登山にも使える!LA SPORTIVAの「アプローチシューズ」&「トレイルランニングシューズ」

登山にも使える!LA SPORTIVAの「アプローチシューズ」&「トレイルランニングシューズ」

多くの登山家の信頼を集めるブランド「スポルティバ」

登山にも使える!LA SPORTIVAの「アプローチシューズ」&「トレイルランニングシューズ」

YAMAP STOREで〈LA SPORTIVA(スポルティバ)〉の取り扱いがスタートします。

〈LA SPORTIVA(スポルティバ)〉とは、北イタリア・ドロミテ山麓に拠点をおき、1928年の創業以来、一貫して自社工場でのアウトドアシューズの開発・製造を続けている登山靴の老舗ブランドです。
これまでも多くの登山家が〈LA SPORTIVA〉のシューズを履き、ヒマラヤをはじめとした難所登山に挑んできた歴史からも、そのブランドに対する信頼性の高さは揺るぎないものがあります。

〈LA SPORTIVA〉の製品ラインナップ、その豊富な品揃えから、どのシューズを選べばいいか迷う方もいるのではないでしょうか。
YAMAP STOREでは、〈LA SPORTIVA〉の「アプローチシューズ」4種類と、「トレイルランニングシューズ」1種類を厳選してセレクトしました。
それぞれのシューズの詳細に関しては、YAMAP STORE内に掲載されているそれぞれの商品ページをご覧いただければと思いますが、ここではその5種類のシューズの違いや特徴まとめてみました。

「トレイルランニングシューズ」と「アプローチシューズ」


登山にも使える!LA SPORTIVAの「アプローチシューズ」&「トレイルランニングシューズ」

「トレイルランニングシューズ」に関しては、山道を走るアクティビティ「トレイルランニング」をご存知であれば、お分かりになると思いますが、「アプローチシューズ」に関しては、何をするためのシューズなのか分からない方も多いのではないかと思います。

「アプローチシューズ」とは、元々はクライマーが岩場へ行く(=アプローチする)ために履くシューズで、その代表的な特徴としてはソールの爪先側の先端に「クライミングゾーン」と呼ばれる、クライミングシューズのようにフラットで粘り気のあるラバーの平坦部がある靴の総称です。

岩場にアプローチするためにトレイルを長時間歩いたり、岩場をよじ登ったり、ビレイヤー(ロープクライミングをする際にクライマーに繋がったロープの繰り出しを行い、安全を確保する人)が履いたりと、クライミングシューズを履いて岩登りする以外の時間を過ごすためのシューズであり、登山靴とクライミングシューズの中間的な役割を担うシューズとも言えます。

登山にも使える!LA SPORTIVAの「アプローチシューズ」&「トレイルランニングシューズ」

今回ご紹介する〈LA SPORTIVA〉のアプローチシューズは、「TXシリーズ」というシリーズ。
その中から今回YAMAPがセレクトして取り扱いするのが、男/女モデル合わせて、以下のラインアップになります。

それに加えて、〈LA SPORTIVA〉のトレイルランニングシューズの中でも、長距離向けのシューズとして人気と実績のある以下のモデルを今回セレクトしています。

どのような登山に向いているのか

登山にも使える!LA SPORTIVAの「アプローチシューズ」&「トレイルランニングシューズ」

では、ここからは、「登山で使用する」ということを中心に、靴選びをするポイントを解説していきましょう。
まずは、「どのような登山に向いているのか」に関して説明したいと思います。

登山にも使える!LA SPORTIVAの「アプローチシューズ」&「トレイルランニングシューズ」

一般的に「登山靴」として販売されているシューズと、「アプローチシューズ」や「トレイルランニングシューズ」の何が違うのかと言えば、まずは重量が軽いということです。雪山で積極的に使用するシューズではないので、アイゼンを取り付けるための樹脂製のコバがついていなかったり、そのほかソールの厚みや、アッパーの丈などの違いから重量差が生じます。

体力や登山技術のレベル、そして背負う荷物量によっても異なるので、一概には言うことはできませんが、日本アルプスの3000m峰を縦走するのであれば、いわゆる「登山靴」を選ぶのが賢明ですが、日帰りのハイキングや、中・低山を軽快に歩いて登山をするのであれば「軽い」ということは一つのアドバンテージポイントとなり、疲労軽減に繋がる場合もあります。

