もう準備はできている?季節の変化を楽しみ、道具の進化を味わいたい、今年の秋の低山ハイク
あんなに暑かった夏があっという間に過ぎ去り、さわやかな秋の山歩きが楽しみな季節へと変わりつつあります。しかし、季節の移ろいにともなって、登山用の衣類や装備にも対策や工夫が求められます。いったいどんな準備が必要になるのでしょうか?
今回は、YAMAP MAGAZINEで「旅する道具偏愛論」を連載している低山トラベラー大内征さんに「秋の低山ハイク」をテーマとしたアドバイスをいただきました。低いとはいえ山は山。その備えとは?
<執筆> 低山トラベラー 大内 征
思わぬ肌寒さに目が覚めてしまった9月のはじまり。前日までは8月の残暑の中を山歩きしていたので、思いがけない突然の夏の終わりにさみしさを感じている今日このごろです。とはいえ、終わりははじまりでもあります。これからやってくる本格的な秋山シーズンに向けて、さっそく登山道具の入れ替えや買い足しをしはじめたいですよね。
ということで「秋の日帰り低山ハイク」をテーマに、ぜひ取り入れたい衣類や道具についてレビューしたいと思います。雨の週末で自宅に籠るような日には、美味しいコーヒーをそばに置いて秋の衣替えを楽しんでいきましょう。
<基本装備>秋は冷たい風と汗に気を配り、軽やかに歩く


秋山へと季節が進んでいく中で、夏山と決定的に変わることがあります。それはズバリ、気温と日照時間。すでに日常の暮らしの中で感じていると思いますが、日中の明るい時間帯は少しずつ短くなっていますよね。そして、9月に入った途端に、ぐぐっと気温も下がってきました。
秋のはじまりとはいえ、平地の暮らしにはまだ夏の気配がほんのちょっと残っているので、うっかり「このまま夏山の装備でいいや!」といって出かけてしまう人がいるかもしれません。しかし山の中は確実に寒くなり、夏の気配はもう去りつつあります。
①初秋の衣類は“速乾性”と“防風性”に気を配る
登山をはじめると、何度となく耳にする“速乾”という言葉。汗を速やかに吸収し、できるだけ速く乾くのが“速乾”という機能です。山登りでは(人によって程度の違いはあれ)だれでも汗をかきますよね。ぼくは大汗かきなので、この速乾性と防風対策には充分に気を配っています。
<速乾性>もはや登山の神器のひとつ!ベースレイヤー

汗を吸うだけ吸ってなかなか乾かない綿の衣類などは、いってみれば濡れた鎧のようなものです。重いし冷たいし、びしょびしょの衣類がのんびり乾く過程で発生する気化熱によって、身体の表面から体温がゆっくりと奪われていきます。これ、ハイカーにとって非常に危険な状況。
そこで、登山ではできるだけ速やかに汗を吸収する乾きやすい素材の衣類を選ぶようにしましょう。現代のトレンドは、肌に直接触れる「ベースレイヤー」として保温力の高いメリノウール素材のものを取り入れるということ。一年中使える半袖でもOKですし、いまの時期なら先を見越し、冬でも着ることができる長袖を選んでおいてもいいですね。
ちなみに個人的には、ベースレイヤーのさらに下に「ドライレイヤー」と呼ばれる肌着を着ることが多かったりします。よりよく汗を吸収し乾きやすい状態をつくることに特化した魔法のような(というとおおげさですが)衣類です。ファイントラックのドライレイヤーとミレーのドライナミックメッシュは、それぞれ色違いで半袖も長袖も持っているほど、ぼくにとっては欠かせないアイテム。これ、本当にいいんですよ。
<防風性>一度知ってしまうと虜になる!ウィンドシェル

この10年の目覚ましい進化で、ベースレイヤーとドライレイヤーは登山の汗対策に画期的な効果をもたらしました。しかし、いくら乾きやすくなったとはいえ、濡れたままの衣類を着ているところに冷たい秋風が吹きつければ、身体は急速に冷たくなっていくのは当然のことです。
そんなときに風を防ぐ超軽量な上着がウィンドシェル。詳しくはYAMAP MAGAZINEの連載に書いていますので、ぜひ読んでみてください。これ、1枚持っておくと本当に便利なんですよ。登山はもちろん、登山口までの移動中にも出番が多いし、日常生活でも大活躍です。
<保温性>汗抜けがよくて保温力も高い!化繊のアクティブ・インサレーション

