【 軽さ or 快適 】テント泊登山の装備をスタイル別でピックアップ
生活するための道具や登山に必要なギアをすべて背負って、日帰りではたどり着けない山の懐を歩くテント泊登山。自分の描いたルートを山から山へ縦走し、天を埋め尽くすほどの星空、夜明け前に山脈が赤く染まるモルゲンロートなど普段見ることのできない山の表情を楽しめるのも、テント泊登山の醍醐味です。
そんなテント泊登山には大きく分けて2つのスタイルがあります。荷物を軽くして疲れや体の負担を軽減する軽量スタイルか、ちょっと重たくても疲れを癒すための快適スタイルか。それぞれのスタイルのハイカーのテント泊装備を衣食住に分けて見てみましょう。
(文:大堀啓太、写真:鈴木千佳)
初めてのテント泊なら、YAMAP RENTALを活用しよう!
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「テント泊に挑戦したい」と思っていても、必要な装備の多さに事前準備の段階で諦めたこともある人もいるかもしれません。YAMAPでは、いちから揃えるには金銭的負担が大きく購入をためらってしまう人や、道具を購入を検討しているけどまずは試してみたいという人に、山道具のレンタルサービス「YAMAP RENTAL」をご用意しています。
テント泊セットをレンタルする軽快に歩きたい!軽量スタイルで体を疲れさせない【ライター大堀の装備】
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大堀
できるだけ楽に軽快に山を歩きたいので、装備はシンプルでコンパクトな道具を選んでいます。一般的なテント泊登山のバックパックの重量は15kgほどと考えると、想像するだけでも足取りが重くなり、体が疲れてしまいます。装備が軽いと、歩くペースも速くなって、その分距離も伸ばせるので、登山計画の範囲も広げられます。
装備による多少の不便さには目をつむれますが、軽量化を追求して半身マットにしたのに寒くて眠れなくなると行動にも影響してくるため、装備を削りすぎて不快にならないようにしています。
重量を削るというよりは、1つで2役こなせる装備を選ぶことで、道具の量を削っています。バックパックもカバーできる雨具、デオドラントシートとしてもテントの結露拭きにも使えるタオル、宿泊時も緊急時も役立つシートなど、道具の機能を理解しながら、1つの装備を応用。
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今回は信越トレイルを3泊4日でスルーハイクするイメージの装備で、総重量は約8.5kg。軽さにこだわって重量を削り過ぎると不快になるため、山での体験を積み重ねながら、バランスのいい落としどころを見極めています。
装備で一番重たくなるのがテントですが、信越トレイルでは森林限界を越えないので、テントではなくタープをシェルターとしてチョイス。いつもは南アルプスや奥只見などで沢を登ったり、渓流釣りをしているので、自然をダイレクトに感じられるタープ泊の方が落ち着きます。
ソロで歩くことが多いので登山中はニオイなど気にせず着の身着のまま。ただ、下山後用にはエチケットとして、トップスと下着1枚ずつとソックス1足を着替えとして持っていきます。
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バックパックは「PAAGOWORKS(パーゴワークス)/ラッシュ30」。木漏れ日降り注ぐ樹林帯の平坦なトレイルや、下り気味の稜線などでは、ついつい小走りしてしまうほど軽快な背負い心地です。
720gと軽量ですが、しっかりした背負い心地で、体にピタっとくるフィット感がとてもいい。バックパック自体が高い重心設計のため荷物が揺れたりブレたりしにくく、幅広のショルダーハーネスが面で荷重を分散してくれるため肩が凝ることなく、楽に背負えます。
スマートフォンも入れられるショルダーハーネスのポケット、背負ったままでもボトルを取り出しやすいサイドポケットなど、行動しながらアクセスできる多彩なポケットもあって、まさに「走って泊まる」バックパック。
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シューズは足さばきをしやすいように軽量なメッシュ素材のものを履きます。雨などの濡れよりも、行動中の不快なシューズ内の蒸れを気にすることなく歩き続けたいためでもあります。
「ALTRA(アルトラ)/ローンピーク7」は、空気抜けのいいメッシュを全面に採用して通気性が抜群です。さらに、サイドのロゴ付近には透けるくらいの薄いメッシュが配されていて、シューズ内の空気の循環を促してくれます。
通気性だけではなく、地面を足指でしっかりグリップできる感覚があって、とても歩きやすいシューズです。つま先の空間が広くて足指が窮屈にならないので、長い距離もストレスなく歩けます。
住:自然を感じながら眠る
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快適さよりも、雨風しのげるくらいの居住性と軽さ、自然と近しくなれることを優先にしたした寝床は、工夫次第でいろんな張り方ができる「PAAGOWORKS(パーゴワークス)/ニンジャタープ」。
張り方の練習は必要ですが、気分やテント場の雰囲気に合わせて、ワンポールシェルターやツエルト、タープのように張れます。メーカーサイトには30以上もの張り方イラストがあるので、すべてマスターするのも楽しみ方のひとつかもしれません。
必要以上に壁を作らないことで、寝転がっているだけで、森の気配やにおい、吹き抜ける風を感じ、まるで自然と一体になれるような不思議な感覚になります。元気な虫たちも身近に感じられるので、苦手な方はバグネットなどを使うといいですね。
フロアがないため、水の浸入を防ぎ、底冷えも抑えられる「SOL(エスオーエル)/サバイバルブランケット」をグランドシートとして敷きます。
