登山用バックパックの選び方を徹底解説|「どれがいいかわからない」に終止符を

登山時の荷物を「運ぶ」ためのバックパック。しかし、ひとことでバックパックと言ってもサイズや機能、デザインなどバリエーションはさまざま。あれもこれも見ているうちに「どれが自分に合っているんだろう」「行きたい山にはどんなモデルを選んだらいい?」と悩みが浮かんでくることもあるでしょう。そこで、今回はYAMAP STOREが厳選したモデルを、テーマ別でご紹介。最高の相棒がきっと見つかるはずです!

こだわりの道具を揃えたレンタルサービス「YAMAP RENTAL」

登山の相棒「バックパック」徹底ガイド

すべての装備を一度に揃えるのは金銭的な負担が大きい…という登山者には、必要な装備を気軽にレンタルできるサービス、「YAMAP RENTAL」がおすすめです。登山の装備に必要なザック、レインウェア、登山靴をはじめとする、各種道具を取り揃えております。安全登山につなげるための必須アイテムはぜひ、YAMAP RENTALをご活用下さい。

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機能重視!背負い心地や丈夫さにこだわった逸品

「どれがいいかわからない」に終止符を。登山の相棒「バックパック」徹底ガイド

「歩いているうちに肩が痛くなる」「岩場で安定感がほしい」といったストレスとは無縁なモデルがこちら。背負い心地のよさだけではなく、厳しい環境下での長期間の使用にも耐えうるタフさが魅力。安くない買い物だからこそ、長く使えることは大事な要素です。

MYSTERY RANCH(ミステリーランチ)/クーリー20L / 30L / 40L

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アメリカの伝説的バックパックデザイナーである、デイナ・グリーソンが率いるミステリーランチ。米軍が使用するバックパックも手かげており、質実剛健な作りとあらゆるフィールドでの背負い心地のよさが魅力です。

登山用バックパックの選び方を徹底解説|「どれがいいかわからない」に終止符を
登山用バックパックの選び方を徹底解説|「どれがいいかわからない」に終止符を

特徴的なのは「3ジップデザイン」と呼ばれるユニークなフロントの開閉システム。ガバッと開ければ荷物が一目瞭然。また、背面長を調整できる「フューチュラヨークシステム」も秀逸で、身長や体型に合わせて最適なフィット感を実現可能。重い荷物を背負ったときでも、しっかりしたパッドとハーネスのおかげで安定感があり、バランスを崩さず軽快に歩くことができます。日帰り登山向けの20Lサイズ、小屋泊登山向けの30~40Lサイズがラインナップ。

PAAGO WORKS(パーゴワークス)/YAMAP別注 バディ16

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トレイルランニング向けの人気バックパック「ラッシュ」で培った機能を盛り込んだ「バディ」。限定色となる「YAMAP別注バディ16」は、「ECOPACK(エコパック)」ファブリックのシルバーと、新しくフロントメッシュを採用したYAMAP STORE仕様の特別モデルです。重心が高くなるようにやや逆三角形の形状で腰より上の位置でしっかりとフィットし、ブレにくいのがポイント。スムーズな歩行を実現します。

100%リサイクルポリエステル繊維とフィルムから作られた生地「エコパック」は高い耐久性と防水性を備えており、スレや引き裂きに強く、急な雨から荷物を守ります。メッシュポケットには脱ぎ着するジャケットや行動食など、すぐ手に取りたいアイテムを入れておくのに便利。大きな開口のトップジッパーや、トレランパックでお馴染みのショルダー収納、脱着式のバックパネルといった使いやすい工夫がそこかしこに。シルバーにブラックのメッシュが映えるスタイリッシュなデザインも魅力です。

その他のバディシリーズ

macpac(マックパック)/ウェカ30L / 40L

「どのバックパックがいいのかわからない」に終止符を。登山の相棒選びを徹底ガイド

マックパックの定番の中型ザックである、「ウェカ」シリーズ。雨蓋付きのクラシカルなルックスと耐久性に優れた素材で、山の環境との相性は抜群です。一番の特徴は、見た目からも堅牢で厚手とわかる独自生地「AzTec(アズテック)」を使用している点。腐食に強いポリエステルと摩耗に強いオーガニックコットンを混紡させることで、厳しい環境下においても長く使えるよう、耐久性を高めています。

「どのバックパックがいいのかわからない」に終止符を。登山の相棒選びを徹底ガイド

素材だけでなく、背負心地もいいのがウェカの良さ。荷重のかかる背中と腰の部分にのみ配置された分離型の背面パッドは、しっかりと厚みのある硬めのクッション。縦方向につけられた凹凸によって、背中の通気性は確保されます。

「どのバックパックがいいのかわからない」に終止符を。登山の相棒選びを徹底ガイド

ショルダーベルトも同様に厚みのあるクッションで、肩にかかる荷重を軽減。首や腕に触れやすい内側に、丸みのあるクッションが配置されているので、肌に擦れて痛い思いをすることもありません。