さらに、ウィンドシェルは他の衣類との組み合わせによって、その力を相乗的に高め合います。たとえば予想以上に寒くなった場合、薄手の化繊ジャケットなどをウィンドシェルの中に着こむというテクニック。ぼくはパタゴニアのナノパフベストやナノパフフーディをよく組み合わせています。内側には保温、外側には防風。この重ね着によって、初秋の低山の寒さなら十分に対応することができるでしょう。
それと、ここで覚えておきたいのが「風速1mで体感温度が1度下がる」ということ。それに加えて、山の標高が100m高くなる毎に0.6度ずつ気温が下がるということも頭の中に入れておきたい知識。まあどちらも目安にすぎませんが、それでも知っておけば、衣類の準備をする際の参考値として役立てられます。想像力をフル稼働させ、自分なりにアレンジして道具や装備を試すことも、登山の面白さのひとつなのです。
②身近な低山を“軽やか”に楽しむためのザックとシューズ
いつも荷物が重くなっちゃうんですよね……という人、多いのではないでしょうか。当たり前ですが、山の中にはコンビニや売店なんてありません。一部の観光開発された山でさえも、いったん山の中に入ってしまうと自販機すらないのがふつうです。ですから、衣類や飲食物、緊急時に使う道具などなど、すべて自分で背負っていく必要があるわけです。したがって、心配性の人はあれもこれもとザックに詰め込んでしまい、果たして重くなってしまうことが考えられます。
もちろん道具の軽量化(より軽いものを選ぶ、小分けして数量を減らす等)は大事ですし、登山の目的や自分の経験実力を踏まえた道具の取捨選択も大切です。しかし日帰りの低山ハイクを楽しむにあたって、そもそもザックが大きすぎるというケースは意外と多いもの。大きいからと、ついついあれもこれも入れてしまいがち。これ、登山あるあるですね。
<ザック>日帰りなら小型・軽量で軽やかに!

そこで、こんな小さめのザックはどうでしょう。容量20Lというと、日帰り登山に必要な最低限の道具や食べ物しか入らないサイズです。逆にいえば、これに収まるようによくよく考えて道具を選び、工夫して収納するという行為そのものが、登山の力をつける訓練のひとつだといえます。
それにしても、このmacpacはシンプルでかわいいデザイン! ぼくはこのブランドのザックを使ったことがありませんが、その代名詞的な素材「AZTEC」には登山をはじめた当初からほのかな憧れを抱いていました。タフさ、防水性の高さ、そして手触り感のよさ。そういえば、テレビの収録などでご一緒する歩荷の方に愛用されているザックのひとつがmacpacです。それだけ頑丈で背負い心地がいいんでしょうね。

MYSTERY RANCHのクーリー25は、自信をもっておすすめできるザックのひとつです。ぼくは同モデルの40Lを使っているのですが、とにかく背負いやすさという点で群を抜いています。身体にフィットしていることもその理由ですが、このザックは背面の長さを自分で調整できるのがポイント。
それと、この3ジップデザインがかなりの優れものです。真ん中からがばっと開けることができるため、荷物の取り出しもパッキングもスムーズ。準備中でも行動中でも荷物の出し入れが本当に軽やかです。いま使っているザックにそうした不満があるなら、一度は試してみる価値があると思います。
<シューズ>荷物が軽ければローカットでもOK!

