いまこそ軽量化にトライ! ライトウェイトなギアで山登りをアップデートしよう
登山における軽量化は、歩行距離を伸ばせるだけでなく、膝や腰への負担を減らし、快適な山行を実現しようというもの。U.L.(ウルトラライト)という軽量化に特化したスタイルもありますが、機能性や利便性も捨てがたいという方も少なくないはず。そこで、山での快適性をテーマにした軽量ギアをお届け。夏の山を軽やかに楽しむコーディネートを、軽量化のコツとともにご紹介します!
軽量化のコツは「兼用」にアリ
「装備の軽量化=軽いギアを選ぶ」は間違いではありませんが、ひとつのアイテムで複数の役割を果たしてくれるものを選ぶことも軽量化の手段のひとつ。とくに長距離を歩いたり、行動時間が長い山行では疲れが蓄積しやすく、軽量化は大きなメリットです。
また、「一石二鳥的」なアイテムを導入することで、装備の数が減り、行動がスムーズになるのも魅力です。たとえば、一着のジャケットで「保温」と「通気」ができれば、ウインドシェルとフリースを持つ必要がなく、脱ぎ着の手間も減るのです。まずは、一着でさまざまな効果を得られるウェアと、2役も3役もこなすユニークなギアをピックアップ!
1着で2役をこなすベースレイヤー「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)/ショートスリーブドライドットライトクルー」
「DRY DOT(ドライドット)テクノロジー」を採用したランニングカットソー。汗を吸い上げる機能を裏地に、発散を表生地にもたせることで、1枚のウェアで2役こなしてくれる機能性ウェアです。夏場汗離れの良さだけでなく、自然な肌あたりも魅力です。汗に悩まされる夏山登山で大活躍すること間違いなし。
軽量化ポイント:1枚で2役の「DRY DOT(ドライドット)テクノロジー」
防風と通気を兼ね備えた「MOUNTAIN HARDWEAR(マウンテンハードウェア)/YAMAP別注 コアエアシェルシャツ」
YAMAPとマウンテンハードウェアがコラボレーションして開発した登山シャツ。素材には、軽量で適度な防風性と通気性を備えた「PERTEX®QUANTUM AIR™(パーテックスクァンタムエア)」を採用。ウインドシェル的に風をブロックしたり、ボタンを開けることでベンチレーションにして通気を高めたりと、一着で幅広い体温が可能になります。
軽量化ポイント:ボタンで調節!脱ぎ着がいらないウィンドシェル
夏でも快適なロングパンツ「MOUNTAIN HARDWEAR(マウンテンハードウェア)/YAMAP別注 エアトレイルパンツ」
夏のハイクでは日中はショーツがいいけれど、朝晩はロングパンツがほしい。そんな声に応えるのがこの「YAMAP別注 エアトレイルパンツ」。「DotAir®(ドットエア)」と呼ばれる小さな穴が空いた特殊素材を使用しており、歩くことでで通気が促され快適さをキープしてくれます。 股下のガゼットやヒップから少しずらしたポケット位置など、歩く時も休んでいる時も快適に過ごせる工夫がたくさん。軽やかな着心地も特徴です。
軽量化ポイント:ロングパンツで肌を守りつつも、ハーフパンツのような快適さ
コンパクトなインサレーション「finetrack(ファイントラック)/YAMAP別注 ポリゴンライトジャケット」
日本発のアウトドアブランド、finetrackとYAMAPが共同開発したインサレーションジャケット。雨や汗による濡れに強い「ファインポリゴン®」と呼ばれるシート状の中綿を使用し、適度な保温力に加え、生地と中綿に通気性を持たせることで行動時の汗抜けを向上。脱ぎ着のいらない機能性インサレーションです。
軽量化ポイント:行動中からテント場での保温まで対応する一枚
風雨から守ってくれる最強のレインウェア「Teton Bros. (ティートンブロス)/ ツルギライトジャケット」
独自開発の新素材「Täsmä(タズマ)」を採用したレインウェア。ベンチレーションにもなる斜めのジッパーをはじめとするティートンブロスらしさ溢れるデザイン備えたフラッグシップモデル。しっかりと雨をブロックしながらも、高い通気性によりウェア内の汗蒸れを排出。雨天時以外はウインドシェルとして寒さや風から守ってくれます。
軽量化ポイント:雨天時以外も快適に着られるレインジャケット
涼しく日差し対策「RIDGE MOUNTAIN GEAR(リッジマウンテンギア)/イナフハットNT」
熱中症や紫外線対策に欠かせないハット。「イナフハットNT」は通気性に優れた高機能素材「COOL DOTS®(クールドッツ)」を使用した、夏にぴったりのハットです。「COOL DOTS®」は、無数の微細な空気孔(マイクロ孔)による優れた通気性と、4Wayストレッチを併せ持つ高機能素材。通気性を保持しつつ透け感を抑えた、ハリのあるナチュラルな風合いも魅力です。
日差しが少なめの時や前方の視界を広く確保したい場合はブリムの前側を上げて。ブリムの後ろ側を上げるとキャップの様な雰囲気で被ることも出来ます。汗止め部分にはCOOLMAX®ファブリックを使用し、清涼感もプラスしています。
軽量化ポイント:機能的なブリム形状で、気分でデザインチェンジ可能
大人気の「究極の一人旅クッカー」にコンパクトモデルが新登場!「PAAGO WORKS(パーゴワークス)/トレイルポット S900」
横156mm×縦107mm×高さ80mmと、レインジャケットのポケットに入ってしまいそうなほどコンパクトなソロモデルクッカー。角形クッカーの強みは、バックパックへの収納時にデッドスペースが生まれないこと。よりミニマルなアイテムに絞り込んでのパッキングでも、ストレスを感じることはありません。
また、容量にも無駄のない角形スペースは、110サイズのガス缶とバーナーや折り畳み式のカラトリーなら十分に収納可能。ギアコンテナとしても優秀です。重量も225gと超軽量!