元々「アプローチシューズ」は、クライマーが岩場に向かう時に履くために作られたシューズであったため一般登山道を長く歩くことが主目的ではありませんでしたが、今回ご紹介するシューズは、どちらかと言えば、登山やハイキングにおけるトレイルウォーキングに特化されて作られた、「多用途に使用できるシューズ」としてセレクトしています。

登山にも使える!LA SPORTIVAの「アプローチシューズ」&「トレイルランニングシューズ」

ここからは、各製品の特徴を解説したいと思います。

今回ご紹介する〈TX 4〉〈TX 4 MID GTX®〉〈TX 5 LOW GTX®〉〈TX 5 GTX®〉〈AKASHA〉の5種類のシューズ。
どれか1アイテムを中心に比較したほうが分かりやすいので、今回は2020シーズンの新商品でもある〈TX 5 LOW GTX®〉をベースに話を展開していきましょう。

なお、モデル名に”GTX®”と入っているものは、アッパー部分のライニングに、防水・透湿性のあるGORE-TEX®を採用している製品になります。

TX 5 LOW GTX®

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〈TX 5 LOW GTX®〉は、一般的な登山やハイキングなど、オールマイティに登山を楽しむ方に最も適したローカットシューズです。ライニングにはGORE-TEX®を採用しているので、残雪や雨天、そして浅い渡渉などの場面で足を濡れから守り、冷たい風の侵入も防いでくれます。

アウトソールのゴムの素材(コンパウンド)には、ウエットコンディションでも高いグリップ性能を発揮することで定評があるVibram®社の「メガグリップ」を採用し、ラグ(ソールの凸凹)パターンは、Vibram®社とスポルティバが共同開発した「IMPACT BRAKE SYSTEM(インパクトブレーキシステム)」と呼ばれるパターンを、ソール全面に採用しています。

そのため、不整地におけるブレーキ性能とトラクション性能は秀逸。一般的な登山道の路面はもちろんのこと、ぬかるみや濡れた岩の上を含め、〈LA SPORTIVA〉の全ラインアップを見渡しても最大級の推進力を誇るアウトソールであると言って過言ではありません。

TX 5 GTX®

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そして、この〈TX 5 LOW GTX®〉を、足首を覆いハイカットモデルにしたのが〈TX 5 GTX®〉。アウトソール、ミッドソール、アッパー素材にヌバックレザーを使用し、ライニングにGORE-TEX®を採用していること含めて共通しています。

〈TX 5 GTX®〉の特筆すべきポイントは「ハイカットブーツ」であることで、ウエットコンディションにおける足入れ部からの水や泥の侵入は、ローカットモデルの〈TX 5 LOW GTX®〉に比べて必然的に少なくなります。また、足首までしっかりとホールドされるため、重い荷物を背負っての山行スタイルが多い方には、こちらをお勧めします。
 
実際、この〈TX 5 GTX®〉の足首周りや足入れ部の設計は、〈LA SPORTIVA〉の登山靴の代表格の一つである「トランゴシリーズ」の要素を多く取り込んで作っているなど、今回紹介している5種類の中で、最も登山靴に近いとも言えるでしょう。主に一般登山道を歩く用途で、登山靴よりも柔らかくて軽いシューズをお探しであれば、このシューズを買って損することは無い一足です。

TX 4 MID GTX®

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この流れであれば、次は〈TX 4 MID GTX®〉をご紹介するのがよいでしょう。製品名に”MID”と入っているとおり、〈TX 4 MID GTX®〉はミッドカットブーツ。ハイカットブーツの〈TX 5 GTX®〉と比べると、少し低めのカットになっています。
それでも渡渉や雨雪による足入れ部からの水や泥の侵入は、ローカットシューズに比べて遥かに低くなります。また、ライニングにGORE-TEX®を採用しているため、表層からの水の侵入は基本的にありません。
 