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マットは、枕付きで全身をカバーできる快適さのわりに約354gと軽い「KLYMIT(クライミット/イナーシャオゾン」。装備の軽さを追い求めていたときは、半身サイズのマットや枕の代わりとしてスタッフバックを膨らませて寝ていましたが、枕のズレや足元の冷たさで起きてしまい、疲れがとれるような睡眠ではありませんでした。長く軽快に歩き続けるためには、睡眠は大切です。
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ヘッドランプは、コンパクトながら手元をしっかり照らせる「LEDLENSER(レッドレンザー)/NEO 1R」。軽い荷物で軽快に歩くことができれば、ヘッドランプが必要なほどの早朝行動の必要がなくなるため、最小限の明るさがあるだけで十分。暗くなれば寝て、明るくなれば行動する。自然の摂理に従います。
食:お湯を沸かすだけの手軽さ
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食欲を満たすための豪華なおいしい食事は街で食べれば満足。山ではカロリーを取るためのエネルギー補給と割り切って、手軽なアルファ米やフリーズドライを主食にします。そうすると、お湯を沸かす道具だけで食べられるため、シンプルで軽量なアルコールストーブで十分に事足ります。
アルコールストーブはガス缶のようにずっと重みのある燃料ではありません。また、燃料計算がしやすくて必要な分だけ燃料のアルコールを携行でき、使っていくうちに軽くなっていきます。
アルコールストーブも、熱効率を高める風防も、コッヘルもすべてチタン製にすることで、より軽い調理キットにできます。
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朝ごはんと晩ごはんは、フリーズドライの惣菜とみそ汁、アルファ米ですませます。昔はアルファ米の種類も少なく単調なメニューになりがちでしたが、いまではバリエーション豊かで、いろいろな味を楽しむことができます。行動食はナッツ類やエナジーバーなどのカロリーが高いものを摂取。嗜好品はコーヒーくらいです。
衣:1枚2役のウェア
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ウェアは1枚2役できるかどうかを基準にしています。また、ロフトのあるあたたかい防寒着、日々の着替えなど、ウェア次第で快適さは左右されますが、リスクヘッジできる分だけの必要最小限の衣類があれば問題ないと考えています。
人は寒さや濡れ冷えで体温が低下すると、命に関わるリスク「低体温症」になります。1枚2役を求めながら、体温を守れるウェアを選んでいます。
ポンチョであれば雨具とザックカバーの2役ができます。雨が降ってきたときにポンチョをサッと被れば、体の熱源がある体幹と、濡らしたくないものが多いバックパックを雨から守れます。足元が濡れても、動き続ければ冷えません。
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軽量コンパクトで濡れに強い化繊素材の防寒着は、肌寒いときの行動用保温着にもなります。「finetrack(ファイントラック)/YAMAP別注ポリゴンライト」のジャケットとパンツは、濡れたとしても保温力を維持する保温素材が入っているため、濡れるシチュエーションの多い登山でも安心です。
その他使用したアイテム
テントで過ごす時間をメインにした快適さ重視【YAMAP STOREスタッフ挾間の装備】
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挾間
山を歩くのも好きですが、山で過ごす時間も大切にしています。山頂を目的地にするのではなく、山に流れているゆったりとした時間を満喫するのが楽しみです。山での時間を、いかに充実できるかを第一に考えた装備をチョイス。
おいしくて満足できるボリュームのごはんに、体をしっかり休められる睡眠環境、緊張を解きほぐせる趣味の読書。身体だけではなく、心もゆっくり休めることで、次の日の行程も足取り軽く歩けます。
山で充実した時間を過ごすためには、装備が多少重くても持てる範囲で背負います。
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今回は、シラビソなどの原生林と苔の森がきれいな北八ヶ岳を、1泊2日でテント泊登山する装備を紹介します。
立てやすく強風にも安心の自立式ダブルウォールテント、苦手な寒さに十分対応できる保温力のあるウェアと寝袋、おいしくて気分も上がる食事など、快適さを求めた装備でも総重量は約11kgほど。快適さ重視でも、最近の山道具は高機能で軽いものが多く、そこまで荷物が重くなりません。
重い荷物でもしっかり背負えるバックパックのおかげで、後に引っ張られるようなずしりとした重みはなく、安定して歩けます。
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背負い心地の快適さを重視したバックパックは「MYSTERY RANCH(ミステリーランチ)/ブリッジャー45」。
幅広のショルダーハーネスや腰が包み込まれるようなウエストハーネスは、体にぴったりフィット。装備の荷物をしっかり支えてくれるワイヤーフレームが入っているため、バックパックを手に持ったときは重くても、背負ってみると意外と軽く感じます。
バックパックの中は2気室にすることができて、嵩張りがちな寝袋は下にするなど、パッキングもしやすいのも特徴。2気室の下部に外側からもアクセスできたり、ヘッドランプなどのアクセサリー類を収納できるポケットがたくさんあったりと、収納力の高さもお気に入りポイントです。
