この商品をみんなに教える
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Vol.2 October
-麦草峠~高見石~白駒池-
仲間と一緒に登ったり、山で新たな出会いがあったり、
「山」は、人と人とを繋ぐ架け橋でもあります。
山好きモデルの菖蒲理乃さんが山に誘ったのは、
憧れのブランド・and wander デザイナーの池内さん。
池内さんにとって馴染みの深い北八ヶ岳を一緒に歩き、
気になるブランドのこと、アイテムのことを伺いました。
声をかけた人
菖蒲 理乃さん
Ayano Shobu
モデル/タレント
高校生のときに訪れた屋久島で山登りに目覚める。大学ではワンダーフォーゲル部に所属し、現在は登山に限らず釣りやキャンプなど様々なアウトドアを楽しんでいる。
声をかけられた人
池内 啓太さん
Keita Ikeuchi
アンドワンダー設立者・共同デザイナー
1978 年、神奈川県出身。イッセイ・ミヤケのデザインチームに在籍後、元同僚の森美穂子と、アウトドアブランド「and wander」を設立。2011年春夏 コレクションからスタート。
@麦草峠(2,029m)
秋晴れの青空が広がる絶好の登山日和。
待ち合わせたのは麦草峠の駐車場。
「はじめまして」「こんにちは」
山で会うふたりの一日がはじまりました。
菖蒲さん「苔むした幻想的な森がきれい。このルートははじめて歩くのでとても楽しみです」
池内さん「北八ヶ岳はよく歩きに来ていた山で、and wander のルックの撮影もしたこともあるんです。ブランドにとっても思い入れのある場所です」
菖蒲さん「私が and wander に出会ったのは、もう何年も前なのですが、雑誌のお仕事でした。その時になんてかわいいんだろうって思って、それからずっと憧れだったんです」
池内さん「嬉しいですね。実は今年でブランド創立10周年なんです。今日は歩きながらアイテムのこともお話できればと思います」
@丸山(2,329m)
今日はのんびりハイクが目的。でも、せっかく山に来たのだから
眺望があるところにも寄り道したい!ということで、丸山へ。
樹林帯からひょっこり顔を出した小さなピークで景色を楽しみました。
「ロクヨン」と呼ばれるコットン60%と
ナイロン40%の混紡素材を使用。
内股にリブを配置しストレッチ性を確保。
「ロクヨンクロス」と呼ばれるクラシックな素材を使った「60/40 クロスリブパンツ」。縦糸がナイロンで、横糸がコットンなのですが、雨が降るとコットンが膨らみ、それ以上は水が入ってこないという、すごくクラシックな考えで作られた素材です。1960~70 年代くらいに最新素材だったこの生地で、いろいろなアイテムを試作していました。で、案外パンツにいいぞと。ムレないし、通気があるので歩いていて快適だったんですよね。ただ、ストレッチ性がない素材だったので、内股にリブを入れることで解決しています。おかげでスリムなシルエットにすることができました。
フリースで知られる
ポーラテック社が開発した中綿素材
「アルファダイレクト」を使用。
保温と通気のバランスが良好。
ポーラテックというフリースの素材メーカーが作った中綿・アルファダイレクトでできた「アルファダイレクトプルオーバー」。もともとは防寒着に使う中綿向けに開発された素材なのですが、ニットのような形状で繊維が抜け落ちないという特性があり、そのままプルオーバーにしてみました。保温性があるのに通気性も優れているという面白い素材で、行動中に着られるのがポイント。もし風があったり、気温が低くて寒いというときは、上にウインドシェルを着用すれば 防寒性が上がります。ちなみにブランド史上初のVネックなんですよ。
ストレッチ性を備えた中厚手のロングパンツ。
定番アイテムのひとつで、
ステッチのリフレクターが印象的。
