冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

今年はどうやら雪が豊作のようで、各種スノーアクティビティを楽しむ人たちがうれしい悲鳴を上げています。ただ、雪が多いということは、それだけ環境もシビアになっているため、しっかりとした装備を整えたいところ。冬用ウェアはいずれも安い買い物ではないからこそ、自分の使い方にぴったりと合っていて、かつ汎用性が高いものを選びたいですよね。

今回は、これから冬山登山を始めたい人、すでに始めているけど道具の買い換えを考えている人、スキーなどのアクティビティも同時に楽しんでいる人など、さまざまなスタイルにマッチする厳選ウェアをご紹介します。

雪山から街まで活躍するベスト・オブ・シェル3選

古くから愛される、人気ブランドの定番「マウンテンジャケット/THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

発売されたのが1985年という「ザ・ノース・フェイス」を代表するロングセラーモデルです。数々のアップデートを経ているので、その完成度はピカイチ。

表地には150デニールのリップストップナイロンが採用されていて、圧倒的なタフさを誇ります。その一方で、2レイヤーGORE-TEXの採用や、両脇の大きなベンチレーション、さらに裏地の一部をパンチングメッシュ加工にすることで、熱を効果的に逃がす機能も兼ね備えています。

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?
冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

冬山登山に使えるのはもちろん、パウダースカートが付くので、スキーやスノーボードウェアとしても兼用OK。クラシカルなマウンテンジャケットのスタイルは、タウンユースにも違和感なくマッチしますよ。

冬だけじゃなくオールシーズン使用可能「カルサイトジャケット/patagonia(パタゴニア)」

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「パタゴニア カルサイトジャケット」は、本来はレインウェアとして開発されたモデル。しかし、2.5レイヤーのGORE-TEXパックライトプラスを採用し、軽量さは担保しつつ、タフさもあわせ持っているので、ミッドレイヤーでしっかりと防寒対策をすれば冬山登山のアウターウェアとして十分な性能を誇っています。

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?
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もちろん、本来のレインジャケットとしての性能も文句なし。生地の裏面には凹凸状の耐摩耗加工が施されていて、湿気で肌にベタッとくっつくのを防いでくれるので、春や秋などにTシャツの上から羽織りたいときにもストレスが減少。1着で3シーズン、暑さに強い人なら1年中使い続けることができる、コスパの高いモデルです。

どんなアクティビティにも対応、高性能・機能美の「クライマティックジャケット/Teton Bros.(ティートンブロス)」

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

アルパインクライミングからスキー、そして冬山登山まで1着で幅広くカバーしてくれる「クライマティック ジャケット」。ティートンブロスのラインナップの中でももっともスリムなシルエットになっているのですが、独特なカッティングで驚くほど動きやすいのも特長です。

さらに今季から採用されている「タズマ」という新素材。東レと共同開発したもので、これまで以上の防水透湿性、耐久性、軽量性をあわせ持つ、最高峰の素材に仕上がっています。アルパインクライミングではもちろん、冬山登山での急登などでも、その汗抜けの良さを体感できるでしょう。

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?
冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

ジッパーやポケットの配置、シルエット・カッティングなどは、すべてハードなクライミングのために追求されたもの。しかし、その機能美のおかげで、街でもスタイリッシュに着こなすことができるのも嬉しいポイントです。

冬山での保温の主役、インサレーションジャケット

暖かさだけじゃない、機能と素材もピカイチ「マイクロライトアルパインジャケット/Rab(ラブ)」

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

インサレーションの王道といえば、やはりダウンジャケット。軽さと保温性の高さは他の素材の一歩先を進んでいるといえるでしょう。

この「マイクロライトアルパインジャケット」は、部位によってバッフル(ダウンが偏らないようにするための縫い目)の間隔を変えているのが特徴的。発汗量が多いところは、間隔を狭めて蒸れを防ぐなどの工夫がされています。また撥水加工も施されているので、ミッドレイヤーとしてはもちろん、暖かい日であれば行動着としても使えます。

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?
冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

