー、山に入るときはこれ
ALTRA(アルトラ)/ローンピーク6
とにかくRUNが大好きで、最近だと平日終業後に一人でフルマラソン走り翌朝からアドレナリン全開でワークしてしまうくらいです。最近はYAMAP社内のトレラン好きメンバーに誘われて、トレランにハマっております。週末は九州の山々を駆け回っています。
そんな私の足元を山で支えてくれるのが、「ALTRA(アルトラ)/ローンピーク6」です。
岩場でも砂道でもしっかりと地面をグリップしてくれるソール部分と、足先をほどよく包み込み適度なあそびを保ってくれるトゥ部分、それでいて全体的にスマートでスタイリッシュなデザインなので履くだけで気分がアガります。
傷つきにくい頑丈な素材なので、ハードコースでもガシガシ攻めの走りが可能です。先日も九州屈指のハードコース「多良の森トレラン~修験者コース~(距離40km/獲得標高3,300m)」で着用。ガレ場も結構多かったのですが、ほとんどストレス無く走破できたのは、ローンピークのおかげでした。
初心者からベテランランナーまで幅広い層に支持されるローンピークシリーズ、きっとこの先死ぬまで登って走り続けると思いますが、間違いなく墓場まで伴走してくれる相方になること間違いなしですね。
「冷え性で寒がり」な人向けの、山でも街でも使えるジャケット
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)/スワローテイルフーディ
冷え性で寒がりな私は、ほぼ一年中「寒暖差」に悩まされています。春秋は朝晩と日中の寒暖差が激しい、夏は屋内と屋外の寒暖差が激しい、山はオールシーズン寒暖差が激しい…。どこへ出掛けるにしても、薄手の服装で家を出ることに抵抗がある私の相棒が「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)/スワローテイルフーディ」です。
一番のポイントは「持ち運びやすさ」。フードに本体を収納できるポケットが付いているので、手のひらサイズのポーチくらいの大きさになります。ウェア本体がとても軽いので荷物にならないし、一枚羽織りたい!という瞬間にスッと取り出せるスマートなジャケットは、山でも街でも本当に重宝します。
ウィンドブレーカーというとスポーティなデザインとシャカシャカした生地のイメージがあると思いますが、「スワローテイルフーディ」は生地も光沢感のないマットな質感で、擦れても音が出ないのも良いところ。ランニングや登山でも使える機能性はもちろんのこと、シルエットも細身すぎず中に着る服を選ばないので、街中で着る洋服との相性もいいんです。生地も柔らかくて動きやすく、ストレスフリー。ノースフェイスらしい柔らかい色味も魅力ですね。
アクティブシーンから街中まで、これほどシームレスなジャケットは他にないと思います!
40歳を過ぎてから気付いた「リカバリー」の重要性
C3fit(シースリーフィット)/リポーズ ロングスリーブTシャツ
今回私がご紹介するのは、登山中に使うウェアでもグッズでもなく、登山やスポーツのあとに身体を休めるための「リカバリーウェア」です。
正直、リカバリーウェアというものにはまったく関心がなかったのですが、40歳を超えたあたりから寝ても疲れがなかなか取れず、翌日へ疲労感を持ち越すことが悩みの種になっていたんです。
そこで目をつけたのが、ラグビー日本代表をはじめ各界のトップアスリートがリカバリー目的で愛用しているという「C3fit(シースリーフィット)/リポーズ ロングスリーブTシャツ」でした。
とはいえ「着ているだけでリカバリーできるなんて本当か...?」と半信半疑でした。まあ、ものは試しで…という気持ちで11月頃から着用し始めたのですが、着てみてまず気づいたのが、体がほどよく包まれるように保温されているということ。それまで寒い時期の部屋着は有名アパレルブランドの肌着だったのですが、着ているうちにオーバーヒートしてしまうときがあって。でもこのリポーズTシャツは、ほんのり温かいのに決してオーバーヒートしないので、不快な思いをすることがないんです。
なんでだろうと思って調べてみると「人体から出る遠赤外線を活用して、暑くなりすぎずに快適なぬくもりを生み出す」とのこと。ほんのりと快適な温もりを生み出してくれるので、心地よくリラックスできています。
