夏の日差しには危険がいっぱい!紫外線対策グッズで夏を乗り切ろう

強い日差しが照り付ける夏になると、気になり出すのが紫外線。昔は「子どもは日焼けしている方が健康的」などという考えがあったようですが、地球環境の変化や紫外線の体への影響の研究などが進んだ結果、紫外線が人体に及ぼす悪影響がわかり、今では老若男女を問わず、紫外線対策をするのが常識とされています。

とくに、山では普段の生活よりも徹底した紫外線対策がマスト。太陽の光を浴びる時間が長いだけでなく、太陽との距離が近いうえに、空気の澄んだ高山は紫外線を遮るものがないため、標高が1,000m上がると紫外線は約10〜12%増加するのだとか。また快晴時に比べて、曇りでは4割、日陰で5割、雨が降っていても7割程度しか紫外線は減らないため、太陽が見えていなくても、紫外線を浴びないよう意識することが重要です。

では、具体的にはどのような方法で、紫外線対策をすればよいのでしょうか?

登山やハイキングの環境を考えた、快適で効率的な紫外線対策の方法や、おすすめアイテムについて解説していきましょう。

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衣類や小物で徹底的に肌をカバー

もっともシンプルな方法は、肌の露出を減らして紫外線が肌に届くのを防ぐこと。衣類や小物で物理的に日陰の状態を作ることで、紫外線の影響を抑える方法です。

通常の素材でもある程度の効果は期待できますが、UVカット効果のある素材を使用したものならさらに効果的。「メリノウール」には天然の日焼け防止効果があるので、夏の素材としてもおすすめです。


手足の日焼けを防ぐなら

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気温が高いときは、つい半袖のトップスを選びたくなりますが、高山や長時間紫外線を浴びるときには長袖が安心。非常に強い日差しに肌を直接さらさないほうが、体力を消耗せずに済むことがあります。

湿度が高い環境など、どうしても長袖がつらい時は、アームカバーを使ってみては?長袖よりも風通しがいいので暑さを感じにくく、手軽に着脱もできます。

ボトムスは、ショートパンツ+タイツのスタイルなら、ロングパンツよりも動きやすく、涼しく過ごすことができるでしょう。

意外と忘れがちですが、手の甲も日焼けしやすい部分なので、高山ではグローブを使用するのも忘れずに。

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ガードしにくい首や顔の日焼けを防ぐなら

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行動中に無防備になりやすい首の後ろも、うっかり日焼けに注意したい部分。夏向けの通気性や速乾性に優れたアイテムをうまく使って、しっかりと日差しを遮る工夫をしましょう。フェイスガードとしても使えるネックゲイターは、顔周りの日焼け予防にも効果的。シェードが着脱できる帽子も、日焼け対策の強い味方です。

首まわりの風抜けを気にされる方には、シェード付きハットや、別売のシェードを組み合わせる方法もあり!首回りはすっきり快適なまま、後ろから照りつける日差しをカットしましょう。

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トップスには、襟付きのシャツや、ハーフジップタイプがおすすめ。首回りをカバーするのに効果的なうえに、ボタンやファスナーの開け閉めで、温度のコントロールもしやすいので、日焼け対策におすすめのスタイルです。

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【TIPS】日焼け止めとの併用で、紫外線対策効果をアップ

衣類や小物でカバーしきれない部分の日焼けを防ぐために、肌に直接塗る日焼け止めは必須アイテム。UVカット素材のアイテムでも、紫外線の影響を完全になくすことはできないので、日焼け止めを併用するのが得策です。

日焼け止めの効果は、「SPF」「PA」という2つの数値で表現されます。SPFの数値が大きく、PAの+の数が多いほど、紫外線防止効果が高いことを表すので、それを目安に選びましょう。ただし、日焼け止めは、一度塗るだけで1日中効果が持続するわけではなく、小まめな塗りなおしが必要。汗で流れてムラになってしまうと、せっかくの効果が半減してしまいます。

塗りなおしが面倒、手の汚れが気になるという人には、スプレーやウェットシートタイプ、直塗りできるスティックタイプがおすすめ。2、3時間ごとを目安に、小まめに塗り直すのが肝心です。ベタつきや白浮きが気になったのは、もう以前の話。最近は驚くほど使用感も向上しています。また、最近は内側から日焼け対策ができる、「飲む日焼け止め」サプリも販売されているので、自分に合ったものを探してみるといいでしょう。

顔や髪を紫外線から守るなら

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強い紫外線にさらされてダメージを受けるのは、髪や頭皮も同じ。日差しを遮るものがない稜線や、樹林帯を越えた高山では、帽子が必需品です。

紫外線対策の面では、キャップやサンバイザーよりも、顔周りにより広い範囲に日かげを作れる、ハットタイプがおすすめ。部分的にメッシュ素材を使用するなど、通気性を考えたものなら、暑い季節にも快適に使うことができます。

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【TIPS】髪の紫外線ってどうするの?