ほとんどの素材がリサイクル素材になっているという点も、自然の中で遊ぶ人間としては見逃せない要素ではないでしょうか。

濡れに強く、行動中でもタフに使える「ポリゴンアクトフーディ/finetrack(ファイントラック)」

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

最近主流となりつつあるのが、化繊系の中綿インサレーション。ダウンに比べると圧倒的に水濡れに強いという利点がありますが、それをさらに進化させたのがこの「ポリゴンアクトフーディ」です。

中綿には独自開発のファインポリゴンを採用。通気性がよく、保水しにくいので、蒸れを防ぐのはもちろん、多少濡れてしまっても保温性をキープしてくれます。さらに表地には耐久撥水加工されたシェル素材を採用しているので、通気性は保ちつつ雪などによる濡れを防ぐことも可能です。

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?
冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

もはや弱点が見つからないこのインサレーション。一度山に入ったら着たままでずっと行動できるため、冬のアクティビティにつきものである「脱ぎ着のストレス」を解消してくれる一着です。

冬だけじゃなく、3シーズン使いまわそう「テンスリープシャツ2.0/Teton Bros.(ティートンブロス)」

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

さまざまなウェアと組み合わせることでオールシーズン使い回せるのが、シャツタイプのインサレーション。この「テンスリープシャツ」もそのひとつで、薄手の中綿が封入されていて、保温性は確保しつつ、動きやすく軽量。中綿に使われている「Vivo」は、世界最大のスポーツ展示会「ISPO」でアワードを獲得した注目の新素材です。

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?
冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

冬山であれば、ほかのミッドレイヤーと組み合わせることで暖かさをブーストできますし、春や秋ならメインのミッドレイヤーとして、さらに夏の高標高帯では、行動着としても使用可能。組み合わせ次第で、季節を選ばず使い続けられるウェアです。

ダウンパンツで下半身の保温もばっちり

コスパ最高、万人におすすめできる「ダウンパンツ/TAION(タイオン)」

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

冬山に泊まるならマストアイテムとなるダウンパンツ。この「タイオン」のダウンパンツがもつ最大の魅力は、なんといってもそのコスパの高さでしょう。

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?
冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

高価な商品が多い中で、1万円を切る価格設定。それでも封入されるダウンは650フィルパワー以上で、機能面でも申し分なし。やや細みのテーパードシルエットで、履いたときのモコモコ感を感じにくいため、タウンユースにも向く逸品です。

保温力・携行性・撥水機能を兼ね備えた高品質モデル「ハイブリッドダウンパンツ/Teton Bros.(ティートンブロス)」

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

上の「タイオン」がエントリーモデルだとしたら、この「ハイブリッドダウンパンツ」はハイエンドモデルに位置します。

封入されるのは1000フィルパワーダウン。そこに遠赤外線を輻射させることで保温力を高める素材「Thermo Max」を組み合わせ、さらに暖かさをブースト。撥水加工ももちろん施されています。

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?
冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

冬山の小屋泊まりから、テント泊まで。さらには万が一の時のエマージェンシーウェアとしても、1枚バックパックに忍ばせておくと安心のアイテムです。

自分に合った一着を選ぼう

冬山用のアウターは、使い回してこそ。各季節・シーン対応のおすすめアイテムは?

今回は冬山で使えるものはもちろん、3シーズンからタウンユースまで、さまざまなシーンで使える汎用性の高いウェアたちをご紹介しました。

自分の遊ぶシーンや、行くエリアのハードさなどで、適切な冬用ウェアは変化します。この記事を参考にして、あなたの山行やライフスタイルにぴったり合った商品を選んでみてくださいね。

この記事で紹介したアイテム

あわせて読みたい、ミッドレイヤー・ベースレイヤーの選び方

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今回ご紹介したアウター・シェルと、中に着る薄手のミッドレイヤー・ベースレイヤーを最適なレイヤリングで組み合わせて、快適な冬山登山を楽しみましょう。

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    紹介したブランド

    • THE NORTH FACE

      THE NORTH FACE

      1966年、米国のカリフォルニア州サンフランシスコで創業。高品質のグー...

    • patagonia

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      パタゴニアは、1957年にイヴォン・シュイナードが、ロッククライミング...

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