開発者小杉さんに聞く、ゼインアーツを美しく張るコツ

ZANEARTS(ゼインアーツ)代表:小杉 敬(こすぎ けい)

ワンポールシェルターの革命児「ゼインアーツ」を代表するモデルである「ゼクーM」と「ギギ1」。
両サイドを立ち上げることで、これまでのワンポールシェルターとは比較にならない居住性を確保しています。ここでは開発者の小杉さんに張り方のポイントやオススメの使い方などを伺っていきたいと思います。
(インタビュアー/記事:櫻井 卓、撮影:原 光平)

逆V字のフレームが機能と美を両立

ゼクーM

開発者小杉さんに聞く、ゼインアーツを美しく張るコツ

ワンポールシェルターの居住性を上げるため、3箇所をフレームで立ち上げている「ゼクーM」。外側に露出したエクステンションフレームがシンボリックなシェルターです。
ただ、このフレームはデザインのためだけではありません。吊り下げ式のアウターフレームにすることで設営も容易。エクステンションフレームはアーチ形状が多い中、あえてV字に屈曲させることで、風による破損リスクを軽減しています。他の多くのテントと違い、フレームにテンションを掛けない目からウロコの構造なのです。さらに、「ワンポールテントの温度上昇はドーム型より大きい」という問題には、大きな開口部を3ヵ所つくることで解決。風通しを良くして、温度上昇を抑えています。エクステンションフレームのメリットは広さだけでなく、涼しさもアップできるので、2つの意味で居住性を向上させています。

まずは、動画で設営の様子をご覧ください。


「ゼクーM」貼り方のポイントは?

開発者小杉さんに聞く、ゼインアーツを美しく張るコツ

ゼクーMの最終的なボトムの形状は六角形ですが、いきなり六角形を目測で作るのは難しい。なので、内蔵されているビルディングテープにしたがって、まずは4ヵ所ペグダウンします。一ヵ所ペグダウンしたら、二個目は短辺をペグダウン。短い方から決めていき、次に長辺をペグダウンします。ビルディングテープを基準に、短辺と90度になるように注意しましょう。2人いる場合は協力して歪みがないかチェックするとラクです。いかにこの長方形を綺麗にするかが最大のポイント。ここで歪むと最終形状も必ず歪んでしまうんです。

開発者小杉さんに聞く、ゼインアーツを美しく張るコツ

頂点にあるグレーの部分にポールを入れて、突き上げます。これでひとまずピラミッド型になります。最初にペグダウンしているので風が吹いてても立てやすいですし、生地が軽いので立ち上げるのにも力は必要ありません。子供でもコツさえ覚えれば立てられますよ。

開発者小杉さんに聞く、ゼインアーツを美しく張るコツ

ガイラインの最初の一ヵ所は、テンションをかけ過ぎると歪んでしまうので、ほどほどに。一番最後の部分だけ、グッとテンションをかけます。これによって、自動的にバランスが取れる作りになっています。ベンチレーション部分のガイラインは出来る限り、遠くにピンと張ります。そうすることで、ベンチレーション部に角度がつき、通気性も上がってくるんです。

開発者小杉さんに聞く、ゼインアーツを美しく張るコツ

小杉さん:
「まずはこのシェルターだけで、「住」の部分が完結する作りになっています。だから価格もできるだけ抑えてあります。ただし、安かろう悪かろうではなく、初めての人が、これひとつでとりあえずはキャンプが始められるような作りを意識しています。付属のリビングシートを使えばお座敷スタイルになるので、極端な話、椅子やテーブルすらいりません。別売りになりますが、インナーテントもあります。
まずはこれでキャンプを始めてみてもらって、それぞれのスタイルに合わせてギアを追加していってもらうイメージです。道具に振り回されるのは個人的にも嫌いなので、極力ギアの数を減らしたミニマルなスタイルを楽しんで欲しいですね。インナーテントを吊っても開放感があるので、リビングであり、テントでもあるというのがこのゼクーの特徴です。」

タープとテントの合わせ技1本

ギギ1

開発者小杉さんに聞く、ゼインアーツを美しく張るコツ

変形八角形の「ギギ1」。パネルのカッティングが独特な存在感を放ちます。両サイドをフレームで立ち上げるため、デッドスペースが少ないのは「ゼクー」と同様。最大の特徴は大きく跳ね上げることができるフロントパネル。驚くほどの開放感で、絶妙な位置に配置された下部ベンチレーターと相まって、暑い日でも心地良く風が抜けていきます。開閉は様々なバリエーションがあるので、季節、天候、ロケーションなどに合わせて使い分けることができ、“道具を使いこなす”というアウトドア的魅力も備えたシェルターです。

まずは、動画で設営の様子をご覧ください。


「ギギ1」貼り方のポイントは?

