【愛用者が語る】「冬のパンツどうすれば...」を解決する万能ウェア。その魅力とは?
ハイカーなら一枚は持っているトレッキングパンツ。快適な山歩きのために欠かせないアイテムですよね。
でも、意外と悩ましいのが「冬」はどんなパンツをはけばいいのか? ということ。「夏向きのパンツ+タイツ」で乗り切るべきなのか。はたまた、しっかりとした「冬向きのパンツ」を買うべきなのか……。
雪がたくさんある山に行くなら万全の装備を揃えるつもりだけれど、雪のない(もしくは雪が少ない、雪があるか分からない)低山へ行くのに、ハイエンドの冬山用パンツを買うのをためらってしまう方はきっと多いはず。

今回は、登山初心者で「冬山用パンツ迷子」を自認するYAMAPユーザー・近藤さんが、YAMAP新商品の企画を担当する乙部に、冬山用パンツの疑問を次々とぶつけていく企画です。
寒い季節に冬山用パンツをはくべき理由、そして乙部が愛用する「YAMAP別注 ウィンタートレイルパンツ」の魅力を語ってもらいました。
(ライター:山畑理恵、写真:茂田羽生)
YAMAPユーザー
近藤(こんどう)
「冬山用パンツ迷子」を自認する、YAMAPユーザー。3シーズンの低山をメインに登山を楽しみながら、寒い季節の登山に挑戦するため、冬山用パンツの購入を検討中。猫とビールとアニメが好き。
そもそも「冬山用パンツ」ってどんなもの?
近藤:いきなりですが乙部さん、いわゆる「冬山用のパンツ」って、どんな仕様のパンツですか?
乙部:生地が厚手だったり、起毛していたり、インサレーション(中綿)や防風のメンブレンが入っていたり、暖かいための工夫がされているパンツのことです。
気温が低い場所の登山に対応できる「あったかいトレッキングパンツ」と考えるのがシンプルですね!

冬山用パンツは絶対に必要?
近藤:「冬山用パンツ」は分かりました。でも暖かさだったら、夏山用のパンツに厚手のタイツをはけばいいのでは?
わざわざ冬の時期だけのために、買い足すのもお財布が痛いのですが......。
乙部:もちろん、雪のない低山でお天気のいい日であれば、パンツの下に暖かいタイツをはくのもOKだと思ってます。
でも、夏山用パンツの戦闘能力が「5」だとして、タイツが「2」だとすると、合計で「7」になりますよね。
一方で、冬山用パンツはパンツ自体に保温力があるから戦闘能力が「8」、同じ「2」のタイツを使ったとすると、合計で「10」。冬は冬山用パンツをはいた方が、単純にあったかいんですよ。
それでいて、撥水、引き裂き強度、耐摩耗性、ストレッチ性といった、いわゆる一般的なトレッキングパンツに必要な機能も持ち合わせているから、寒いときは冬山用パンツをはいた方が快適だと思いませんか?

近藤:そう言われると、たしかに……。
乙部:それに、山では下半身をずっと動かして歩くわけだから、何枚も重ねると動きづらいですよね。生地と生地の摩擦で足上げがしにくくなったり、腰まわりがきつくなって動きづらくなったり。だから下半身の重ね着は2枚が限界。
低山でも場所や季節によって雪が降ることもあるから、「綺麗な雪景色が見たい」と思ったとき、さすがに夏山用パンツにタイツを重ねるだけでは保温力が足りなくなってきます。
たとえ低山しか登らなかったとしても、行動範囲を広げる意味も含め、冬は「冬山用」のパンツを選んでおくと安心です。私自身も、そうすることをおすすめしています。

近藤:冬山用パンツがあると、秋冬のたくさんのシーンで快適に過ごせると。
乙部:そうですね。それに、上半身は寒くなったらフリースやダウンジャケットを重ねることもでき、人目を気にせず脱ぎ着できますが、下半身のレイヤリングは一回歩き出したら脱ぎ着しにくいから、ある程度の保温力は確保しておくべきだなって思うんですよ。
逆に「今日は晴れててちょっと気温高めかも」という日なら、タイツなしではいても十分あたたかい。冬山用パンツは肌面が起毛しているものが多く、1枚でもしっかり保温してくれますよ。
近藤:素足ではいても暖かく感じられるのはいいですね。僕はタイツをはく習慣がないこともあって、股周りがゴワゴワするのがどうも苦手で......であれば、単体でもOKな冬山用パンツは魅力的ですね。
冬山用パンツはどうして高いの?
近藤:とはいえ、夏山用のパンツと比べて、値段が高い印象があるのですが......
乙部:基本的に、値段は機能に比例しているんです。「保温性」という機能をプラスするために、ものによって生地が2倍の厚みになる。そうなると、そのぶん糸の使用量も2倍になるので、材料費が上がっていくわけです。
さらに「裏起毛」仕様になると、裏生地を起毛させる工程が必要。生地をつくるための工数が上がれば、必然的にコストも上がってしまう。これは仕方のないことなんです……。

近藤:乙部さんが愛用する「YAMAP別注ウィンタートレイルパンツ」は19,910円。夏向けのモデルと比べると、約4,000円高いですが、それは生地の違いにあると。
乙部:そうですね。「YAMAP別注ウィンタートレイルパンツ」に関しては、表地は撥水性と防風性のあるソフトシェル。裏地は保温性のあるグリッドフリースと2つの素材を重ねて1つの生地に織った「ストームフリース」という二重織の素材。
いわば、生地が2枚使われているのと同じ状態なんですね。

