YAMAPスタッフの本音レビュー|実際に使い倒しているウェア&ギアを紹介します Vol.4
登山用のウェア・ギアを買うとき、みなさんは何を参考にしていますか? スペック・価格・用途はもちろんですが、やはり誰かの意見を参考にしている、という方も多いはず。周囲の友人・知人以外にも、山が好きな人・山に詳しい人がどんな道具をどんなふうに使っているのか、気になったことがあるかもしれません。
登山・アウトドアが大好きなYAMAPのスタッフたちに、実際に自分が使っているものの中で「個人的に熱烈におすすめしたい!」と思うウェア・ギアをプッシュしてもらうこの企画。前回とてもご好評をいただいたので、今回もスタッフにおすすめアイテムを聞いてきました。
仕事でもプライベートでも山に行くディレクターから、商品情報を熟知したYAMAP STOREの商品企画担当者まで。年齢・性別・経験・登山スタイルもさまざまなスタッフが登場し、自分のお気に入り道具について本音で語ってもらいました。少しでもみなさんの道具選びの参考になりますように。
不必要なビニール袋はもう買わない
シーンに合わせて変身サコッシュ

MOUNTAIN HARDWEAR(マウンテンハードウェア)/YAMAP別注 2WAYサコッシュ/UNISEX
すっかり登山アイテムの定番になったサコッシュ。 「別にサコッシュ持ってるし新しいものなんていらないな」そう思ってる方にぜひ聞いて欲しい! 私もすでにたくさんのサコッシュを持っていて、気分や入れたい持ち物の容量などによって使い分けているくらい。 けれど、YAMAPが新たに提案するこのサコッシュは、持っているどのサコッシュとも違う機能が隠されています。 その「違い」は、私自身のとある悩みを解決してくれるアイテムだったので、このサコッシュを新たに自腹購入しちゃいました。
このサコッシュの推しポイントは、サコッシュ中にエコバッグが隠されていて、ショルダーバックとしても使えちゃうところです。
ビニール袋が有料になってはや数年。YAMAPもマイボトルを推進したり環境負荷の少ない素材でものづくりしたり、害獣として駆除されてしまっている鹿の革を活用したものづくりをしたりと、なるべく環境を考え、社会にとっていい選択ができるようにさまざまな提案をしてきました。そんな中、大きな声では言いづらいですが、ついついエコバッグを家に忘れてしまい、買い物の時に不必要なビニール袋を買ってしまう……なんてことが私は多々ありました。
「ストアの開発担当として現実がこれでは恥ずかしい……なんとかエコバッグを忘れないようにできないものか」と思っていた時に開発したのがこのサコッシュです。
このサコッシュを使えば、エコバッグを忘れることがありません。なぜなら内蔵されているから。
内側をひっくり返すことであっという間にショルダーバックに早変わり。ショルダー部分は1つのみなので、袋部分やショルダー部分を紛失することもありません。
これでもう二度とうっかりエコバッグを忘れて不必要なビニール袋を買うことがなくなるはずです!登山中はもちろん、下山後のお買い物や温泉バックとして、そして普段のお買い物にも便利に使えます。
防水なのに全然蒸れない
不快感ゼロの超軽量キャップ