開発者小杉さんに聞く、ゼインアーツを美しく張るコツ

二重のゴムループを2つ重ねてペグダウンします。その際、パネル側に付いているループを上にして重ねること。そうしないとテンションをかけたときにジッパーが開く可能性があるためです。最終的には、上側のループだけ抜きます。

開発者小杉さんに聞く、ゼインアーツを美しく張るコツ

ビルディングテープに従って、最初に綺麗な長方形を作るのはゼクーと一緒ですが、ギギのほうがちょっとシビアです。でもこれさえしっかり守っていれば、綺麗に張ることができるのがゼインアーツのシェルターの特徴。ワンポールに付きまとう設営の難しさは皆無です。

開発者小杉さんに聞く、ゼインアーツを美しく張るコツ

片方のガイラインは、軽くテンションが掛かった状態にしておいて、逆サイドでギュッとテンションを掛けると、歪みが出にくく美しく張ることができます。ベンチレーションがオーバーハング形状なので、雨天時にベンチレーションを開けていても吹き込みにくい構造になっています。

開発者小杉さんに聞く、ゼインアーツを美しく張るコツ

小杉さん:
「開放感のあるデザインなので、パネルを大きく跳ね上げて、タープ代わりにして過ごして欲しいですね。パネルを全部しめてしまえば、テントのような使い方もできます。最大4人まで就寝できますが、テーブルとチェアを入れて2人でゆったり使うほうがこのシェルターの良さが実感できると思います。ポールを使っての張り方バリエーションもあるので、いろいろと自分の使いやすいようアレンジしてみて欲しいです。別売りのインナーテントを入れれば、寝室とリビングといった感じに空間を区切ることもできます。コット2台を入れて、『寝る』と『過ごす』を、ここだけで完結するミニマルなキャンプにも向いていますね。」

正直言って、綺麗に張るためのポイントというものがほとんどなかった両シェルター。まるで導かれるように設営できるのは、道具として徹底的に研ぎ澄まされているからだと感じました。このサイズのシェルターでこの設営の簡単さは他に類をみません。ゆっくりやっても15分。これまで以上にキャンプ時間を有意義に使えそうなのです。

開発者小杉さんに聞く、ゼインアーツを美しく張るコツ
開発者小杉さんに聞く、ゼインアーツを美しく張るコツ

【ZANE ARTS/ゼインアーツ】は北アルプスの玄関口「長野県松本市」で生まれたアウトドアブランドです。
製品それぞれに機能を追求し、ご使用される方をしっかりとサポートする事はもちろん、製品を藝術の域まで高められるよう、時間をかけて丁寧に設計しています。「機能美」とは、機能を追求した先にある造形の美しさを意味していますが、ZANE ARTSのモノづくりはそれとは違い、機能性と藝術性を同時に高次元で考えていく手法を取っています。
アウトドアを機能でサポートするだけでは無く、大自然の中で違和感なく存在する藝術性をもって「自然」と「人」との一体感を生み出すプロダクトの数々。美しい大自然の中で、心に残る素晴らしい体験ができることでしょう。

ZANEARTS(ゼインアーツ)

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目指すのは“機能美”ではなく機能と美の両立「ZANEARTS(ゼインアーツ )」(2020)

注目の新アウトドアブランド「ZANE ARTS(ゼインアーツ)」(2019)

2021年 ゼインアーツの新商品販売のお知らせ

BE-PAL(ビーパル)1月号、および、フィールドライフNo.70冬号にて紹介された、ゼインアーツの2021年 新商品(ゼクーL、ゼクーLインナーテント、オキトマ2、グラートステイク、グラートハンマー、オズハンガー、コズハンガー、シェラカップ)は、YAMAP STOREにて販売いたします。

詳しくは、下記お知らせをご覧ください。

新商品販売のお知らせ

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