乙部:「保温性」「防風性」といった機能を付与するために生地も厚くなるから、1枚生地で済む春夏向きのパンツより価格が高くなってしまうのはやむを得ないことなんです。
「冬山だけに使う」を変えたパンツ
近藤:乙部さんが「YAMAP別注ウィンタートレイルパンツ」を推す一番の理由ってなんですか?
乙部:とにかく「使えるシーンが多い」というのが最大のポイントです。
「冬は低山からはじめて、いつか雪山もデビューしてみたい」とか「初心者向きの雪山に誘われたけど、雪山用のパンツ(いわゆるハードシェルパンツ)って本当に必要なのかな?」と思ったときに、このパンツだったら、肌寒い季節の低山ハイクはもちろん、タイツやゲイターを合わせることで雪山にだって行けるんです。

乙部:企画時のコンセプトは「街でも使える山のボトムス」。そのため、冬山用パンツにはよく搭載されているベンチレーションやアイゼンの歯から生地を保護する裾の補強材は、あえてカットしています。
登山に寄りすぎないディティールにすることで「守備範囲が広いパンツ」になっているから、多くの場面で活躍してくれますよ!
「週7日」はけるデザイン性
乙部:もちろん、普段着としてもおすすめです。パンツの裾にかけて細くなるテーパードシルエットで足元がスッキリしているから、トレッキングパンツっぽく見えない。
色味は、ブラックやライトグレーといった着まわしやすい定番カラーに加え、オレンジやベージュといったコーディネートのアクセントになるカラーも展開。
スタイルに合わせて選べるのも推したいポイントです。

乙部:あと、これは完全に個人的な話なんですが、私は部屋にいるときにもよくはいています。
ほかのトレッキングパンツだとあまりそういう気にならないんですが、「YAMAP別注ウィンタートレイルパンツ」はとにかく暖かくて、肌触りがよく、動きやすい。そのままふらっと外に出られるデザインなので、つい「今日もこれでいいか」と、かなりの頻度ではいてしまいます(笑)。
近藤:山・街・家で使える=守備範囲が広い=はく機会が増える=コスパがいいってことですよね。
乙部:そうなんです!「登山用のパンツ」と考えると、どうしてもそのシーンでしか使えない気がして、少し高い買い物に感じてしまいますよね。でも、このパンツは山でもしっかり快適に使えて、なおかつ普段づかいしやすいデザイン。
ストレッチ性があって動きやすいので、登山だけでなく、キャンプなどのほかの外遊びでも活躍してくれると思います。
近藤:月1回の登山のために買うんじゃなくて、普段着としても買うって考えたら、めちゃくちゃお得な感じがしますね。毎日、仕事にはいていけるな......
乙部:毎日はやりすぎかもだけど、魅力が伝わったようで嬉しいです(笑)。
こだわりのディテールはポケットにもあり
近藤:ほかにも「YAMAP別注ウィンタートレイルパンツ」のお気に入りのポイントを教えてください!
乙部:バックポケットですね! これがスマホ収納にちょうどいいんですよ。右のおしりのエクボ部分に配置してるのがポイントで、座ったときにも邪魔にならない絶妙な位置。スマホの出し入れがスムーズにできるんです。

近藤:僕、登山中はスマホのカメラでこまめに撮影するし、頻繁に「YAMAPアプリ」も開くので、出し入れしやすいのはストレスがなくていいですね。ちなみに乙部さんはどんなシーンではくことが多いですか?
乙部:冬のアウトドアシーンで考えると、逆に使わないのはバックカントリーとかゲレンデのスノーボードくらいですね。それくらい、山に行くときはヘビロテしてます。
使い方次第で、歩ける山がぐんと増える

近藤:良いとこ尽くしの「YAMAP別注ウィンタートレイルパンツ」ですが、逆に弱みってないんですか?
乙部:先ほどの話と重複してしまうのですが、山での利便性を「第一」に考えたデザインではないから、パンツの裾をハイカットのブーツにかぶせにくかったり、防水性まではなかったりするところでしょうか。だから、本格的な雪山登山には向いていません。
でも、ゲイターを付け足すことで幅広く対応できると思っていて。実際私は、初心者向きの雪山だったら「YAMAP別注ウィンタートレイルパンツ」にタイツとゲイターを組み合わせて行っています。

寒い山も、街も、自宅も。これ1本でシームレスな行き来を!
近藤:乙部さん、今日はありがとうございました!最後にどんな方に「YAMAP別注ウィンタートレイルパンツ」を使ってほしいですか?
乙部:冬の装備は夏と比べるとお金がかかるし、そのためだけに高価な道具を揃えるのはハードルが高い。だから冬は山をオフシーズンにしちゃう方は多くいらっしゃると思うんです。私も昔はそうでした。
でも、必ずこれじゃなくちゃいけない装備と、それじゃなくても意外と行ける装備、その両方があると思っています。アイゼン、ピッケル、雪山登山靴、アウターシェルなどは替えがきかないけれど、帽子は普段の登山でかぶっているニット帽でも行けなくはない。パンツにも同じことが言えると思っています。
もちろん本格的なハードシェルパンツをはいた方がいいシーンもありますが、「雪山やってみたいけどいろいろ揃えるのはハードルが高い」、「雪山のためだけにパンツを買うのはためらいがある」方がいたら、ぜひ「YAMAP別注ウィンタートレイルパンツ」を使ってほしいなと思います!

▼近藤さんの感想
乙部さんに話を聞いた後、実際に「YAMAP別注ウィンタートレイルパンツ」を購入しました。裏地のフリース素材の肌触りがほんと良い。家にいる時はもちろん、急な外出時も、アウトドアの予定が入ってもそのままフィールドに行けるし、電車や車の中でもゴワゴワ感がなくて快適。冬でも、春夏用パンツを頑張ってはいていたので、これはありがたい。良い買い物ができました。(近藤)