halo commodity(ハロ コモディティー)/セラックキャップ/UNISEX
こんにちは、「重くてなくしがち」という理由で傘が好きではない関山です。雨の日も、傘をさすのが嫌なので、登山用のレインウェアをうまく活用している私が、雨の日はもちろん、晴れの日も使い倒したおすすめの"防水"キャップをご紹介します。
このキャップの何がよいかと言えば、シンプルに「軽い、蒸れない、それでいて防水性を備えている」という点。あまり似合わないにもかかわらずキャップが好きで、ついつい収集してしまうんですが、気が付けば今年はこればかり使っていました。
高性能レインウェアと同レベルの防水性がありながら、全然蒸れないんです、このキャップ。実際に先日、晴天の富士登山で10時間近くずっとかぶっていても不快になることがありませんでした。防水キャップなのに。
また、約35gという異次元の軽さがこのキャップをさらに特別なものにしています。コンパクトにたたむこともできるので、バッグに入れっぱなしでもまったく負担になりません。このキャップを手に入れてからというもの、山でも街でもいざという時に備えて常にバックパックに入れて持ち歩くようにしています。
あともう2点、個人的に好きな点として挙げたいのが、防臭効果があって汗をかいても臭くならないということと、2サイズ展開ということ。自分は頭が大きいので被れるキャップにも限りがあるのですが、このキャップのLサイズは頭の大きい自分でも余裕でかぶれる大きさで、それでいてツバが小さいのでいかにも大きいキャップ!という感じがしないのも嬉しいポイントです。
人を選ばないシンプルなデザインなので、もし自分と同じようなサイズの悩みを抱えている方は、ぜひこのキャップを試してみてください。加えて、もし傘を持ち歩くのも好きではない方であれば、もう気に入っていただけること間違いなしです。このキャップと軽量レインウェアを備えておけば、よほどの大雨でない限り傘なんていらなくなります。傘をささずに手ぶらで雨の中を歩くのは最高です。あ、軽量レインウェアでよいものをお探しの場合、ぜひYAMAP STOREの「相談する」ボタンからチャットでお問い合わせくださいね。
YAMAP STORE CS・バックヤード担当
関山 昌宏(せきやま まさひろ)
登山経験なしでYAMAPに入社、入社後すぐ同僚に誘われて初めて登ったのが、日本3大急登のひとつと言われる甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根でした。月に1回あるかどうかの登山頻度ですが、ギアには目がなく常に物欲と闘っています。
もう真夏はこれしか着たくない
汗対策◎デザイン性◎なカットソー
patagonia(パタゴニア)/リッジフローシャツ/WOMENS
まずカットソーとして、シルエットが抜群にかわいい。ランニングトップという位置付けではありますが、それだと過負荷の運動の時しか出番がありません。ですが、こちらは見た目がスポーティすぎないため、普段使いしても違和感がありません。フレンチスリーブで気になる二の腕をカバーしてくれる上、背中に入ったタックにより裾に向かって程よく広がりを持たせており、着痩せ効果も。通気性を高めるジャガード織の生地は柄が入っているようにも見えて、コーディネートのアクセントになります。

そして汗っかきには助かる高い吸汗速乾性。行動中にかいた汗も休憩中に乾いていきます。わざと網目の細かさを変えている生地は肌にベタつかず、湿度の高い真夏のランニングなどでも地肌にまとわりついてくることはありません。もう真夏はこれしか着たくないくらい、涼しくて快適なんです。
防臭加工が施されていることも安心材料ですが、環境への負荷を最小限にするよう考えられた技術が使われていることも、「少しでも地球に良いことを」と考える、一消費者としては嬉しいポイントでした。
YAMAP STORE コンテンツディレクター
伊藤 真理(いとう まり)
YAMAP STOREのコンテンツ製作に携わっています。YAMAP入社後、周囲に影響されて始めたトレイルランにどっぷりハマり、山を駆け抜ける喜びを噛み締めています。ダンスやキャンプ、山で生まれる交流が好き。やりたいことがありすぎて一年があっという間です。
この一年ずっと共に過ごした
寒くも暑くもない適温ジャケット

finetrack(ファイントラック)/YAMAP別注 ポリゴンライトジャケット/UNISEX
昨年の秋の販売開始時に購入して以来、なんだかんだ常に持ち歩き、活躍の機会が多かったのが「YAMAP別注ポリゴンライトジャケット」。
春夏シーズンでも、標高が高い山は昼は涼しく、夜と朝は普通に寒いのでテント泊や朝駆け登山をするなら防寒着は必要不可欠です。登っている最中は防寒着がなくても大丈夫ですが、休憩時にはグッと身体が冷えるのでザックから防寒着を取り出して羽織ることが多いですよね。こうしたシーンで重宝するのが、「YAMAP別注ポリゴンライトジャケット」です。
このアイテムの魅力は、"適温でいられること" です。一見、かなり薄手のジャケットで、保温力があるのか不安に感じるかもしれませんが、実際に着てみると不思議なことに、寒すぎず暑すぎず、ちょうどいい感じ、まさに適温なんです。
なぜ適温でいられるのか、その秘密は素材にあります!「YAMAP別注ポリゴンライトジャケット」は、ダウンや化繊綿ではなく「ファインポリゴン®」というファイントラックが独自に開発した薄いシート状の保温素材が封入されています。素材がくしゃくしゃになっていることで、凹凸の中に空気を含み、程よい保温性を実現しているんです。
またこの素材のもう一つのメリットが濡れに強いこと。濡れてもそのかさ高が維持されることで保温力も下がりにくく、極薄の素材なので例えば急激なハイクアップで汗をかいて濡れたとしても、すぐに乾くので安心して着続けられます。
一年通して活躍する機会の多い適温ジャケット。この一年で手に入れたウェアの中でも、ぜひ一番におすすめしたいアイテムです。
YAMAP STORE プロモーション担当
藤原 昌幸(ふじわら まさゆき)
10年ぶりの登山がきっかけで山の魅力に気が付き、YAMAPに入った初心者ハイカー。一番好きな山での過ごし方は「山の朝焼けを見ること」。 山についてみなさんと同じ目線で語れるよう、山と向き合う毎日を爆走しています。 今年は冬のテント泊もトライしようと計画中。みなさん山でお会いしましょう。
4年間ずっと愛用してます
あらゆるシーンで活躍!最強サンダル