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ボトムは、ケガや日焼け予防にロングパンツを穿きます。スタイルがすっきり見えるテーパードシルエットの「Teton Bros.(ティートンブロス)/別注スマートランパンツ」は、足さばきもよく、高いストレッチ性で岩や階段を上がるときにも、快適に動けます。
住:安心で快適なテント時間
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テント場で好きな場所に張れるように、自立式のダブルウォールテントを選択。「finetrack(ファイントラック)/カミナドーム/2人用」は室内空間が広く、汗で濡れたウェアを着替えたり、ゆっくり読書を楽しめたりできるため、テント内でも快適に過ごせます。
1人用テントとの重量差は200gもなく、あえてスペースの広い2人用を選ぶことでより快適に。バックパックなどをテント内に入れて荷物を広げても、足を伸ばしてくつろげます。快適なだけでなく、強風にも耐えられる強い構造のため、安心感もあります。
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山を登ってきた疲れを取るために、睡眠の質は重要です。深い眠りにつくために、暖かい寝袋に、「COCOON(コクーン)/インセクトシールド サファリトラベルシーツ コットン」をライナーに入れて快適さをプラス。自然素材であるコットン特有の気持ちいい肌触りと高い吸湿性で、まるで家の布団に包まれているような寝心地で安心です。
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そして、必須なのが枕。ちゃんとした枕があるのとないのとでは、起きたときの肩や首周りのすっきりさが全然違います。「COCOON(コクーン)/エアーコアフッドピローウルトラライト」は、吹き込む空気の量で好みの高さに調整でき、真ん中が少しくぼんでいる形状で後頭部を優しく包んでくれます。重量わずか108gのこの快適さは、登山中とは思えない寝心地の良さです。
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静かな山の空間での読書は楽しみのひとつ。電子書籍リーダーでも本の世界に浸ると、登山で緊張した頭もリセットされて、リラックスできます。
作業のときに手元を照らすヘッドランプとは別に、読書灯用にソーラー充電式のランタン「CARRY THE SUN(キャリーザサン)/YAMAP限定ウォームライト スモール」を持っていきます。平たく折りたたんでコンパクトにできる収納性もグッドなポイントです。
食:おいしくエネルギー補充!調理のバリエーション多いクッカーはマスト
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食べることは楽しいですし、おいしい食事が待っていると思えれば、つらい登りもがんばれる登山中のモチベーションにもなります。そして、明日の活力のためにも、手を抜けないのが食事のメニューです。
同じメニューが続くと味気ないため、山ごはんのバリエーションを広げられる「SOTO(ソト)/ナビゲータークックシステム」はありがたい存在。大小2サイズの鍋と、それぞれに湯切りもできる蓋つき。ご飯を炊いて、炒め物やお鍋を作ったりとアイデア次第でいろいろなメニューが作れます。パスタのゆで汁の処理も楽にできるのもいいです。
衣:シーンに合わせて、それぞれのウェアを用意
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雨具をウィンドシェルのように使ったり、アクティブインシュレーションを防寒着としても使って、荷物を軽くすることもできますが、それぞれのシーンに活躍する機能をもったウェアの方が快適です。行動中の風除けにはウィンドシェルを、寒さをしっかり防ぎたいときには防寒着を。
稜線で風を防ぎながら行動したいときには、やわらかく軽い着心地の「Teton Bros.(ティートンブロス)/ウインドリバーフーディ」を羽織ります。バタつきを抑えるフィット感ながら、高いストレッチ性でクサリ場や岩場でも快適に動けます。
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日が暮れたテント場など、寒さをしっかり防ぎたいときには、保温力のある防寒着を着用します。フリースなどの行動用保温着の上に雨具を着込むと動きにくくなってしまうため、1枚であたたかい防寒着の方が快適です。高機能な保温素材で耐風性があれば、保温力はたしかです。化繊の保温素材であれば、濡れによる保温力低下の心配は少なく安心です。
その他使用したアイテム
テント泊登山に求めるもので決まる装備の選び方
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たくさんあるテント泊道具の中から、自分にあった装備を選ぶためには、どの山域に何泊するか、そして「軽さ」と「快適さ」のどちらを重視するのかで決まります。
信越トレイルのように森の中を長い距離歩く計画の場合には、軽さ重視のアイテムを選べば1日の行動範囲を広げられます。山ごはんや写真など、歩く以外にも山を楽しむテント泊登山にしたい場合は、快適さ重視の装備にすると、より充実した1日を山で過ごせます。
また、アルプスのような森林限界を超える山域では、スタイルだけではなく「安全性」も重要です。強風にも安心の自立式テントや、雨を防ぎながらバタつかず動きやすいレインジャケットとレインパンツなどを選びましょう。
ご紹介した「軽さ」「快適さ」それぞれのスタイルや装備に対する考え方を参考に、「いいね」と思ったアイテムを山行計画の装備に加えてみてください!