登山などのアウトドアアクティビティや、激しいスポーツを楽しんだ日におすすめです。帰宅したらこれを着て、ゆっくり身体を休めてくださいね。
YAMAP STORE CS・バックヤード担当
関山 昌宏(せきやま まさひろ)
登山経験なしでYAMAPに入社、入社後すぐ同僚に誘われて初めて登ったのが、日本3大急登のひとつと言われる甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根でした。月に1回あるかどうかの登山頻度ですが、ギアには目がなく常に物欲と闘っています。
テント泊には欠かせない「明かり」も、おしゃれにキメたい
CARRY THE SUN(キャリー・ザ・サン)/YAMAP限定ウォームライト ミディアム
登山・キャンプなどのアウトドア用品では「利便性が高い」「軽い」「コンパクトである」といった要素が当たり前のステータスとして評価されていますが、近年はガレージブランドなどの台頭により、さらに「オシャレなデザイン」「独自性がある」という要素が人気や注目を浴びています。
そんなすべての「要素」を兼ね備えているのが、この「CARRY THE SUN(キャリー・ザ・サン)/YAMAP限定ウォームライト ミディアム」です。
テント場でよく見かけるようになったこのランタンは、太陽光で充電することができるのが最大の特長。日中歩いている間にバックパックに付けておけば、夜に明かりがほしいときに使えるようになっているというすぐれもの。
従来のモデルからのアップデートによって、光量の調整が2段階から3段階になり、利用シーンに応じて明るさを調整出来るようになりました。YAMAP限定モデルの色合いは、あたたかな黄色が特徴的。光ると「YAMAP」ロゴがアクセントになる点も気に入っているポイントです。
YAMAP Corporateグループ 経営企画
伊藤 雅起(いとう まさき)
登山歴8年ほどで、身体が元気なうちに百名山制覇を目指して挑戦中。現状70座達成。暇さえあればYAMAP STOREを見てニヤニヤしている、アウトドアと山ギア好きな20代。他の趣味はスノーボード、サッカー観戦、将棋など。
YAMAPオリジナル商品の開発者が「感動」したサコッシュ
Wanderlust Equipment(ワンダーラストイクイップメント)/YAMAP別注 カンパラパック
私が愛用している「Wanderlust Equipment(ワンダーラストイクイップメント)/YAMAP別注 カンパラパック」は、日本の人気ガレージブランド・Wanderlust Equipmentを代表するアイテムです。
このサコッシュは、シンプルなのに本当〜によくできています。1枚仕立てのシングルポケットで無駄なパーツが何もついていないので、とても軽いことが特長です。そしてただ軽いだけでなく、この独自の形状も重要なポイント。背面が肋骨に沿う形になっていることで、激しい動きをしても揺れにくく、屈んでもお腹につっかえないので、一般的なサコッシュのようにぶらぶら動いてストレスを感じることがありません。
見た目以上の容量があるので、スマートフォン・財布はもちろん、コンデジサイズのカメラも入っちゃいます。ジップには止水ファスナーを採用しているので、簡易的な防水性もあり、山の変わりやすい天気でも安心です。
私はカンパラパック・カンパラパックミニの両方を愛用しており、荷物の量に応じて使い分けています。サイズ感としては、女性にはミニがオススメ。
作り手が山で快適に使うためにこだわり抜いて作られたこのアイテム、ひとたび持ってみたら、その使いやすさに感動すら与えてくれるはず。同じものづくりの仕事をしている身として「こんなアイテムが生み出せたら最高だな〜」と思わせてくれるアイテムです!
十人十色なYAMAPスタッフたちのレビューをお送りしてきましたが、みなさんが気になるアイテムはありましたか? 人のおすすめを聞いていると、自分が思ってもみなかった用途だったり、気付かなかった利便性を発見できることもありますよね。各スタッフの熱意の数だけ、みなさんに新しい価値をお伝えできていたら、とても嬉しく思います。
じつは、今回紹介したレビューは、集まった中のほんのひと握り。順次ご紹介していきたいと考えていますので、また次回もお楽しみに。