そこまでは〈TX 5 GTX®〉と大きなスペックの差はありませんが、アウトソールの仕様が大きく異なります。TX 4シリーズのラグパターンは、濡れた岩でも吸い付くようにグリップするのが特徴。足裏感覚に関しても、TX 5シリーズのパターンに比べて路面や岩肌の凹凸を捉えやすく、岩場でのアクティビティに適したソールであると言えます。

また、後足部のアウトソールは、岩場に適したラグパターン(前足部)とトレイルウォーキングに適したラグパターン(後足部)が、ハーフ&ハーフで一つのソールを形成。クライマーが岩場へアプローチするために履くという、元来の「アプローチシューズ」の用途に応えるソールの仕様と言えます。

さらにミッドカットであるため、足首のホールド性も高く、比較的大きな荷物を背負っての行動に適しています。そのような意味で、「登山にも使える」という視点で言えば〈TX 4 MID GTX®〉は、岩稜帯でのクライミング要素が高い山行が多い方に適したシューズと言えるでしょう。

TX 4

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〈TX 4〉は製品名が示す通り、先ほどご紹介した〈TX 4 MID GTX®〉から、”MID”を引き算してローカットシューズにし、さらに”GTX®”を引いてライニングの防水性を無くしたモデルとなり、ソールパターンに関しては全く同じ仕様となっています。

これまで説明してきたシリーズの中では最軽量で、片足で約380gと、400gを切る軽さ。〈TX 4 MID GTX®〉と比べても片足あたり約100g軽いことになります。山行中にシューズ内が濡れることがリスクにならない山行や、距離が比較的短いアプローチなどの用途で有効な一足で、今回ご紹介する5種類の中で最もスポーツクライミング用のシューズに近く、機動性の高い仕様と言えるでしょう。
物理的な重量の軽さに加えて、ローカットシューズという足首周りの開放感や軽快感が合わさり、山行だけでなくタウンユースにも使用したくなる一足です。
 
また、〈TX 4 MID GTX®〉と〈TX 4〉は、足入れ感覚は近似しているため、いずれかのシューズを履いてみて足型やグリップ性などが気に入れば、もう片方も買い足して、その日の山行スタイルや天候・季節によって履き分ける、といった使い分けを楽しむのも良いかもしれません。

登山にも使える!LA SPORTIVAの「アプローチシューズ」&「トレイルランニングシューズ」

ここまで、「登山にも使える」という観点で、アプローチシューズを4種類ご紹介してきましたが、最後の一足は、トレイルランニングシューズです。

〈LA SPORTIVA〉は、トレイルランニングの黎明期から専用シューズを作り続けているブランドの一つで、トレイルランニングを「MOUNATAIN RUNNING」と呼び、登山のスタイルの一つとして捉え、現在でも製品開発が行われています。山の中で使用するシューズは「全てがマウンテンシューズだ」という概念でモノづくりが行われており、「アプローチシューズ」「トレイルランニングシューズ」それぞれの登山靴の開発過程で生まれた要素技術が、製品カテゴリーの枠を越えて散りばめられていています。

AKASHA

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〈AKASHA〉は、〈LA SPORTIVA〉のトレイルランニングシューズの中でも、100kmを超えるような最も長い距離のレースを想定して開発されたモデルになります。そのため、不整地を走るという行為における足への強い衝撃を吸収するため、ソールのクッション性に関しては特に注力して作られています。
 
日本海側の富山湾から太平洋側の駿河湾に至る約415kmを日本アルプスの稜線をつなぎ縦走して駆け抜ける山岳レース『トランスジャパンアルプスレース』の出場者の中にもこの〈AKASHA〉を選ぶ選手がいます。そのレースを四連覇したチーム・スポルティバの望月将悟選手もその一人で、5回目の出場となった2018年大会では、スタートからフィニッシュまで、この〈AKASHA〉一足で踏破しています。
ただし、日本アルプスを縦走する為のシューズとして、この〈AKASHA〉が最適かと問われれば、一概にはそう言えません。TJARに出場する選手は何年もかけて道具を吟味して軽量化し、背負う装備の重量を極限まで減らしていたり、人並み外れた山でのトレーニングをした上で、このようなシューズを履きこなしているからです。
 