「ポリエステルクライミングパンツ」は、個人的にお気に入りのアイテムです。and wanderのボトムスのなかでは、万能な中厚のモデル。コットンのような質感ですが、化繊素材。スポーティーな素材よりもナチュラルに見えるのが好きなんですよね。こう見えてストレッチ性もありますし、内股にガゼットをつけているので足上げもスムーズです。山でも街でも着られるデザインで、そういう意味ではとてもand wanderらしいアイテムだと思います。ブランドをはじめて2年目くらいにはできていたモデルなのですが、ステッチの糸がリフレクターなのは当時から。実はすごく高価な素材で、思い切って採用したのですが、今となってはブランドのアイデンティティにもなっています。
軽量で高強度の
X-pac を使用したデイパック。
斜めのジッパーは開口部を
広くするためのアイデア。
雨蓋はサコッシュとしても使える2WAY仕様。
「エックスパック 30L バックパック」もブランドを立ち上げたときのコンセプトのまま、定番モデルとして改良が進められてきたアイテムです。斜めに大きく開くフロントファスナーは、実用性のためのアイデアでしたが、今ではand wanderらしさを象徴的する意匠となっています。もうひとつ特徴的なのが、チェストバックになる雨蓋です。もともと荷物を出すときに都度バックパックを下すのが面倒だなと感じていたんです。そこで雨蓋をぐるっと前に持ってくることでチェストバッグにすれば、必要な小物を取り出しやすくなると、開発の初期段階から構想していたんです。ちなみに、ちょうど紙の山地図がぴったり入るサイズに作っているんですよ。
@高見石(2,225m)
いつまでものんびりしていられそうな心地よい空気。
登ってきた道を戻り、途中の分岐を曲がり、歩いていくと高見石小屋に到着。
この裏手にある岩場が絶景ポイントなんです。
池内さん「ここは定番の絶景スポット。今日は天気がいいので白駒池までばっちり見えます。ちょうど紅葉もはじまったくらいで池は賑わっているかも」
菖蒲さん「写真で見たことがあったけれど、はじめて登りました。すごく気軽に歩いて来られるのに最高の景色。やっぱり木がないところは風があるので少し冷えますね」
池内さん「天気がいい日でも、ウインドシェルやフリースといった防寒着があると安心ですね。風をブロックできるだけで暖かさはだいぶ違います」
菖蒲さん「せっかくのいい景色、のんびり楽しみたいですよね。秋は気温変化も大きいので装備をしっかりしなきゃと再確認しました」
@高見石(2,225m)
ハイクの休憩スポットとして、小屋泊登山の拠点として
登山者を支えてくれる山小屋が多いのも八ヶ岳の魅力のひとつ。
高見石小屋の名物「あげぱん」でおやつタイムに。
菖蒲さん「山小屋の雰囲気がすごく好きなんです。小屋に入るとホッとします。ずっと登山者を支えてきたんだなってありがたみも感じます」
池内さん「高見石小屋はランプがたくさん飾ってあっていい雰囲気。あげぱんが名物なのですが、コーヒーと一緒にいただくと最高です」
菖蒲さん「揚げたてを山の上で食べられるなんて最高です。結構大きいなと思ったのですが、あっという間にペロリでした(笑)」
池内さん「お客さんがひっきりなし。たしかにこの味を求めて登ってくる理由がわかりますね。できれば宿泊で、お昼すぎくらいにチェックインしてビールが飲めたらもっと最高(笑)」
@苔と林の山道
小屋で過ごす時間はあっという間に過ぎ、
傾きはじめる太陽に追われるように下山スタート。
帰り道は名所・白駒池に立ち寄ります。
菖蒲さん「and wander というブランドは、やっぱりデザインもかわいいしおしゃれなイメージがありました。でも、ものづくりの背景や池内さんの考え方を聞くと、すごく日本の山を楽しむことを大切に考えているんだなと知ることができました」
池内さん「今では海外での販売も広がってきていますが、やはり拠点は日本ですし、日本のフィールドで遊ぶことが前提で開発を行なっているんですよね。もともとは、自分たちが着たい服というのをコンセプトに開発してきましたが、今日菖蒲さんが着ているコーディネートも似合っていて嬉しかったですね」
菖蒲さん「アウトドアメディアのモデルをはじめてから憧れのブランドだったので、こうしてコーディネートを選んでもらえて、実際にフィールドで着られたのはとてもいい経験になりました。機能性も大事だけど、着る喜びがあるとハイキングがもっと楽しくなりそう」