登山靴の永遠のテーマに「ハイカットかローカットか」という話題があります。みなさんも一度は議論したことがあるのではないでしょうか。これ、正解なんてありません。市場には多種多様の登山靴があり、それを履く人の足との相性はそれぞれ微妙に異なり、さらには山道の状態やパターンは無数です。それらを掛け合わせると、たくさん履いてみて、たくさん歩いてみる、これが自分なりの正解に近づく最適な方法ではないでしょうか。
そんな中でぜひ試してみたいのが、日本人の足に合うと評判の高いALTRA。このローンピークアルパインは、つま先側の幅が広めなのが特長で、親指と小指の外側が擦れて痛くなりがちな人にフィットしそう。ぼくの足もこのタイプなので、実はずっとALTRAが気になっています。
また、つま先とかかとのソールの厚みが同じ1:1という比率もポイントのひとつ。この形状をゼロドロップといいます。靴は、一般的にかかとの方が厚みがあるため、真っ直ぐに立っているようでいて実はやや前かがみになり、つま先でけり出しやすくなっています。しかしゼロドロップの場合は直立に近い姿勢になるため、山道を歩くときに理想とされるベタ足(フラットフッティング)で踏み出しやすいというメリットがあるのです。その分、いつもより脚力を求められますが、ちょっと試してみたくなりますよね。
ちなみに、ぼくは足首を固定するタイプが好みなので、低山でも高山でもLOWAのハイカットを履いています。サッカーをしていたころの名残なのか、足首をひねるクセがあるのもその理由のひとつ。足首をがっちりホールドしてくれているハイカットの登山靴は、ぼくにとって安心材料のひとつ。そんな風に、人それぞれに事情や条件があるのが登山靴というものなのです。
<お守りアイテム>日が短い秋の山で必須の道具あれこれ

9月ともなると関東の日の入はだいたい17時台に入ってきますから、暗くなる時間が早くなっていることを日々感じますよね。そこで、これからの季節はお守り代わりとして必ずザックに入れておいてほしい、それがヘッドランプとファーストエイドキット。低山とはいえ必携ですよ。
<ヘッドランプ>夜の山道を歩くことになったときに

ヘッドランプのことを、頭につける電灯ということで「ヘッデン」とも呼びます。ヘッデンは頭につけて使用するため両手が自由に使えるところがメリット。暗闇の山道では、足下に木の根や岩石が行く手を阻んでいたり、枝葉が手を広げて待ち構えていたり、一歩進むと崖になっていたり……。そんな状況の中では、手が使えることは大きなメリットになります。気持ちを落ち着かせる安心材料のひとつにもなるでしょう。
現在はUSB等で充電して使うタイプのものが増えてきました。自宅でしっかり準備できるなら、これでよいと思います。個人的にはヘッデン、ミニライト、ラジオなどは単4電池で統一しています。乾電池なら、登山口に向かう道中で購入できるのが助かりますからね。
しかし、このmilestoneのヘッデンは充電と単4電池の併用ができるハイブリッドモデル。バッテリーが長持ちするのも大きな特徴で、LEDライトにクール(白色系)とウォーム(暖色系)があるのも魅力。車のライトと同じで、雨降る夜などは光が水に反射するのを抑えられるウォームが見やすいかもしれません。これ、ぼくも欲しい。
山でのんびり過ごしてしまって下山中に夜になってしまうことや、ロープウェイとかバスの最終時刻を逃してしまうこと、晴れていたはずの空に暗雲が立ち込めてきて暗くなることだってあるし、コースタイムを甘く計算してしまい予定通りに下山できないなんてことも……。断言しますが、暗闇に包まれた山は、慣れていない人にとっては歩くことさえ困難です。しかも灯りがなければ恐怖以外のなにものでもないでしょう。スマホがあるといってもバッテリーは有限ですし、通話やYAMAPのGPSのためにとっておきたいところ。焦って岩場に落としでもしたら、故障か最悪は見失って紛失というパターンもあり得ます。これもまた、登山あるあるなのです。
そんなわけで、万が一のお守りとしてヘッデンをザックにいれておきましょう。万が一の救助のために、遠くに向けて自分の位置を示すことにも役立ちますね。
<ファーストエイドキット>登山にもキャンプにも災害時にも
東日本大震災をきっかけに、野外活動の経験やアウトドアの道具などが災害時に有効だと世に再認識されたことは、記憶に新しいことです。

サバイバルブランケットは、いわゆるエマージェンシーシートと呼ばれるもの。軽量コンパクトの薄いフィルムで、身体が放射する熱を反射させて暖をとる仕組みです。むかし山で夜を明かすことになり、これで身体を包み込んだときの暖かさには感動しました。山小屋で寝ているときやテント泊のときにも、マットの下に敷くことによって地面の冷たさから守られたことがあります。お守りとしてザックにいれておいて助かった、若かりしころの経験です。

