温度調節が難しい春に欠かせない|防風、保温、通気の3拍子ジャケット
登っている時は暑く、立ち止まると寒い。温度調節が難しいこの時期に欠かせないアイテムが「行動保温着(アクティブインサレーション)」。
近年注目を集め、多くのブランドが開発を強めているアイテム群。YAMAP STOREでも度々紹介してきたので、耳にしたり、実際に手に取られた方も多いのでは?
特徴は保温性と通気性のバランスの良さにあり、着ると暖かいのにそのまま行動してもウェア内で熱が溜まりすぎないという特殊な機能をもっています。
ただし、通気性の高さゆえに、体質や環境によっては思っていたよりも寒さを感じるといった声もちらほら。
そんな悩みに応えるかのごとく開発されたのが、STATIC(スタティック)の「アドリフトフーディウィズシェル」です。
保温素材の上にシェル素材を部分的に取り付けることで、風を防ぎながら体熱の放出を低減。保温性、通気性に防風性も加わり、行動保温着としてより理想的な一枚が誕生しました。今回は、その魅力に迫ります。
軽くて、すぐ乾き、そして暖かい
話題の新素材「Octa(オクタ)」
行動保温着として大事な要素が、登っている時の熱を放出しながら、止まっている時は体を冷やさない保温性を両立させること。今回採用された話題の新素材「Octa(オクタ)」は穴の空いた中空糸に、8本の突起を放射線状に配列したタコ足型断面のポリエステル繊維。一般的なポリエステル繊維と比べて、吸汗速乾性、遮熱性に優れ、さらに約50%も軽量という特徴を備えています。
そのオクタを使い、表面は起毛しない滑らかな形状、裏面は格子状に起毛が並ぶ構造にすることで、保温性と通気性をバランスよく両立。
起毛する部分が熱を溜め込み、余計な湿気はそのあいだから排出される仕組みです。
ポリエステルシェルを合わせて
防風性を向上
「アドリフトフーディウィズ シェル」は、そんな保温性と通気性を両立させたオクタに、目の細かいポリエステル生地のシェルが取り付けられています。
ポイントはシェルが付けられている位置にあり、覆われている部分は前身頃全面と、手首から肩にかかる腕の上半分と背面の肩回りのみ。それ以外はオクタの一枚地で作られています。
つまり、行動中に熱が生じやすい脇下や背面はあえてシェルで覆わずにオクタがもつ通気性を十分に発揮させながら、その他の部分はシェルで風を防ぎつつ体熱の放出を防いでしっかり保温。
一部で指摘されていた寒さを感じるといった弱点を克服し、単体でもより積極的に着たまま行動できるようになりました。
3つのポケットで
すぐ使いたい小物を整理
前身頃には、ひとつの胸ポケットと左右にハンドポケットをデザイン。
スマートフォンや行動食、グローブやネックゲイターなど頻繁に使う荷物を整理できるだけでなく、ハンドポケットの内側にはオクタを配置しているので、気温が低いときはハンドウォーマーとして活躍します。
続々登場する高機能アイテム
迷った時は環境負荷も検討材料に
スタティックは環境負荷の少ない素材や製造方法を積極的に選択して製品開発を行っている国内のブランドです。
「アドリフトフーディウィズシェル」にもブランドコンセプトが反映されていて、採用された素材にもリサイクルポリエステルを使用するなど、細部まで環境負荷の軽減を考えて作られています。
高機能なアイテムが横に並ぶ中で、どれにするか迷った時は、豊かな自然を次世代に残すために、少しでも環境への負荷が少ないアイテムを選んでみませんか?