BEDROCK SANDALS(ベッドロックサンダル)/ケルンアドベンチャーサンダル/UNISEX
普段使いはもちろん、山歩き、トレイルラン、自転車、ウォーターアクティビティなど、どんな場所でも大活躍する、まさに最強のサンダルが「ケルンアドベンチャーサンダル」。デザインも非常におしゃれで、素材には高品質なビブラムを使用しているため、しっかりとしたグリップ感と安心感があります。ソールも程よい厚みで、自転車に乗る際も負担なく使用できるんです。
そして、うれしいポイントは、3か所にアジャスターがついていること。これによって、自分の足のかたちに合わせた最適なフィッティングに調整することができ、靴擦れなどの心配なしに歩く・走るが実現できるんです。また、このサンダルは3シーズン着用できて、YAMAP STOREでも人気のトレイルソックス タビと合わせれば寒い時期でも着用できるのもおすすめなところ。
ちなみに、私は4年前に名古屋のアウトドアショップで購入して以来、長い期間愛用していますが、全く壊れることなく、耐久性も抜群なんです。ぜひ、お試しいただければと思います。
YAMAP STORE ショールーム 店長
木村 晃太朗(きむら こうたろう)
学生時代に登山を開始。アウトドアブランドで4年間ショップ店員を経験した後、ヤマップの一員に。 山歩きやトレイルランニング、サーフィンなど、自然のなかでのシンプルな遊びが好き。 ヤマップへ転職を機に福岡に移住し、九州の多彩なフィールドでアウトドアアクティビティを満喫している。
Y字ファスナーと多彩な収納
荷物が多くなりがちな私の相棒

MYSTERY RANCH(ミステリーランチ)/クーリー20/MENS
バードウォッチングが趣味の私は、山へいく時もカメラ・双眼鏡・PCと荷物が多くなりがち。そんな私のお気に入りのバックパックは、「MYSTERY RANCH(ミステリーランチ)/クーリー」。Y字型のファスナーの使いやすさと、はじめにガサッと全部開けて荷物を詰めてスーツケースに入れるみたいに簡単にパッキングできるところがとても気に入っていて、荷物の多い自分はとっても助かっています。
ポケットが豊富なのも便利な点ですね。ウエストベルトのポケットには歩きながら食べるおやつ、Y字の上の部分の雨蓋部分にはすぐに出したい貴重品やチケット類、フロントの大きなポケットには上着をしまっています。
環境に配慮したリサイクル素材を採用していることも、使っていてうれしいことのひとつです。
Y字型のファスナーがかっこいいなと思いほぼ見た目で購入したのですが、見た目だけじゃなくものの出し入れのしやすさ、体に合わせて細かくカスタマイズできるショルダーシステムなど、しっかり自分をサポートしてくれるバックパックでした。
私のように小型のバックパックが欲しいけれど、どれがいいんだろうと悩んでいる人に試してほしいです。
私は背が170cmと高くて体格がいいのと、ブラウンが好きなのでMENSを選びましたが、WOMENSのパープルも可愛いですね。
YAMAP STORE エンジニア
斉藤 妙子(さいとう たえこ)
YAMAP STOREのエンジニア。バードウォッチングが趣味なので普段は低山を鳥を探しながらのんびり登っています。好きな鳥はシジュウカラとジョウビタキのメス。今年は久しぶりにスノーシューハイクしたいです。
十人十色なYAMAPスタッフたちのレビューをお送りしてきましたが、みなさんが気になるアイテムはありましたか? 人のおすすめを聞いていると、自分が思ってもみなかった用途だったり、気付かなかった利便性を発見できることもありますよね。スタッフの熱意の数だけ、みなさんに新しい価値をお伝えできていたら、とても嬉しく思います。
YAMAPスタッフのおすすめアイテムレビュー、今後も順次ご紹介していきたいと考えています。また次回もお楽しみに。