ファーストエイドキットは、他人の薬で代用できないような自分の常備薬があれば必ず入れておきましょう。そして絆創膏、酔い止め、下痢止め、解熱鎮痛剤、ポイズンリムーバー、傷用と虫用の軟膏、とげぬき、ハサミ、100円ライター、それと足首用のサポーター。これがぼくの最低限のセット。すぐに持ち出せるように決まったケースに入れています。

新型コロナウイルスは、登山のあり方に大きな影響を及ぼしています。とくにエチケットに関する道具は必携。消毒液や消毒ペーパー、体温計、マスクなどをコンパクトにまとめて持っておくことをおすすめします。特にマスクは登山中に使うものと不織布の予備も持っておくと安心ですね。というか、これはもはや登山マナーのひとつです。
<よりよい登山を>保護・補助・補給の3つの「ホ」

ところで、登山をよりよいものにしてくれる道具って、なんだと思いますか? さまざまな考え方がある中で、たとえば保護・補助・補給といった3つの「ホ」を念頭にして道具を選ぶことは、ひとつのアイデアだと思うのです。
<保護>帽子とサングラス

山では、頭上からなにかが落ちてくる可能性があります。たとえば小石や枝葉、虫や動物、そして陽と雨。それらから保護することを目的に、帽子とサングラスは常備しておきたいアイテムです。
鳥のフンが頭上に落ちてきたことが何度かあるのですが、そのときキャップを被っててよかったなあと思ったものです。山道を歩いているときに小枝が目に当たったことがあるのですが、そのときはサングラスをしててよかったなあと思ったものでした。そういう経験があると、やはり帽子とサングラスは欠かせません。ちなみに、ぼくはコンタクトレンズなので、その意味でも目の保護は必須なんですよね。
季節的なことを踏まえると、夏山や雪山の強い太陽光と紫外線から顔や目を保護するという目的もありますね。特に秋が深まり冬に入る季節になると、低山ではニット帽が活躍します。山の気候が予報とは異なり、想像以上に寒くなった場合など、頭と耳を温かい状態に保護してくれるのがニット帽なのです。
<補助>トレッキングポール

補助の代表的アイテムというと、トレッキングポールが思い浮かびます。あくまで歩行の補助としての道具ですが、年齢を重ねて膝の調子を悪くした山の大先輩たちから「足のことは早いうちから気にかけておいたほうがいいよ」と、トレッキングポールのメリットについてレクチャーしていただいたことは数知れず。
ぼくはトレッキングポールを使うことはほとんどないのですが、それでもいくつか例外があります。ひとつは、20kgを超えるような重い荷物を背負っているときの下山のとき。転ばぬ先の杖とでもいうか、段差が大きい場所では“探り”と“支え”として活躍します。もうひとつは、人があまり歩いていない低山で、ヤブ漕ぎのような状況になる場合。やはり見えない場所を探る補助として大活躍してくれます。
<補給>携帯できるボトルや浄水器

登山では、水などの飲料を自分で持つことは常識です。その際、どんな容器に入れてもいいのですが、ナルゲンボトルはとても便利です。この話題も「旅する道具偏愛論」で書いたことがあるので、ぜひ読んでみてください。
登山の必須アイテム「ボトル」の多様な使い道を考察する
ナルゲンボトルは冷凍庫でそのまま凍らせることもできるし、山では熱湯をいれて湯たんぽにすることもできます。飲料に限らず、行動食や食材をいれておくのもアリです。とにかく「補給」に大活躍してくれる道具なのは間違いなしなので、ぜひひとつは持っておきたいところ。
それと、カタダイン「ビーフリー」は、本当に買ってよかった携帯浄水器。ぼくはお腹が弱いため、山の中にある水場や沢などで水を飲用する際には気を使うのですが、いまは必ずこれを通して飲んでいます。おかげで今年の夏山では、数日間かけて歩いた縦走やテント泊などで大活躍でした。もちろん、お腹をこわすこともありませんでしたよ。
<調理器具>やっぱりハズせない!食べ物と飲み物を楽しむ