軽量モデルで身体への負荷を軽減

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もともとはアメリカのロングトレイルを歩くために生まれたUL(ウルトラライト)。軽量化を追求することで、体の負荷を抑えて長く歩こうというというスタイルです。かつては一部のハイカーが取り入れるマニアックなものでしたが、現在は一般登山者向けのULアイテムも多く展開され、メジャーなジャンルのひとつとなりました。ここではそんなULのテイストを感じさせる軽量モデルをピックアップ

EXPED(エクスペド)/ライトニング 45L / 60L

「どのバックパックがいいのかわからない」に終止符を。登山の相棒選びを徹底ガイド

シンプルかつ機能的なアイテムを展開するアウトドアブランドEXPED(エクスペド)の「ライトニング」シリーズ。約1.2kg(45L)と軽量ながら、多少荷物が重くなっても身体にフィットしてしっかりと背負うことができます。

「どのバックパックがいいのかわからない」に終止符を。登山の相棒選びを徹底ガイド

それを可能にしたのがT字のフレームが入っている「サスペンションシステム」。上部のスタビライザー的なパイプで全体のバランスを維持し、縦に走るセンターフレームが「背骨」のような役割をして腰への荷重をサポート。腰骨の上に加重が乗り、「腰で背負う」感覚をしっかり感じることができます。

45、60Lと中〜大型の容量です。山小屋に数泊する縦走、食材を持つ夏のテント泊はもちろん、コンプレッションストラップを締めれば日帰り山行にも使うことができます。

PAAGO WORKS(パーゴワークス)/ラッシュ20L / 30L

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パーゴワークスの人気トレイルランニング向けバックパック。ランを想定したバックパックとしては大きめの20〜30Lの容量ですが、450g(20L)と超軽量。逆台形の高重心設計でブレを抑え、安定感のある背負い心地です。

「どのバックパックがいいのかわからない」に終止符を。登山の相棒選びを徹底ガイド

また、ショルダーハーネスの調整機構を採用し、幅広い身長・体型にフィット。長時間の着用でも肩が痛くならないよう、フォームが内蔵されているのも嬉しいポイントです。

ボトルが入るショルダーハーネスやジャケットを仕舞えるボトムポケットなど、トレランパックならではの機能性を十分に盛り込んでいます。1泊2日のロングコースを1日で駆け抜けるスピードハイクや、軽量なタープやハンモック泊でのULスタイルの山行などに本領を発揮。遊びの幅が広がるバックパックです。

macpac(マックパック)/へスパー30 / ハーパー30

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ニュージーランド発のバックパックメーカー「マックパック」が新たに展開をはじめたファストパッキング向けモデル。これまでのクラシックなイメージを一新し、ライトウェイト&ファストなラインナップが登場しました。なんと重量は約730g(ヘスパー30/S2サイズ)と超軽量。軽量モデルでありながらも、やはり「マックパック」。メインファブリックには摩擦に強いUTSコーティングを施した100Dリップストップナイロンを採用するなどフィールドでの耐久性もバッチリ。

登山用バックパックの選び方を徹底解説|「どれがいいかわからない」に終止符を
登山用バックパックの選び方を徹底解説|「どれがいいかわからない」に終止符を

バックパネルは波型にすることで、フィット感と通気性を両立。荷物の背中へのアタリも軽減され、快適な背負い心地を支えています。フロントとサイド、そしてウエストベルトなど多彩なポケットが使いやすさを向上。ユニセックスモデルの「ヘスパー」とウィメンズモデルの「ハーパー」があります。小柄な女性には「ハーパー」がオススメ。

EXPED(エクスペド)/ブラックアイス 30

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「ブラックアイス30」はクライミングや雪山登山などのアルパイン要素の強い、過酷な登山で活躍するアルパインバッグです。ミニマルなデザインにより最大重量は740g(Mサイズ)。ウエストベルトなどを取り外して595gまで軽量化することも可能です。軽いながらも13kgまでの荷物に耐えられるタフさも魅力。登山はもちろん、ロープやクライミングギアなどもしっかり収納することができます。

「どれがいいかわからない」に終止符を。登山の相棒「バックパック」徹底ガイド

アルパイン向けらしい強度に優れた400DのHDリップストップナイロンを採用。岩との摩擦などにも強く、安心感があります。また、耐水圧が10,000mmもある完全防水で、雨の日でも荷物を水濡れから守ります。沢登りにもおすすめ。

「どれがいいかわからない」に終止符を。登山の相棒「バックパック」徹底ガイド

無駄をそぎ落としたデザインながらも、小物の収納に便利なアウターポケット、デイジーチェーンやループを備えカスタマイズも可能。自分好みの使いやすい仕様にすることができます。