肌が日焼けするのと同じように、髪も紫外線を浴びると日焼けをします。山から帰ると、乾燥してパサつく、色素が分解されて変色する、切れ毛や枝毛などが増えるというのも、紫外線のダメージが原因です。また、紫外線で頭皮が乾燥して硬くなることで、発毛に悪影響がおよび、抜け毛や薄毛の原因になることも。髪や頭皮も、肌と同じようにしっかりとした紫外線ケアが必要です。

ケアの手段として帽子をかぶるのはもちろんですが、手軽に使えるスプレータイプのヘア用日焼け止めが便利。肌の日焼け止めと同じように、こまめにかけ直して効果を持続させましょう。ほかにも、ミルクやオイルなどのヘア用日焼け止めが、ドラッグストアなどで手に入ります。ただし、日焼け止め成分を含まないヘアオイルは、逆にダメージを強めてしまうので要注意。用途を確認して使うようにしましょう。

日差しを浴びた後は、トリートメントやヘアミストなどで、できるだけ早く保湿ケアをすることも忘れずに。

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ちょっとした油断が大きな代償にも。目の日焼けにご用心

紫外線によってダメージを受けるのは、目も例外ではありません。強い紫外線を浴び続けると角膜が炎症を起こして、強い目の痛みや充血を伴う、いわゆる「雪目」になることがあります。日中に紫外線を浴びたダメージが、夜になって症状に現れるので、泊まりの登山中に発症したら、行程に支障をきたすことになりかねません。長い年月の間に、紫外線が白内障や失明のリスクを高める原因となることも指摘されています。

また、肌のUVケアを充分にしていても、目が紫外線を浴びると、肌が日焼けを起こすこともわかっています。大切な目を紫外線から守るために、長時間屋外で過ごすときには、必ずサングラスをかけましょう。サングラスの隙間から紫外線が入り込むのを考慮して、帽子とサングラスを組み合わせるのが理想的です。

ただし、サングラスなら何でもいいと思うのは大間違い。かけることで逆に目に負担を与えてしまうものや、良好な視界が確保できないことも考えられるのです。どのようなことに注意して選べばいいのか、サングラス選びのポイントをチェックしておきましょう。


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① UVカット効果

山で使うなら、紫外線カットレンズが使われていることが第一条件。必ず表示を確認して、「紫外線カット率」や「紫外線透過率」などが数値で記されているものを選びましょう。

勘違いしている人も多いようですが、紫外線カット効果とレンズの色の間に関連性はありません。色が濃くても紫外線をほとんど遮らないものもあれば、クリアカラーの紫外線カットレンズもあります。色が濃くて紫外線カット効果のないサングラスは、かけていないときよりも紫外線ダメージを多く受けてしまうので、山では絶対に使わないよう注意しましょう。

② 使用環境に合ったレンズ色の濃さ

主に樹林帯を歩くコースと高山の岩稜帯や雪山では、使いやすいレンズの色が異なります。まぶしさの感じ方には個人差がありますが、木陰や曇りがちな日にあまりレンズ色が濃すぎると、薄暗くて見づらく感じるし、日差しが強く地面への照り返しも大きい状態では、薄いレンズではまぶしくてしっかりと目が開けられません。アクティビティの内容や天候など、条件に合わせていくつかを使い分けるのが理想です。

③ 偏光レンズ

光の強い環境では、直接の日光だけではなく、地面や水面などに反射した照り返しのギラつきでまぶしさが増すことがあります。一般的な紫外線カットレンズでギラつきを抑えるためには、レンズカラーを濃くする必要がありますが、暗すぎて見づらくなるのを防ぐために作られたのが、偏光レンズ。釣りや雪山、ゴルフや車の運転など、地面からの照り返しが大きい環境で、とくに威力を発揮します。ギラつきが多いがレンズ色はあまり濃くしたくない場合には、偏光レンズを使用したものを選びましょう

④ 軽量で壊れにくいこと

サングラスに限らず、登山で使うものに共通して必要なのが、軽くて丈夫なこと。何かと扱いがラフになりがちなアウトドアでは、メタルの繊細なフレームより、柔軟性や復元性の高い樹脂系のフレームのほうが扱いやすくておすすめです。

⑤ フィット感

アウトドアでは、激しく動いたり、汗をかいたりしてもずれにくいよう工夫がされた、スポーツモデルを選びましょう。マラソン選手が使うような、カーブの強いスポーティーなものをイメージしがちですが、もっと気軽に街でも使えるデザインで、スポーツに適した仕様のものもあります。見た目はさほど変わらなくても、あまり安価なものは、動くとすぐにずれたり、汗でレンズが曇ったりして使い物にならないなどということも珍しくありません。

また、眼鏡のかけ心地は、顔の骨格に大きく関わるので、欧米人向けに作られた海外ブランドのものは、日本人にはフィットしにくい傾向にあります。日本人に合わせて作られた国産ブランドなら、その点でも安心です。

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【TIPS】目の痛みや疲れを感じたら……。応急処置の方法をチェック

帽子やサングラスで正しく予防をすれば防げるはずの目の痛みですが、痛みや充血などの違和感があるときは、まずはゆっくりと目を休ませることが最優先。最初はゴミが入ったようなゴロゴロ感がありますが、パチパチと何度もまばたきをしたり、こすったりするのは厳禁です! 目がやけどをしている状態なので、冷却で症状が楽になることがあります。水で濡らした手ぬぐいを乗せるだけでも効果あり。保冷剤などが手に入る状況なら、タオルなどで包んで冷やすのもいいでしょう。市販の抗炎症成分を含む目薬を用意しておくと安心です。

通常は2、3日で回復しますが、症状が改善しなければ速やかに眼科へ。涙で視界が悪くなる、痛みで集中力が落ちるなどの危険が考えられるため、万が一山中で発症したときは、無理をせず予定の延期も検討しましょう。

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日照時間に伴って、行動時間も長くなる夏山登山は、紫外線のストレスもうなぎ上り。多少の日焼けは大丈夫などと油断していると、日焼けで体力が奪われてバテてしまう、ひどい日焼けで夜眠れなくて、次の日の行動に支障が出るなど、後で痛い目を見ることになりかねません。日焼けは体力も消耗させるので、あらかじめしっかりと対策を講じておくのが正解。有効なアイテムとこまめなケアを組み合わせて、夏の紫外線とうまく付き合っていきましょう。

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