春から夏の登山に必須!日差し対策に欠かせないアイテムを大解剖
日焼けや暑さが気になる季節となりました。快適で安全な登山には、基本的な日差し対策が大切です。
今回はこれからのシーズンに役立つ日差し対策アイテムをご紹介します。良いパフォーマンスで心地良く登山を楽しむために、ぜひ参考にしてみてくださいね。
山で日差し対策が大事な理由
日焼けの原因となる紫外線は、太陽光に含まれる、人間の目には見えない光です。そして山では普段の生活よりも紫外線対策を徹底することが大切だとされています。その理由は主に3つ挙げられます。
- ①標高が1,000m高くなると紫外線は約10%増加するといわれている。
- ②登山では太陽光を浴びる時間が長くなる傾向にある。
- ③標高が高いと、上空の大気の量が少なく、紫外線は拡散を受けづらくなる。さらに高地は大気を通過する際のオゾンによる吸収も減り、紫外線は強まる。

快晴の日だけではなく、曇りの日や雨の日も紫外線は降り注いでいることにも注意です。薄い雲の場合は80%以上が通過するため、太陽が見えていなくても油断せずに紫外線対策しましょう。
日差しを浴びすぎてしまうと、すぐに肌が赤くなったり(サンバーン)、数日後に肌が黒っぽくなったり(サンタン)します。これらの症状は体が紫外線から身を守ろうとする反応ですが、シミやシワの原因になるだけでなく、体力を奪い熱中症のリスクを高める可能性もあります。
日差しから身を守るために有効な対策とは?

山での日差し対策は、肌や目を物理的に保護することが基本です。長袖を着たりロングパンツやタイツを履くのが、最もシンプルな方法ですが、衣類でカバーしづらい首元にはネックゲイターやサンシェード、手にはグローブが役立ちます。
顔周りには帽子やサングラスが鉄板ですが、木陰のない休憩時などシーンによっては日傘も活躍します。
顔や髪を紫外線から守るには
2way仕様で涼やかに日差しを避ける:ハロ コモディティー「ハグキャップ」「ハグハット」
登山のマストアイテムといえば帽子です。しかし、暑い季節の帽子は頭が蒸れて不快に感じることも。そんなときに一役買うのが「halo commodity(ハロ コモディティー)」のハグキャップとハグハットです。
キャップ型、ハット型という違いがありますが、共通するのは2way仕様で自由にスタイルチェンジできるという点。
一見、普通の帽子ですが、後ろ半分の生地が表地とメッシュの二層構造になっており、シーンに応じて通気性を調整することが可能。例えば、体が温まっていない登り始めは普通にかぶり、暑くなってきたらメッシュキャップにすれば、一日中快適に過ごせるでしょう。
表地は撥水加工を施したポリエステル生地で、多少の雨や汗を弾く効果があります。さらに静電気によるほこりの付着を防ぐため、帯電を軽減させる加工も施された高機能生地です。
\ここがポイント/
- ①ハットとキャップの2タイプ:好みやコーディネートに合わせてチョイス。
- ②シーンに応じてスタイルチェンジできる2way仕様:後頭部は表地とメッシュの二重構造に。蒸れを防ぎ快適に過ごせます。
- ③雨や汗、静電気を防ぐ高機能生地:撥水・一次帯電加工を施したポリエステル生地。超軽量タイプで持ち運びしやすいのも特徴です。
顔周りにカーテンを纏うように:ハロ コモディティー「クレストシェード」
ただ、帽子だけでカバーできないのが耳や首回り。日焼け止めも塗りづらく、気付けばしっかり焼いてしまったという経験はありませんか。そこでおすすめなのが、ハロ コモディティーの「クレストシェード」です。
使い方は簡単。上からかぶり、ツバの部分で止まるように下ろすだけ。あとは後頭部のアジャスターでフィット感を調整するだけです。サイド部のパーツでカーテンのように視界の広さを調整することもできます。
スナップボタンを首の前で留めれば、強風のときもバタつかず使用する事ができます。
UPF50のUVカット機能を持つ生地を採用、撥水性もあるので小雨や汗を弾きます。収納ポケットでコンパクトになる上に、40gと超軽量。登山シーンに限らず、いつでもカバンに忍ばせて、必要なときだけ活用する使い方もおすすめです。
日差しも防寒もこれひとつ:アイスブレイカー「クールライトフレクシーシュート」
隙間なく肌を覆え、強風時にも隙間なく肌を保護できるのがネックゲイター。日差しも防げる上に、肌寒いときには防寒もできる優れものです。「icebreaker(アイスブレーカー)」のクールライトフレクシーシュートなら夏はもちろん春や秋にも活躍します。
リヨセル×メリノウールの混紡生地で、汗をかいてもさらりと心地良い肌触り。接触冷感のクールライトで、炎天下でも煩わしく感じません。
チューブ型のシンプルなつくりで、高所での冷え込みにはネックウォーマーとして。強風時にはフェイスガード、ハイクアップにはターバンなど、マルチな使い勝手も魅力。装備を軽くしたいテント泊時にもぴったりです。
\ここがポイント/
- ①ひんやり快適な冷感素材:リヨセル×メリノウールのクールライト素材で、汗をかいてもさらりとした肌触り。炎天下でも使いやすく。
- ②マルチに使えるチューブ型デザイン:ネックゲイターをはじめフェイスカバー、ターバン、シュシュなど、一枚で何役もこなす優れものです。
- ③春〜秋まで活躍:真冬以外はずっと使える素材感。縦走でも荷物を増やさず、日差し対策から防寒対策までマルチに活躍します。
油断できない目への日焼けに