デイハイクから普段使いにちょうどいいサイズ感

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登山は日帰りが多い、もしくはせっかく買うのなら普段使いもしたい、という方にはコンパクトな15~20Lのサイズがおすすめです。登山に必要な機能を備えながらも、山岳用バックパックにあるようなゴツゴツした装飾を最小限におさえ、日常でも使えるクセのないデザイン。サッと手に取って身軽に歩きだせる使いやすさも嬉しいポイント。山でも街でも活躍してくれること間違いなしです。

macpac(マックパック)/ツイ

「どれがいいかわからない」に終止符を。登山の相棒「バックパック」徹底ガイド

アウトドア先進国ニュージーランド発のブランド「マックパック」のデイパック「ツイ」。1990年代なかばに展開していたモデルを現代で使いやすいよう大幅にアップデートされました。

「どれがいいかわからない」に終止符を。登山の相棒「バックパック」徹底ガイド

内部にはジッパーポケットやキークリップ、最大15〜16インチのノートパソコンが入るメッシュ素材の背面スリーブを配置。サイドにはペットボトルや折りたたみ傘が収納できるポケットが付いていて、ハイキングや普段使いにぴったりです。

「どれがいいかわからない」に終止符を。登山の相棒「バックパック」徹底ガイド

独特の手触りと、堅牢性と耐水性に優れたマックパック特有のファブリック「AzTec(アズテック)」。ツイには環境負荷が少ないオーガニックコットンをブレンドしたエコ素材「アズテック ECO Canvas」を使用しています。本家アズテックに比べるとやや軽く、柔軟性があるのがメリット。
ウェストストラップはなく、上下可動式のチェストストラップ付き。激しく動いてもぴったりと身体にフィットしてくれます。

NORRONA(ノローナ)/ノローナ 15L / 20Lパック

「どれがいいかわからない」に終止符を。登山の相棒「バックパック」徹底ガイド

実用性を重視しながらも、シンプルで日常でも使えるクセのないデザインのノローナのバックパック。重量わずか470g(15Lパック)と軽く、体への負荷が少ないのがポイントです。この軽さを生み出しているのが、ショルダーストラップと背面パネルの凸凹のパッド。パッドは軽いだけでなく、メッシュ状の生地で覆うことで通気性もアップさせています。体とバックパックの間に適度な隙間ができ、汗によるムレを外へと放出します。

登山用バックパックの選び方を徹底解説|「どれがいいかわからない」に終止符を
登山用バックパックの選び方を徹底解説|「どれがいいかわからない」に終止符を

外側にあるストレッチ素材の大きめなポケットや、トレッキングポールを固定するループベルト、物量に合わせて活用するコンプレッションストラップ、スピードハイクにも対応するハイドレーションシステムと機能性もふんだんに。コンパクトで普段使いもしやすい15Lと、日帰り登山に最適な20Lのラインナップです。

MYSTERY RANCH(ミステリーランチ)インアンドアウト

「どれがいいかわからない」に終止符を。登山の相棒「バックパック」徹底ガイド

軍用も手掛ける、質実剛健でタフなバックパックを作るミステリーランチ。「インアンドアウト」はパッカブルタイプのデイパックです。フロントのメッシュポケットに入れ込むと両手に乗るくらいコンパクトになり、重量わずか400g(19L)と軽量。パッカブルといえど機能性は十分。フロントやトップ、両サイドにポケットを配置し、サイドコンプレッションやアックスループ、デイジーチェーン、ハイドレーションシステム対応と登山に便利な仕様が盛り込まれています。

登山用バックパックの選び方を徹底解説|「どれがいいかわからない」に終止符を
登山用バックパックの選び方を徹底解説|「どれがいいかわからない」に終止符を

パッカブルタイプというとコンパクトさゆえに、背負い心地や生地の強度があまり良くないイメージがありますが、「インアンドアウト」は心配ご無用。取り付け位置を調整できるチェストベルトで安定感、100d CORDURA Mini Ripというファブリックで優れた耐摩耗性と耐引裂強度を備えています。

山頂へのアタックザックはもちろん、日帰りハイクや普段使いにもOK。19Lと22Lのラインナップです。

「選ぶ悩み=楽しみ」として捉えよう

「どれがいいかわからない」に終止符を。登山の相棒「バックパック」徹底ガイド

アウトドアメーカー各社からさまざまなバックパックが発売されており、どれを選んだらいいのか悩んでしまうのも無理はありません。今回は大きく4つのテーマでピックアップしてみましたが、それぞれ個性あふれるモデルばかり。気になったバックパックをぜひともチェックしてみてください。最後に、山行シーンやシーズンに合わせて選ぶのもいいのですが、直感でコレ!と決めてしまうのもアリ。そのバックパックに合わせて山を選んだり、山行スタイルを決めたっていいんです。それくらい、バックパックは魅力的なプロダクトなのですから。

気になるザック、レンタルでお試しも出来ます

登山用バックパックの選び方を徹底解説|「どれがいいかわからない」に終止符を

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