このように書いてしまうと、トレイルランニングシューズを登山目的で使用することが敬遠されてしまうかもしれません。しかし、それはTJARのように日本アルプスのような岩稜帯を含む縦走を行うことを前提にした話であって、一般の方々でも中・低山における日帰り登山やハイキングなどでは、トレイルランニングシューズを使用する方が歩きやすい場合もあります。
 
見た目はマラソンシューズのようでもありますが、中身は大きく異なり不整地を走ったり歩いたりするための様々な技術が詰め込まれています。ぜひ、商品ページの詳細説明もご覧いただき、トレイルランニングシューズのギミックを参照いただければと思います。

登山にも使える!LA SPORTIVAの「アプローチシューズ」&「トレイルランニングシューズ」

そして、アプローチシューズやトレイルランニングシューズのような軽量なシューズをまだ登山で履いたことが無いという方には、それぞれの山行スタイルに適したシューズを見つけて、短い距離からでも少しずつ距離と難易度を上げ軽快な登山にも是非トライしてみてください。シューズを変えることによって、携行する装備などを含めた新たな登山スタイルとの出会いや発見があるかもしれません。

スポルティバ(LA SPORTIVA)/ MENS

スポルティバ(LA SPORTIVA)/ WOMENS

フィッティングについて

オンラインストアでシューズを購入する際に気になるポイントかと思いますので、参考にしてみてください。

〈LA SPORTIVA〉はイタリアのブランドなので、シューズの幅が狭いのではないか」と心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、スポルティバのシューズは全体的に特段幅が狭いということはありません。モデルによってはタイトな製品もありますが、特に今回セレクトしている5種類に関しては、足型に十分なボリュームを持ったラインアップであるため、これまでと変わらない一般的なサイジングで、まずはセレクト頂ければと思います。
なお、サイズの規格はEU表記のため、CM表記に置き換えると、中途半端な数値(例えばEU表記:42=CM表記:26.7cm)になってしまいますが、まずは普段履いているサイズに近い数値を探し、ちょうどサイズの中間であれば上げる方向でチョイスし、シューレースの締め具合で調整するのがオススメです。
また、いつもインソール専門メーカーの中敷に入れ替えて履かれている方も、サイズアップ側のサイズを選ばれると良いかと思います。なお、GORE-TEX®モデルは、防風性もあるので、ソックスを厚手の保温性高いものを履けば、冬季も標高や気温によっては履くことが可能ですので、その辺りも加味してもやはり、まずはサイズアップ方向が得策です。
ちなみに、「TX4シリーズ」と「TX5シリーズ」を比較すると、同じサイズであれば後者の方が全体的に足型のボリュームに余裕を持たせて作ってあります。これは前者はどちらかと言うとクライミング用途で使用するため、フィッティングとしてはタイト目に作られていて、後者は登山・ハイキング用途での使用を主にしているので、先述したようにソックス厚への追従や、長時間歩行時の浮腫みなど、足のボリュームの変化を想定した設定になっているからです。なお、TXシリーズに関しては、いずれもアッパーの素材がレザーなので、ランドラバー(ソールとアッパーをつなぐ厚いラバー補強部分)以外の部分であれば、履き慣らしていくうちに自分の足型にある程度馴染んではきます。
トレイルランニングシューズの〈AKASHA〉に関しては、通常よりむしろ幅広の足型だと思って頂いて良い足型です。これは、24時間以上走り続けるトレイルランニングレースを想定して設計してあることが理由で、特に前足部から甲にかけて長時間走り続けると疲労で浮腫みが生じたりするので、それに追従できるようになっています。特にサイズを下げるまでの必要はありませんが、幅の狭さに関しての心配は少ないシューズです。
いずれのシューズに関しても、自宅に届いたらまずは足を入れてみて、窮屈なところがないかをチェックしましょう。踵をしっかり納めてからシューレースをしっかり締めて、爪先に自分の手の指1本分くらいの余裕があるか確かめてみてください。その余裕が少なすぎると、指先がシューズの内側にぶつかって黒爪になったり、擦れてマメができやすくなったりしますので、注意が必要です。

LA SPORTIVA(スポルティバ)商品一覧

紹介したブランド

  • LA SPORTIVA

    LA SPORTIVA

    創業は1928年。北イタリア・ドロミテ山麓に今でも本社オフィス、工場、...

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