池内さん「今回は、ちょっとカラーを抑えたコーディネートだったのですが、色の組み合わせで雰囲気が変わるのもファッションの面白いところ。自分の好きな色やデザインを合わせて楽しんでもらえたらと思います」
定番のシャツスタイルをベースに秋の気温差にも
対応する防寒ウェアをプラスし快適性も確保。
秋山ハイクが楽しくなるカラーリングも魅力です。
and wander(アンドワンダー)
フリースベース
ロングスリーブシャツ
¥24,200(税込)
スタイリッシュなシャツスタイルにフリースを組み合わせることで保温性も兼ね備えた秋山ハイクにぴったりな一着。ボタンはベンチレーションとしても活躍し、ルックス以上の機能性を発揮。
詳細はこちらand wander(アンドワンダー)
60/40クロスリブパンツ
¥27,500(税込)
クラシックな素材を現代版アウトドアパンツにアップデートした and wander らしいモデル。コットン混紡素材でありながら濡れにも強く、快適なハイクを支えてくれます。
詳細はこちらand wander(アンドワンダー)
トレックジャケット 2
¥40,700(税込)
シーズンごとに素材やディティールを見直すことでデビュー以来進化しつづけている定番ソフトシェル。防風素材とジャージ生地の組み合わせがもたらす着用感は格別。
詳細はこちら
新素材を積極的に取り入れるのも
and wander の得意なところ。
定番アイテムとの組み合わせで機能とスタイルを両立。
and wander(アンドワンダー)
アルファダイレクト
プルオーバー
¥19,800(税込)
保温と通気を両立した新素材を and wander ならではの視点でとらえた薄手のフリースジャケット。ウインドシェルなどのジャケットと組み合わせることで防寒性がアップ。
詳細はこちらand wander(アンドワンダー)
ポリエステル
クライミングパンツ
¥31,900(税込)
コットンライクな素材感でありながら、アウトドア向けの機能を備えた定番パンツ。歩きやすさの鍵はストレッチ性と股下のガゼット。タウンユースにも活躍するデザインも魅力。
詳細はこちらand wander(アンドワンダー)
エックスパック 30L バックパック
/ホワイト
¥35,200(税込)
荷物の出し入れに便利なメインコンパートメントの斜めのジッパーがアイコニックなデイパック。雨蓋は背負ったまま使えるサコッシュになるアイデアの詰まった名品。
詳細はこちら@白駒池(2,115m)
紅葉スポットとしても人気の白駒池。
駐車場からのアクセスもよく、ハイカーだけではなく
観光客も賑わう一級スポットを歩き、一日の締めくくりに。
一年のなかでも、秋は登山者が最も多くなる季節。
紅葉という一大イベントはもちろんのこと、
快適にハイクでき、過ごしやすい気候が魅力。
これからはじまる秋山ハイクのベストシーズンに向けて
仲間や憧れの人を誘って山の計画を立ててみてはいかがでしょうか。
気温差や冷たい風から、暖かく・優しく包み込んでくれる
and wanderの一枚重ねるウェアや、あったか小物。
思わず外に飛び出したくなる、そんなアイテムをご紹介。
※感染対策を十分にとり撮影を実施しています。
※新型コロナウイルスの状況や拡大防止への対応は、お住まいの地域によって異なります。国や自治体、関連機関の最新情報を参考に、安全を心がけた登山をしましょう。
コロナ禍における登山についてのYAMAPの考えはこちら
池内さんのアイテム解説
「フリースベースロングスリーブシャツ」は、シャツスタイルなのですが、体を保温したい場所にフリース素材を合わせています。ベースレイヤーの上に着るセカンドレイヤー的なアイテムで、行動中に着られるのが特徴です。もともと襟がついたシャツで山歩きをするのが好きだったんですよね。ルックスもそうなのですが、ボタンの開け閉めで微妙な体温調整ができるなど、機能面でも魅力があります。ポイントは、袖口にリブ仕様になっていること。袖をまくりたいときにサッと上げられます。