視界はクリアでも目へのダメージは大幅軽減:フロート「YAMAP別注サングラスシリーズ」
登山などのアウトドアではサングラスは必須の装備。標高が上がるほど強くなる紫外線にさらされることによるダメージは、白内障や角膜炎など、眼病のリスクを高める原因となることも。また、眩しさや照り返しを軽減してクリアな視界を確保することで、転倒や滑落を防ぎます。

ではサングラスならどれでも良いかというとそうではありません。顔の形状や骨格に合わなかったり、重量のあるものでは気が散ったり、邪魔になってしまうこともあります。
そこでおすすめなのが日本生まれのブランド「FLOAT(フロート)」とYAMAPが山での利便性を考えて作り上げたYAMAP別注サングラスシリーズ。

ポイントは主に3つ。ひとつめが紫外線99.9%カットし、ギラつきを抑えた偏光レンズの採用です。太陽光の乱反射を遮断し、クリアな視界を確保することは安全な歩行を助けるだけでなく、自然をより身近に感じられる効果も。

ふたつめがテンプル(眼鏡フレームの「つる」の部分)の素材とつくりです。金属パーツを用いずに特殊樹脂で作り、テンプルそのものにバネ機能を持たせています。それによる高いフィット感で、たくさん汗をかいても、下を向いて首を振ってもズレにくい構造に。一時的に外したいときも首に下ろせばOKです。
そしてみっつめが街でも使いやすいカジュアルなデザイン。「山から下りたあとも街で気兼ねなく使いたい」を叶えるおしゃれな印象を大切にしました。
\ここがポイント/
- ①紫外線99.9%カットの偏光レンズ:目へのダメージを軽減しながら、クリアな視界で眼精疲労も低減。風景をよりくっきりと美しく。
- ②樹脂製テンプルで掛け心地良く:ズレづらく落ちづらいバネ機能を持ったテンプル。優しく挟み込むので痛くなりづらいのもポイントです。
- ③フィールドを問わず活躍するデザイン:スポーツ感を控えたデザインで、登山だけでなく街でも活躍します。
手のうっかり焼けを防ぐために

冷感グローブで心地良く紫外線対策:アウトドアリサーチ「アクティブアイス クロマフルサングローブ」
意外と難しいのが手の紫外線対策。スマートフォンやカメラの操作を考えると指先まで日焼け止めクリームを塗るのは現実的ではありません。そこで活用したいのがグローブです。

「OUTDOOR RESEARCH(アウトドアリサーチ)」のアクティブアイス クロマフルサングローブは、UPF50+の紫外線防止機能と冷却効果を併せ持つ機能性グローブ。吸汗することで冷却効果を生み出す特殊生地を採用し、汗ばんだ手の火照りを鎮めてくれるような適度な冷却効果を感じられます。
タイプはフルフィンガー、フィンガーレスの2種類。フルフィンガーはトレイルを歩き続けるような山行に最適。フィンガーレスは指先で岩をホールドできるため、岩稜帯を含む高山にぴったりです。
暑さや蒸れを気にせずに手の紫外線対策を。通気性と冷却効果による心地よさで、手先まで快適に過ごしませんか。
\ここがポイント/
- ①アクティブアイス加工で涼やかに:吸汗することで冷却機能を生み出す機能性素材を採用。手汗がお悩みの人にもおすすめです。
- ②紫外線保護指数UPF50+:紫外線防止性能を備え、強い日差しに晒される夏の高所でも手を守ります。
- ③山行スタイルに合わせて選べる2タイプ:フルフィンガー、フィンガーレスの2タイプを展開。
肌にあたる紫外線を広範囲でカバー

軽快に日陰を持ち歩く:ユーロシルム「ライトトレックウルトラ シルバーUV」
尾根を歩く稜線や開けた山頂など、強い日差しにさらされるシーンは以外と多いもの。日傘は直接の太陽光を遮ることで体感温度を下げてくれるため、日焼けだけでなく暑さ対策にも有効です。「EuroSCHIRM(ユーロシルム)」のライトトレックウルトラ シルバーUVは、アウトドアに特化した晴雨兼用の傘で、男女問わず使いやすいデザインもポイントです。

スマホ1台分とほぼ同じ重さの175gの超軽量で、布地にはDuPontテフロン加工ポリエステルを採用し高い撥水性を持ちながら、UPF50+機能を兼ね備えます。
骨組みには6つのアルミスペシャルリブとカーボンを使用し、強風に耐える頑丈なつくりです。付属の収納ケースはメッシュ素材で空気抜けもグッド。
日差しが気になる時に、蒸し暑い低山に。意外と活躍シーンの多い便利な軽量傘です。
心地良く大空の下を歩くために

これからのシーズンを快適で安全に楽しむためには、山での日差し対策は登山の基本です。日焼けによる体力消耗を防ぐためにも、帽子やサングラスなどのアイテムを活用したり、日陰での休憩を挟んだりするなど、意識的に対策をしてみましょう。
さあ、動植物が生き生きと躍動する季節が幕を開けます。大空のもと、自分らしく過ごしてみませんか。