軽量化ポイント:ナベ=ギアコンテナの「一石二鳥」な超軽量クッカー
機能を「プラスワン」したライトウェイト山道具
つづいてご紹介するのは、ユニークな機能性を備えたアイテムたち。軽さのみを追求し、使い勝手や利便性が損なわれてしまっては本末転倒。悪路の走破性を追求したシューズ、荷物の出し入れがしやすいバックパックなど、軽量性だけでなく、山で活躍してくれる機能を「プラスワン」したアイテムをピックアップしてみました。今使っている装備のアップグレードにもオススメです。最新ギアの進化をとくとご覧あれ!
軽やかな足取りを支える「ALTRA(アルトラ)/ローンピークオールウェザーロー2」
重い登山靴ではなく、トレイルランニング向けのシューズを選ぶのも、軽量化の手段のひとつ。「オールウェザーロー2」は、かかととつま先の厚み比率が段差のない、1対1の形状を採用したモデル。素足に近い自然なバランスでの体勢を保つことができ、足へのショックを軽減する効果もあります。悪路でも滑りにくいソールなど、見た目以上にしっかりとした機能を備えています。
軽量化ポイント:防水性能をプラスしたトレイルランニング向けのシューズで軽快に
ULハイクを始めるのにちょうどいいバックパック「MINIMALIGHT(ミニマライト)/オーディナリーパック」
日帰り登山に最適な18Lの軽量バックパック。メイン収納部はジッパータイプの開口部を採用。シンプルな動作で荷物を出し入れできるだけでなく、トップがコの字に開閉するため、バックパックを下ろしたときに内容物を確認しやすくなっています。サイドのポケットは1Lのナルゲンボトルがすっぽりと収まる大容量。ポケット上部にはバックル開閉のサイドベルトもあり、トレッキングポールの持ち運びなどでも活躍します。
山ではもちろん、日常で機能するための細部までこだわった様々な工夫には脱帽です!
軽量化ポイント:わずか363gながら、山にも日常にも必要十分な容量18L
山のお金をひとまとめ「PAAGO WORKS(パーゴワークス)/トレイルバンク S」
超コンパクトサイズなアウトドアウォレット。防水性のある生地に守られ、紙幣やコインはもちろん、カードもしっかりと収納可能。ポケットに入れても汗でお札がヨレヨレになることがなく、汚れも付きにくく落としやすいし、傷や傷みを心配せずに使えるタフさも備えます。
一見キーホルダーのようなサイズと見た目ですが、収納力も抜群です。
軽量化ポイント:コンパクトながら収納力抜群!カラビナ付きで迷子知らず
荷物を圧縮して最小サイズに「GRANITEGEAR(グラナイトギア)/シルコンプレッサー」
荷物の持ち運びに欠かせないスタッフバッグ。「シルコンプレッサー」は、その名のとおりコンプレッション(圧縮)機能がついたモデル。荷物を入れたら、ロールトップの口を閉め、4箇所のコードを引くだけ。内部の空気が排出されコンパクトになります。防寒着など、小さくまとめて荷物量を減らすことができます。
軽量化ポイント:ザックに余裕が生まれる驚きの圧縮力!
小物を整理してスマートに「EXPED(エクスペド)/ビスタオーガナイザー」
大切な山道具を安全に持ち運びたい。ならば、「ビスタオーガナイザー」がオススメ。軽量でしなやかな生地を採用しており、止水ジッパーにより防水性もバッチリ。サイズは3種類あり、バーナーなどの調理器具、ヘッドライトなどの電子機器といったように、用途で分けるとよいでしょう。
軽量化ポイント:用途別収納で、必要な時にサッと取り出せる
大切な手の保護は夏場も怠らず!「NORRONA(ノローナ)/フィオーロ メッシュグローブ」
暑さが気になる夏とはいえ、手を守るグローブは着用したい。そんなときは「フィオーロ メッシュグローブ」を。手の甲には通気性抜群のナイロン生地を配置し、手のひらには薄くてしなやかな合成皮革を使用。パンチング加工を施してあり、ここからも内部の蒸れた空気を外へと出してくれます。
軽量化ポイント:手を保護しながらメッシュグローブで清涼感をプラス
軽量化して、カラダもココロも軽やかに!
荷物が軽くなると体の負担が減り、これまで登れなかった山が身近になったり、辛かった山行が楽しくなったりと、いいことづくめ。足取りが軽やかになれば気持ちも軽やかになるはずです。少しずつでOK。軽量化していくことで、山の見方が、楽しみ方がグッと変わってくるはずです。