さて、ここまでいっさい触れてこなかった「食」ですが、やはり秋の低山ハイクには欠かせない“お楽しみ”ですよね。絶景を楽しみに山頂を目指す登山も楽しいし、山頂ではなく谷や水辺、草原なんかを目指すような山歩きも楽しいものです。特に紅葉は渓谷などの水辺からはじまることが多いですよね。秋なら紅葉とススキを愛でながら、ひと手間かけて山ごはんを楽しむ……なんてのも、いいではありませんか。
というわけで、気になるのは調理道具。選ぶ際のポイントは3つあります。
①安定した場所をつくる

安定は水平と言い換えてもいいでしょう。火をつかうならなおさらのこと、ガスとストーブを不安定なところに置いて使うわけにはいきません。そんなときに、小さなテーブルがあると便利です。SOTOのフィールドホッパーは折りたたむとコンパクトで、まさに日帰り登山やキャンプにはバッチリ。400g弱とやや重さがあるため、その分安定的に設置できます。アルミの天板もミニマムで素敵です。
②クッカー&保温カップの傑作コンボ

SOTOのサーモスタッククッカーコンボは、ぼくも愛用しているクッカーです。これ、本当に使えます。3つのクッカーをスタックできるのが特長で、とくにステンレス製の350とチタン製の400は、重ねて保温カップとしても使える優れもの。荷物を減らしたいときには、ぼくはこの350と400だけを持って山に入ります。本当にコンパクトに収まりますよ。
③定番ストーブ

SOTOのマイクロレギュレーターストーブ・ウインドマスターは、その名の通り風に強い設計。小さいながら火力も十分だし、なにしろ軽量コンパクト。秋の日帰りハイクで荷物を少なく軽やかに歩きたいと考えるなら、かさばる調理器具やクッカーの類をできるだけコンパクトにしたいところです。
<おまけ>お湯は沸かすのではなく持っていく派のあなたに!

そうそう、実は山はどこでも火が使えるというわけではなく、火器の使用を禁じている山もあるので、事前に調べておく必要があります。その山域にビジターセンターなどがあれば、後学のためにも聞いてみるといいでしょう。とくに秋は乾燥するので、山頂がカヤトで覆われたような山では火器使用禁止の可能性が高いです。
そんなとき、ぼくは保温ボトルに熱湯を入れて自宅から持っていきます。山でコーヒーを淹れたりスープを作ったりという用途なら、500mlもあれば十分。
このKINTOとYAMAPのコラボ「デイオフタンブラー」は500ml、これには熱湯を入れておく。そして「トゥーゴータンブラー」は240mlなので、こちらにコーヒーやスープをつくる。秋の低山に連れ出したくなる、目を引くデザインなのも◎です。
と、ここまで「秋の日帰り低山ハイク」をテーマに、さまざまな衣類や道具をみてきました。よく考えて、できるだけ目的にあったものを選んで、軽やかに秋山ハイクを楽しんでください。そうそう、肝心なことを言い忘れましたが、一番重くかさばるのは「食材」と「水」なんですよね。これをパッキングすることも計算にいれておいてくださいね。

大内 征(おおうち せい)
低山トラベラー、山旅文筆家。歴史や文化を辿って日本各地の低山をたずね、自然の営み・人の営みに触れる歩き旅の魅力を探究。ピークハントだけではない“知的好奇心をくすぐる山旅”の楽しみ方について、文筆・写真・講演などで伝えている。 NHKラジオ深夜便「旅の達人~低い山を目指せ!」コーナー担当、LuckyFM茨城放送「LUCKY OUTDOOR STYLE~ローカルハイクを楽しもう~」番組パーソナリティ。NHKBSP「にっぽん百名山」では雲取山、王岳・鬼ヶ岳、筑波山の案内人として出演した。著書に『低山トラベル』(二見書房)シリーズ、『低山手帖』(日東書院本社)などがある。宮城県出身。 YAMAP MAGAZINEで連載中の『大内征の超個人的「どうする家康」の歩き方』が好評。